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詩吟は2分間のドラマ—日本伝統である詩吟で全国優勝を果たした大学2年生を取材しました!—【奈良の学生に役立つWebマガジン】

更新日:2024年4月30日更新 印刷ページ表示

詩吟は2分間のドラマ—日本伝統である詩吟で全国優勝を果たした大学2年生を取材しました!—【奈良の学生に役立つWebマガジン】​

いきなりですが、皆さんは詩吟をご存知ですか?

詩吟とは、日本や中国の漢詩、古代の短歌や和歌そして俳句、現代詩などを独特の節回しで詠いあげるものです。

今回は、高校1年次に詩吟のコンクールで文部科学大臣賞、NHK杯を受賞、大学入学後に大阪府知事賞、高松宮妃杯(全国優勝)を受賞と、数々の賞を受賞している大学生を取材します!

コンクールの様子

こんにちは!奈良の魅力あふれる学生を紹介している、学生ライターのえりなです!

今回は詩吟で令和5年度全国優勝を果たした、奈良教育大学教科教育学部美術教育専修2年の東瑞(あずま みずき)さんを取材しました!

詩吟の魅力から、伝統芸能の課題までたくさんお話を伺いました!

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全国大会の様子

奈良のイメージ

みずきさんは奈良県奈良市出身で、大学へは実家から通学しているそうです。(会話文以下、みずきさん:み えりな:え)

:いきなりですが、アイスブレイクもかねて、奈良へのイメージはありますか?

「落ち着きのある所」ですかね。一度、奈良県外の学生に奈良の魅力についてアンケートを取ったことがあるのですが、「物静かで落ち着く」というイメージをもっている人が多かったです。

:面白いアンケートですね。よく大学生に奈良のイメージを聞くんですけど、「静か」という回答が多いです!

:奈良は歴史が古すぎて、比較的新しい文化が残る京都に親しみを感じるという意見があります。本学の教授は、「奈良の文化(神社仏閣)に足を踏み入れると興味深く、底なし沼のようにその魅力に沼ってしまう!」とおっしゃっていました。

:面白い表現ですね。最近若者の間で「沼る」という言葉も流行っていますし、「奈良に沼る」みたいな(笑)

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(💡「沼る」は「夢中になる」というニュアンスの言葉で、「推し活に沼る」といったような文で使われます!奈良に沼る人が増えるといいですね~)

 詩吟を始めたきっかけと魅力

みずきさんは家が詩吟をしていたことから始めたそうで、はじめはご褒美に釣られてやっていたそうですが、コンクールで競う中で火が付いたそうです。

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:初めて詩吟をしている方に出会いました。ずばり、詩吟の魅力は何ですか。

詩の世界や時空に入っていけることです。万葉集の「国見の歌」を例に出して、魅力を伝えますね。実は和歌って天皇と神様との言語ツールなんです。

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 この歌はざっくり説明すると、天皇が天の香久山をみて、かまどの煙が立っているから、民が順調に生活できていることを詠っています。しかし、実際はこの時代の民は食糧不足に陥っており、天皇が詠っているような様子とは程遠いのです。そのことを悲観した天皇が神様に向けて理想を詠い、「世の中が良い方向に変わってほしい!」と願っています。こういった詩の感動的なドラマを知り、声に出して表現するのが魅力ですね!

 詩の情景の世界に入り込んで、感動的な様子を表現するため、詩吟は2分間のドラマと呼ばれます!

:わかりやすい!2分間のドラマですね!!小中高と和歌を暗唱して来たけど、そんなドラマがあるとは知らなかったです。

詩吟の課題と普及について

「詩吟は2分間のドラマ」という言葉の通り、詩吟の魅力は詩の世界や時空に入り込むことが出来ることです。しかし、詩吟の愛好家は昔の約300万人から現在約10万に減少しているそうです。

:詩吟の愛好家が減少しているのが驚きなのですが、詩吟の課題はありますか。

:詩吟は伝統芸能なので財団からの支援などはあるのですが、特に若者で詩吟を継承する人が少ないというのが課題だと思います。現在の詩吟の愛好家の平均年齢は70代なんです。

:結構年齢層が高いですね。

:このままでは詩吟が衰退してしまうと感じています。そのため、奈良市から学生支援事業補助金※をいただき「詩吟を楽しむ会」という、日本の伝統文化である詩吟の普及を目的に活動する会を開催しています。昨年4月と11月に詩吟の体験教室を開催しました。

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:具体的にどのようなことを行うのですか。

:まず世界遺産である春日原始林に登るフィールドワークを行います。そして奈良教育大学に戻り、山で感じた自然の息吹を俳句で詠み、筆ペンで絵付けした色紙に書いて吟じるという企画を開催しました。学外・学内合わせて15名の方が参加してくださいました。

:大学生とかも参加しているのですね!実際にフィールドワークを行って俳句を詠むという体験が斬新ですね。

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フィールドワークの様子

💡※奈良市には、学生向けに本市の地域活性化や地域課題解決を行うための活動を支援する制度があります!!

奈良市で活動する学生団体募集!~奈良市地域に飛び出す学生支援事業補助金~ - 奈良市ホームページ (nara.lg.jp)

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 これから入学の皆さんへ

ちなみに現在大学2年生のみずきさんに、新入生に向けて、どのように学校生活を送ったらよいのか聞いてみました!

:周りの学生も含めてアルバイトと学業の両立ってできますか?

:出来ると思います。周りは平日の夕方や休日に、塾講師などをしている学生が多いです。

:そうなんですね。大学で友だちを作るにはどうしたらいいですか。

:新入生が交流する機会があるので、新入生歓迎会は行った方が良いと思います。そこで私は、ユネスコクラブというESD(持続可能な開発のための教育)を軸とした全国的に珍しいクラブと出会い活動を頑張っています!

💡入学直後は、新入生歓迎会があったり、部活動やサークル体験を実施している団体が多かったりするので、そういった機会を利用すると友だちが出来やすいです!

まとめ

今回は、日本伝統の詩吟で昨年度全国優勝を果たした奈良教育大学2年の東瑞(あずま みずき)さんを取材しました。
 
みずきさんは詩吟愛好家の減少、若者の詩吟への無関心という課題を解決するために、奈良市の学生支援補助金を活用し「詩吟を楽しむ会」を開催したりと、詩吟を普及する活動を行っています。私自身、初めて詩吟について詳しく聞きましたが、俳句や和歌に込められた歌意の奥深さに触れることが出来ました。
 
ぜひみなさんも、この記事を通して詩吟に関心を寄せてくれたら嬉しいです!

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