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令和4年度は、食育の日のテーマを「日本の郷土料理を知ろう」とし、沖縄・九州地方から出発して、毎月、各都道府県の郷土料理や地域の産物等を紹介し、味わいます。12月は山口県でした。
小学校:A班 12月9日(金曜日) B班 12月8日(木曜日)
中学校:D班 12月9日(金曜日) E班 12月8日(木曜日)
●献立● ご飯・牛乳・にしんのかんろ煮・大平・いとこ煮・昆布茶ふりかけ(中学校のみ)
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「大平(おおひら)」
れんこん・里芋・山菜・高野豆腐・鶏肉などのたくさんの具材を加えた汁の多い煮物です。山口県の東にある岩国市を中心に、お祝い事などの大人数が集まるときに出されてきた料理です。”大平椀”と呼ばれる直径50cmほどの大きさの蓋つきのお椀に盛りつけ、小皿に取り分けて食べることから、器の名前がいつしか料理名になったといわれています。
具材は大きめで食べ応えのある1品となりました。ご家庭で食べたことがあると話していた子もいたようで、奈良県だけでなく、ご家族のゆかりの地の郷土料理が子どもたちにも伝わっていくこともとても素敵ですね。
「いとこ煮」
「いとこ煮」と呼ばれる郷土料理は全国各地にありますが、今回は山口県の郷土料理「いとこ煮」を紹介します。山口県のものは具材を追い追い(甥甥)に入れて煮ることからそう呼ばれるようになったといわれており、冠婚葬祭の時に食べられる料理です。
甘く味付けした小豆と白玉団子をいれた料理で、他の具材にどういったものを入れるかは地域によって様々です。特に萩地域などの日本海側の地域で作られているいとこ煮が有名で、小豆・白玉団子以外にかまぼこやしいたけなどを入れるそうです。
子どもたちはおぜんざいのような見た目の「いとこ煮」に興味津々で、小豆とかまぼこの組み合わせに驚いている人も多かったようです。
奈良市産の米を味わう「古都ならの日」の献立です。
小学校:12月5日(月曜日) 中学校:12月5日(月曜日)
●献立●ご飯・いわしフライ・がんもと根菜の吉野くず煮・飛鳥汁・奈良のはちみつ大豆(小学校のみ)・ミニたい焼き(中学校のみ)
奈良県産の食材として【米(奈良市産)】【吉野くず】【奈良のはちみつ大豆】を使用しました。
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「飛鳥汁」
飛鳥時代に唐から奈良にやってきた使者が牛乳を伝えたことから、日本で牛乳が飲まれるようになったといわれています。当時は貴族の飲み物でしたが、しだいに僧侶たちも密かに鶏の肉を牛乳で煮て食べるようになりました。これを「飛鳥鍋」と呼ぶようになったそうです。
給食では鶏肉と牛乳を使用したお味噌汁「飛鳥汁」にしました。牛乳が苦手な子も食べやすく、寒い時期に体の温まる1品です。
令和4年12月15日~18日で春日若宮おん祭が開催されました。
小学校:A班:12月16日(金曜日) B班:12月15日(木曜日)
中学校:D班:12月16日(金曜日) E班:12月15日(木曜日)
●献立●ご飯・牛乳・さばの甘辛焼き・奈良のっぺ・かきたま汁・のりのつくだ煮(中学校のみ)
「おん祭」は、毎年12月17日に春日大社で開催されるお祭りです。春日大社の若宮様に長年の大雨・飢饉(ききん)・疫病の根絶を祈願したのが始まりとされており、平安時代からの時代装束を着た1000人規模の行列”お渡り式”は、全国でも有数の規模を誇る時代行列として有名です。
この「おん祭」の”お渡り式”に先立ち、12月15日には、おん祭を執りおこなう大和士(やまとざむらい)や参拝者などに「奈良のっぺ」がふるまわれました。そのため、今も奈良県ではのっぺを食べる習慣が続いています。
「奈良のっぺ」は、里芋や大根、厚揚げなど具だくさんの煮物で、昆布や干ししいたけのだし汁で煮ています。里芋が煮くずれて、自然ととろみがつくのが特徴的な奈良県の郷土料理です。
小学校:A班:12月15日(木曜日) B班:12月16日(金曜日)
中学校:D班:12月15日(木曜日) E班:12月16日(金曜日)
●献立● ご飯・牛乳・大和茶クリスピーチキン・ブロッコリーのサラダ・かぼちゃのポタージュ・ココアリキッド(中学校のみ)
「大和茶クリスピーチキン」が登場すると、子どもたちは大喜びの様子だったようで、サクサクで美味しかったとの声もいただきました。奈良県は全国屈指のお茶どころで、この日のクリスピーチキンにも使われた「大和茶」は月ヶ瀬や田原など、自然豊かな山間部を中心につくられています。