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食育の取組「一条高等学校附属中学校」

ページID:0245048 更新日:2025年10月8日更新 印刷ページ表示
 
3年生 家庭科 「災害時の食生活の課題を見つけて工夫しよう」 

食料と一緒に備えたいものを説明​  ​展示された災害用食品を手に取っている 

食料と一緒に備えたいもの         災害用食品等

 ​​袋飯の調理  袋飯を鍋で加熱している

袋飯の調理                 袋飯を鍋で加熱

内容

 近年、全国各地で大規模な災害が頻発し、地域の食料供給が途絶えるケースが発生しています。そして、今後30年以内には80%程度の確率で南海トラフ地震が起こると予想されており、奈良県内でも最大震度6強の揺れになると想定されることから、いつ起こるか分からない災害への備えは必要不可欠です。 

 特に「災害時の食」の問題は深刻で、公助に頼った食の支援では量的・質的に被災者のニーズに応えることは難しく、適切な対応には自助と共助が欠かせません。そこで、生徒自らが災害時の食生活の課題を知り、日常の食生活を工夫して必要な備えができるようにするための学習を行いました。                                 

<アンケートの実施>

 生徒の実態を把握するため、「災害時の食生活への関心があるか」「非常食と災害食の違いが分かるか」「各家庭における備蓄食料品調べ」の事前アンケートを行いました。そして、授業後には、「災害時の食生活への関心を持つことができたか」「非常食と災害食の違いを説明することができるか」のアンケートを行い、災害時の食生活に対する意識の変容を調べました。

 授業前も生徒の「災害時の食生活への関心度」は高かったのですが、授業後は更に高まっていました。また、授業前は90%近くが分からないと回答した「非常食と災害食の違い」についても、授業後には90%以上が説明できると回答しました。

<本時の活動>

 大災害が起こった時の食生活や災害食と非常食の違い、ローリングストック法を知ることによって、各家庭の災害時における食生活の課題に気づきました。さらに、備蓄食料品を6つの食品群に分けることによって、栄養バランスのとれた組み合わせを考えることができました。

<パッククッキングによる炊飯>

 後日、パッククッキングでの炊飯を行いました。                                     【作り方】                                                           1) 耐熱のビニール袋に米と水を入れてさっと米を洗う
2) 計量した水を加えて袋の口を縛る
3) 鍋の中で15分ほど煮てから蒸らす   
 「炊飯器で炊いたご飯と変わらない」「少し硬い」「火加減や時間を見守る必要はあるが単純な作業なので実施しやすい」などの感想が出ました。また、パッククッキングの加熱中には、展示された災害食や非常食、使い捨て食器具などについて栄養士から説明を聞いたり、実物を手に取ったりすることによって備蓄食料品への理解が深まったようです。

<授業後の生徒の感想・気づき・工夫したいこと>

・水や食品など家の備えが少なかったので、もっと多くの種類で備えを増やしたいと感じた。   
・今まで、災害食=非常食というイメージで美味しくないと思っていたが、日頃からの食品で良いと知り備えやすくなった。                   
・ローリングストック法を自分の家で試してみたいと思った。食品ロスにならなくて良い。           
・栄養の面からも気をつけて備蓄する。(特に2群・3群・4群の食品が少ない。)          
・もう一度家族全員で食品や置く場所、家にある物などを見直して買い足したいと思った。        
・家が倒壊したときを考え、外にも置くなど分散して備えたい。       
・災害との向き合い方を考え直すきっかけとなった。        
・効率の良い備蓄方法(ローリングストック法)について学んだことで家での備蓄を見直すことが出来て良かった。 
・知ったことを行動に移したい。

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