特別支援学級(以下すざく学級)で実践した『野菜の栽培と販売』の取組です。
すざく学級では、毎年1学期に夏野菜の苗を育てて収穫する活動を行っています。さらに、今年度は野菜の魅力を子どもたちに伝えたいという思いから、2学期にダイコンとジャガイモを育てることにしました。
〜土作り・草むしり(8月・9月上旬)〜
すざく学級の教師4人で土作りを一から行いました。石灰や肥料を混ぜたり、土を深く耕したりなど、夏の暑い中で準備をしていくことはとても大変でした。草むしりは業務員さんにも手伝っていただきましたが、児童は、立派な野菜が育ってほしいという思いから良い環境にしようと一生懸命作業していました。
〜農園の名前決め(9/10)〜
名前を決めることで自分たちの農園に愛着を持つのではないかと考え、児童から意見を募りました。様々な意見が出ましたが、太陽の光を受けて野菜が大きく育ってほしいという思いを込めた「サンウィング農園」に決まりました。また、手作りの看板を立てると、休み時間には看板をのぞきに農園に顔を出す他の児童も見られました。
〜種植え(9/10)・お世話〜
水やりは適度にすることに気をつけたり、カラス対策・間引き・草抜き・支柱立て・肥料をあげたりしながら成長していく様子を見守りました。
〜収穫(12/16)〜
児童は、自分たちが収穫した野菜が商品になるのを意識して野菜を傷つけないようにそっと土を掘り進めていました。残念ながらダイコンは小ぶりでしたが、ジャガイモは大きいものも収穫できました。実が出てくると、「思ったよりも長い!」「スーパーに売ってるやつと一緒くらいの大きさやん!」と喜んで収穫していました。また、夏に育てた野菜と違って、土から出てくることに驚いていました。
〜販売の準備(12月上旬)〜
販売の準備では、まず、お客さん(教職員)の目につく職員室にチラシを貼りました。「新鮮だよって書いたらどうかな?」「ねだんを大きく書こう!」など、どのように書いたら注目してもらえるのかを考えていました。
次に、レシート作りをしました。スーパーなどでもらうレシートを参考に、買ってくださる人に気持ちを込めて丁寧に仕上げるよう意識して書いていました。本物と同じように、お預り金とお釣りを書く欄を作り、当日に記入するよう用意しました。
また、お礼の手紙を商品と一緒に渡そうと考えたり、折り紙で当日の財布を作ったりと、それぞれの児童が試行錯誤しながら販売準備に取り組んでいました。
〜販売(12/17)〜
1班6〜7人で1セット(ジャガイモ2〜3個・ダイコン2〜4本)を200円で職員室へ販売に行きました。役割(挨拶係・お金係・レシート係・商品係)を決めて練習を行った後、いざ本番!「葉っぱがついているダイコンがとても嬉しい!」「ジャガイモ大きいね。」など、買ってくださった先生方が自分たちが育てた野菜を褒めてくださり、とても満足気な様子でした。お釣りの計算に悩む低学年を上級生がサポートしたり、予想していなかった展開を相談しながら乗り越えたり、班で協力して販売ができたのではないかと思います。
〜子どもたちの感想〜
「じゃがいもを植えるとき逆(切口が上)にならないように植えました。」「野菜植えがはじめてでした。楽しかったです。」
「わくわくしました。」「野菜を売るのが楽しかった。またしたい。」「またやりたいなとおもいます。」
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