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平成30年度奈良市食品衛生監視指導計画の実施結果

更新日:2019年11月7日更新 印刷ページ表示

奈良市では、市民の食の安全を確保するため、奈良市食品衛生監視指導計画を策定し、食品関係営業施設に対する立入検査や市内で製造又は流通している食品等の収去検査等の監視指導を実施するとともに、市民及び食品等事業者との情報及び意見交換(リスクコミュニケーション)を行っています。
このたび、平成30年度の実施結果を取りまとめましたのでお知らせします。

食品等事業者に対する監視指導

1.食品関係営業施設への立入検査

食品関係営業施設に対する監視指導を効率的かつ効果的に行うために、許可営業施設及び集団給食施設等の届出施設を対象として、その業種等に応じて設定した年間の目標監視回数に基づき立入検査を実施しました。
なお、病院、学校等の集団給食施設に対しては、大量調理施設衛生管理マニュアルの趣旨を踏まえて指導を行いました。

(表1)立入検査の実施結果

(表1)立入検査の実施結果

監視回数
[a]/年

業種等

施設数
[b]

監視目標数
[a]×[b]
(=[c])

監視実績数
[d]

達成率(%)
[d]×100
/[c]

2回

行政処分施設等、乳処理業

※3施設

6施設

7施設

116.5%

1回

集団給食施設(大量調理施設)、食鳥処理施設、菓子製造業、酒類製造業、飲食店営業(仕出し屋・旅館)等

993施設

993施設

1,071施設

107.9%

0.5回

飲食店営業(一般食堂等)、魚介類販売業、食肉販売業等

2,377施設

1,189施設

1,374施設

115.6%

0.2回

飲食店営業(スナック等)、喫茶店営業、乳類販売業、移動・簡易営業(自動車、露店、自動販売機等)等

2,954施設

591施設

679施設

114.9%

合計

6,327施設

2,779施設

3,131施設

112.7%

※行政処分施設が平成29年度中に1件廃止になった為、対象施設数が1件減っている

2.食品等の収去検査

市内で製造又は流通している食品等について、食中毒菌等の汚染を調べる細菌検査及び添加物、残留農薬等の適正使用を調べる理化学検査を実施しました。
検査の結果、食品衛生法に違反する食品が1件ありました。製造所を所管する自治体に連絡し、回収命令の措置が執られました。食品表示法に違反する食品の発見はありませんでした。

(表2)収去検査結果

(表2)収去検査結果

分類

種別

検査項目

検体数

違反数

(延べ数)

給食施設 給食(学校、病院、福祉施設、その他) 細菌検査

36

0
弁当・そうざい等 仕出し・弁当・そうざい 細菌検査

19

0
旅館 細菌検査

12

0
食肉及びその加工品 食肉(加熱用牛肉) 細菌検査

4

0
食肉(ジビエ) 細菌検査 1

0

食鳥肉 細菌検査・動物用医薬品

4

0
食肉製品 規格基準

1

0
魚介類及びその加工品 鮮魚介類・ゆでだこ 規格基準・細菌検査

8

0
魚介乾製品 保存料・酸化防止剤

2

0
生食用かき 規格基準

1

0
魚肉ねり製品 規格基準・保存料・甘味料

2

0
乳及び乳製品 牛乳 規格基準

1

0

学校給食牛乳 規格基準

3

0
乳飲料 規格基準・甘味料

1

0
青果 野菜・茶 残留農薬

4

0
細菌検査

1

0

その他

加工食品

清涼飲料水 規格基準・保存料・甘味料

2

0

アイスクリーム類 規格基準

2

0

ソフトクリーム 細菌検査

4

0
氷雪 規格基準 1

0

豆腐 細菌検査

6

0
油揚 酸価

2

0
生めん 細菌検査・品質保持剤

2

0
生菓子 細菌検査

17

0
油菓子(フライビーンズ) 酸価・過酸化物価・漂白剤

4

0
しょう油・みそ・ソース類 保存料・甘味料

6

0
漬物 細菌検査・保存料・甘味料・着色料

8

0
容器包装入り加工食品 規格基準・酸化防止剤・保存料・甘味料

4

0

輸入食品 一般食品 保存料・甘味料・酸化防止剤・着色料

4

0
冷凍食品 規格基準

4

1
青果(冷凍食品) 残留農薬

4

0

合計

170

0

3.食品等の苦情・相談

食品への異物混入等に関する苦情について原因追及を行うとともに営業者に対して改善指導を行いました。

(表3)苦情・相談件数

(表3)苦情・相談件数

苦情・相談内容

件数

異物混入

22件

腐敗・変敗

2件

カビの発生

5件

異味・異臭

11件

表示

8件

施設の衛生管理・取扱い

29件

有症苦情

58件

その他

8件

合計

143件

4.食中毒等健康危害発生時の対応について

 平成30年度における食中毒は5件発生し、患者数80名でした。
 発生した食中毒の概要は、その都度ホームページに掲載し、情報提供を行いました。
(表4)食中毒発生状況

(表4)食中毒発生状況

発生年月日

原因施設 原因食品 摂食者数 患者数 病因物質

平成30年4月8日

飲食店

不明

63人

48人

ノロウイルス

平成30年4月15日

飲食店

不明

3人

3人

カンピロバクター

平成30年7月8日

飲食店

不明

31人

12人

カンピロバクター

平成31年3月2日 飲食店 不明 14人 7人 カンピロバクター
平成31年3月11日 飲食店 不明 14人 10人 ノロウイルス

5.一斉監視指導の実施結果について

食中毒が発生しやすい夏期及び大量の食品が短期間に流通する年末等に食品等事業者に対し一斉監視を実施しました。

(表5)一斉監視指導結果

(表5)一斉監視指導結果
実施内容 実施時期 許可施設 届出施設
夏期の食品等の一斉監視指導

7月~8月

501施設

220施設

年末の食品等の一斉監視指導

12月

409施設

204施設

市民、食品等事業者との情報及び意見交換(リスクコミュニケーション)の推進

 食品衛生知識の普及啓発を図るため、市民及び食品等事業者に対して食品衛生に関する講習会を28回(対象者総数921名)開催しました。8月の食品衛生月間においては、啓発事業として奈良食品衛生協会の協力を得て食中毒予防等の街頭キャンペーンを2ヶ所で実施しました。2月には、消費者庁と共催で食品添加物に関する市民フォーラムを開催し、145名の方に参加いただきました。
また、平成31年度の監視指導計画の策定にあたっては、パブリックコメントを実施し市民等に対して意見募集を行いました。

HACCP(ハサップ)の普及推進

平成30年6月の食品衛生法の改正を受け、国際標準に即して事業者自らが重要工程管理等を行う衛生管理(HACCPに沿った衛生管理)の推進を、食品衛生協会、旅館組合と協働で行いました。

監視指導の連携の確保

近畿府県市食品衛生・乳肉衛生担当係長会議及び近畿中核・政令市食品衛生業務連絡会議において食品衛生に関する議題について検討しました。
また、奈良県及び奈良市で食品衛生担当者会議を2回開催し、情報交換や意見交換を行いました。

食品衛生にかかわる人材の養成及び資質の向上に関する事項

奈良県及び近畿食品衛生監視員研修会の参加、HACCPシステムに係る講習会等の受講により資質の向上を図りました。