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「熱中症予防強化キャンペーン」中!熱中症予防行動を積極的にとりましょう
新型コロナウイルス感染症対策と熱中症対策の両立を
昨年度も熱中症により多くの方が救急搬送されています。
熱中症は一人ひとりが適切な予防行動をとることで防ぐことができますが、予防行動をとらず熱中症を発症した場合、軽度・中等症を超え重度になると死に至ることもあり、注意が必要です。
昨年度に引き続き、今年度も新型コロナウイルス感染症対策と熱中症対策を両立する必要があります。適切な予防行動をとり熱中症を防ぎましょう。
また、令和3年度から『熱中症警戒アラート』(環境省×気象庁)の運用が始まりました。都道府県単位で発表されますので、奈良県に『熱中症警戒アラート』が発表されていることを知ったら熱中症予防行動を強化しましょう(予め情報を得た場合は、1日の行動とあわせた熱中症予防行動を計画しましょう)。
『熱中症警戒アラート』について詳しくはこちらをご覧ください。また、『熱中症警戒アラート』発表の有無もこちらからご確認いただけます。
https://cms.city.nara.lg.jp/soshiki/93/106533.html(熱中症警戒アラートの運用が始まります/奈良市ホームページ)
熱中症予防✖コロナ感染防止で「新しい生活様式」を健康に!
通常、身体から熱を逃がすには汗をかく必要がありますが、上手に汗をかくには、暑さに徐々に慣れていく「暑熱順化」の必要があります。例年は5月頃から少しずつ暑さに慣れて、汗をかきやすいいわば「夏の身体」に変わるはずが、新型コロナウイルス感染症の影響により、外出の機会が減っているため、身体が暑さに慣れていないために熱中症を発症するリスクが高まる懸念があります。
(1)適度な運動・お風呂などを活用する。
自宅で「暑熱順化」を進める方法として、適度に運動をしたり、時々お風呂につかったりして汗をかくことで、暑さに慣れることが有効です。ただ、必ずその際は水分補給を忘れないようにして、無理のない範囲で行ってください。
ただし、時間帯を選んで人混みを避け、十分な感染対策が取れる場合は、1日30分程度のウォーキングを週4回、1~4週間程度続けると、更に暑さに強い身体の獲得が期待できます。
また、感染予防として重要なマスクの着用ですが、マスクを着用すると、吸い込む空気が暖かくなり、体から熱が逃げにくくなる(顔・身体に熱がこもりやすい)ほか、マスクを着用して呼吸することで多くのエネルギーを使い、体温が高くなりやすくなるといわれています。
(2)マスク着用時は熱中症予防の工夫を行う。
マスク着用時の作業や外出時は、首元のあいた通気性の良い服装を選びましょう。また、適宜冷たいタオルで顔を拭く・ネッククーラーを使用するなど、疲れたと感じたら無理をせず涼しい場所で休憩をする・こまめに水分補給を行うなどの工夫を行いましょう。
また、屋外で人と人との距離が2ⅿ以上とれる場合は、適宜マスクを外しましょう。
2m
(3)電話やオンラインを使用して互いに助け合う。
外出自粛などにより、一人暮らしの高齢者などは人との交流が減り、熱中症への注意喚起をうける機会も減ります。
離れて住む家族や近所の人に電話をかけて「今日は暑いですが、エアコンは使っていますか?体調はどうですか?」など、確認をして助け合いましょう。
「今日は暑いですね。エアコンは使われていますか?」
「あっ忘れていた。今からスイッチ入れますね。」
(リーフレット)熱中症予防×コロナ感染防止で「新しい生活様式」を健康に!(表) [JPGファイル/285KB]
(リーフレット)熱中症予防×コロナ感染防止で「新しい生活様式」を健康に!(裏) [JPGファイル/369KB]
http://www.env.go.jp/saigai/novel_coronavirus_2020/heat_illness_prevention_2020_leaflet.pdf<外部リンク>
【熱中症予防×コロナ感染防止で「新しい生活様式」を健康に!(リーフレット)】(環境省×厚労省)
http://www.env.go.jp/saigai/novel_coronavirus_2020/heat_illness_prevention_2020.pdf<外部リンク>
【熱中症予防行動の留意点について~「新型コロナウイルスを想定した『新しい生活様式』における熱中症予防」~】(詳細版資料)(環境省×厚労省)
http://www.env.go.jp/saigai/novel_coronavirus_2020.html<外部リンク>
【新型コロナウイルスに関連した感染症対策】(環境省)
奈良市の熱中症救急搬送状況について
(※集計期間:令和3年5月1日~令和3年10月4日まで)
奈良市では令和3年度、145名の方が熱中症で救急搬送されました。
年齢区分でみると高齢者では特に後期高齢者(75歳以上)の方が多く、全数で見ると成人が4割を占めていました。
”高齢者の方は、熱中症を発生するリスクが高いため、特にご注意ください”
発生要因では、居室内での発症が最も多くみられました。
エアコンを使用していない事例も多く見受けられます。理由として「温度の変化を感じにくくなっていること」・「光熱費を節約したいから我慢する」などがあり、中には「エアコンの風が当たるのがイヤ」・「夜間に使用すると室外機の音が近所迷惑になるのでは…」等々も。熱中症を予防する為には、我慢は禁物です。冷房機器を上手に使用し、居室内の適切な温度管理を行いましょう。
また、離れた家族に高齢者がいる場合、電話などで声かけを行いましょう。
暑い時間帯の歩行・屋外作業も避け、涼しくなってから行うようにしましょう。
その他:「複合的な要因」又は「原因不明の要因」が推測される場合に該当
出典:熱中症救急搬送状況(令和3年5月1日~10月4日まで)消防局 救急課
高齢者の熱中症予防について
(1)こまめに水分を摂りましょう。
高齢者は、加齢によりのどの渇きに対する感覚が鈍くなります。このため、のどの渇きを感じなくてもこまめに水分補給をする必要があります。また、身体に必要な水分の補給を我慢することは特に危険です(悪い例:夜中にトイレに行くのが面倒だから水分摂取を控えよう)。
身体と水分に関しては詳しくはこちらをご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/nomou/index.html<外部リンク>(「健康のため水を飲もう」推進運動/厚生労働省)
(2)エアコンを上手に使いましょう。
エアコンや扇風機は、温湿度設定に気をつけたり、身体に直接あたらないよう風向きを調整するなど工夫をすると、身体が冷えすぎず、快適につかうことができます。(悪い例:エアコンは身体が冷えるから嫌だ。つけないでおこう。)
これらが使えない場合は、シャワーや冷たいタオルでも、身体を冷やす効果があります。
(3)暑さに強いから大丈夫、ではありません。
高齢者は、暑さに対する感覚が鈍くなり、発汗など身体から熱を逃がす機能も低下します。暑い日は無理をしない、室内でも温湿度計を置き、部屋の温湿度が上がり過ぎていないか確認するなど注意しましょう。
(4)熱中症は屋内(室内)で多く発生しています。夜間も注意が必要です。
熱中症=屋外で発生するものというのは誤った認識です。気づかないうちに居室内の室温が高くなっていることがあります。「外出時のみ気をつければいい…。」と思わず、適宜室温を確認をするようにしましょう。
乳幼児の熱中症予防について
幼児は体温調節機能が十分発達していないため、特に注意が必要です。吸湿性、通気性のある服装を選んであげてください。
ポイント
- 自分の体調を上手く表現できないので、「しんどい」「頭が痛い」などの訴えを見逃さないように。
- 晴れた日は、地面に近いほど気温が高くなるため、幼児は大人以上に暑い環境にいます。特に注意が必要です。
- 子どもだけを車内に残し、車から絶対に離れないでください。車内の中、特に後部座席は非常に暑くなりやすく危険です。
一般的な熱中症予防について
熱中症は気温などの環境条件だけでなく、人間の体調や暑さに対する慣れなどが影響して起こります。気温がそれほど高くない日でも、湿度が高い・風が弱い日や、体が暑さに慣れていない時は注意が必要です。
熱中症を正しく理解して、予防に努めましょう。
一人ひとりが正しい知識を持つことで熱中症は防ぐことができます。
(1)シーズンを通して、暑さに負けない体づくりを続ける
熱中症を予防するためには、暑さに負けない体作りが大切です。気温が上がり始める初夏から、日常的に適度な運動を行い、適切な食事、十分な睡眠をとるようにしましょう。
(2)日々の生活の中で、暑さに対する工夫をする
暑さは日々の生活の中の工夫や心がけでやわらげることができます。適度な空調で室内の温度を快適に保ったり、衣服を工夫することで、熱中症の危機を避けやすくなります。また、日よけをして直射日光を避けましょう。自分のいる環境の熱中症危険度を常に気にする習慣をつけることも重要です。
(3)特に注意が必要なシーンや場所で、暑さから身を守るアクションをとる
炎天下のスポーツや、空調設備の整っていない環境での作業時などでは、熱中症の危機からしっかりと身を守るアクションをとることが必要です。適度な水分と塩分の補給を行い、こまめに休憩をとるようにしましょう。
熱中症予防に役立つ暑さ指数(WBGT)を活用しましょう
暑さ指数(WBGT)とは、人間の熱バランスに影響の大きい「気温」「湿度」「輻射熱」の3つを取り入れた暑さの厳しさを示す指標です。
暑さ指数(WBGT)が28℃(厳重警戒)を超えると熱中症患者が著しく増加するといわれています。毎日、熱中症警戒アラートが発表されているかどうかと共に、暑さ指数をチェックする習慣をつけ、積極的に熱中症を予防する行動をとりましょう。
下記のリンク先(環境省熱中症予防情報サイト)から暑さ指数(WBGT)を確認することもできます。
奈良の暑さ指数(実況と予測)<外部リンク>(熱中症予防情報サイト/環境省)
また、暑さ指数(WBGT)の予測値及び実況値の情報や熱中症警戒アラートについて、メールやLINE通知が無料でご利用になれますので、是非ご登録ください。
(1)
<外部リンク>(←画像をクリック)
(2) 熱中症警戒アラートのメール配信サービス(無料)<外部リンク>
(3)LINEアプリを活用した熱中症警戒アラート・暑さ指数の情報配信(無料)<外部リンク>
※暑さ指数は目安であり、低い場合でも、周囲の環境、当日の体調、屋外での作業内容などに注意して、熱中症による事故が起こらないないように十分に注意して行動してください。
熱中症の症状
分類 | 症状 |
---|---|
軽度 (1度) |
めまい・失神 筋肉痛・筋肉の硬直 手足のしびれ・気分の不快 |
中度 |
頭痛・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感 |
重度 |
2度の症状に加え、 高体温 肝機能異常・腎機能障害・血液凝固障害 |
(日本救急医学会分類2015より)
ポイント
症状がある人を1人にしないでください。付き添い、必要な時は応援を呼びましょう。
スマートフォン用「熱中症診断支援アプリケーション」を活用しましょう
これは熱中症なのか?どのように対応したらよいのか?などの疑問に対し、アプリケーションに必要事項を入力するだけで日本救急医学会熱中症ガイドラインにおける熱中症重症度(1~3度)の判定を行う機能や、応急処置を指導するとともに、近隣の病院の地図や道順を表示してくれます。
詳しくは下記をご覧ください(アプリも下記よりダウンロードできます)。
https://www.jaam.jp/info/2021/info-20210601_h.html<外部リンク>(一般社団法人 日本救急医学会「「スマートフォン用熱中症診断支援アプリケーション」(Android / iOS版)公開のお知らせ」)
<外部リンク>
熱中症の対処法
- まず、涼しい場所へ避難してください
- 衣服をゆるめます
- ぬれタオルなどで皮膚をぬらし、うちわや扇風機で風を送り、体を冷やしてください
※症状が重い場合は、氷のうや保冷剤などで首・脇の下・太ももの付け根を冷やします - 水分・塩分(イオン飲料、0.1~0.2%の食塩水など)を補給してください
※意識がない、もうろうとしている場合は無理に飲ませないようにしてください
※意識がない、けいれんがあるなど重い症状のときは、救急車を要請してください
くわしくは「熱中症の応急手当」(消防局からのお知らせ)をご覧ください。
熱中症予防に関する情報
- 厚生労働省「熱中症関連情報」<外部リンク>
- 厚生労働省「熱中症予防のための情報・資料サイト」<外部リンク>
- 環境省熱中症予防情報サイト「熱中症について学べる動画」<外部リンク>
- 環境省熱中症予防情報サイト「熱中症環境保健マニュアル」<外部リンク>
- 環境省熱中症予防情報サイト<外部リンク>
- 総務省消防庁熱中症情報(予防啓発ビデオ・リーフレットほか)<外部リンク>
- 日本気象協会「熱中症ゼロへ」プロジェクト<外部リンク>
- 環境省「熱中症予防声かけプロジェクト」<外部リンク>
※下記より熱中症予防のリーフレットがダウンロードできます。
関連情報
ダウンロード
- 熱中症予防(一般向け)チラシ[PDFファイル/295KB]
- 熱中症予防(子ども向け)チラシ[PDFファイル/261KB]
- 熱中症予防(高齢者向け)チラシ[PDFファイル/1.2MB]
- 熱中症予防(4か国語版/日・英・韓・中)チラシ[PDFファイル/849KB]
- Summer in Japan is hot and humid!/日本の熱中症(外国人向け)チラシ[PDFファイル/1.6MB]
- 障がいをお持ちの方の熱中症予防ポイント [PDFファイル/948KB]