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認定新規就農者 山口恭平さん

更新日:2024年3月1日更新 印刷ページ表示

 

山口恭平さん

山口さん

プロフィール

奈良市出身。大学卒業後、公務員・会社員の職務経験を経て、2022年に就農。NAFICで栽培技術を学んだ。

品目

イチゴ(古都華)

販売先

市場、直売所、自園での販売

就農のきっかけ

就業経験を経て、今後は「何かを生み出す・作り出す」側の仕事をしていきたいと考えていたとき、大学生の頃、その美味しさに衝撃を受けたイチゴ・古都華のことを思い出しました。家は非農家で、自分自身も農業経験はありませんでしたが、元々キャンプやアウトドアが好きだったので、土をいじる農業には向いているはずだと思いました。そしてなら食と農の魅力創造国際大学(旧奈良県農業大学校。通称NAFIC)で2年で栽培技術が学べることを知り、30歳という人生の節目のタイミングもあったので、農業の道に進むことを決意しました。

山口さん

生産品目(イチゴ・古都華)について

母が直売所で買ってきた古都華を何気なく食べた時、あまりに甘くて美味しくて、こんなイチゴがあるのかと本当に驚きました。その時の衝撃と、どうやって作るんだろうと抱いた興味が、数年経っても自分の中に残っていたみたいです。特段イチゴが好きだった訳ではないのですが、その時の思いが転じて、今では自分の仕事になっています。

山口さん

1年のスケジュール

 
12月~3月 収穫、管理
4月~5月 収穫、管理[シーズン作業終了] / [来シーズン作業開始]本圃(※)整備、育苗管理
※苗床で育てた苗を本式に植えつける畑
6月~8月 本圃片づけ、育苗管理
9月 定植
10月~11月 ビニール被覆・マルチ

​​山口さん 山口さん

ある日の作業

 
  育苗期(7月)
午前7時 苗に水やり
午前8時 農薬散布
午前10時 圃場周辺の草刈り
正午 休憩
午後2時 苗に水やり
午後3時 固場周辺の草刈り
午後5時 帰宅
 
  収穫期(繁忙期 2月後半から3月前半)
午前4時 収穫作業
午前7時 パック詰め作業
午前10時 出荷
正午 休憩
午後1時 パック詰め作業
午後4時 出荷
午後7時 作業場にて翌日の作業準備
午後8時 帰宅 伝票整理 購入予約等確認

実際に就農してみて

初年度は、育苗がうまくいかなくて…。技術を学んだとはいえ、実際の就農地で栽培するのは初めてなので、作業する上での細かな判断が適切にできなかった部分があります。今年はその反省点を活かすことができ、育苗は無事成功して十分な苗数が揃いました。また市場の動向も1年で色々と見えてきた部分があるので、イチゴの需要が最も高まる冬時期の販売方法を工夫しようと、生産組合や卸先などの関係各所と調整し、準備しています。​

ワークライフバランスについて

今は就農したてという事もあり、プライベートの時間はほとんどない状態です。仕事ではなくても、草刈等の地域活動で声がかかれば参加しますし、台風などが来たら、ハウスが飛んで周りに迷惑がかからないよう圃場近くに待機しずっと様子を見守ったりもします。農作業という仕事以外にも、するべきことは沢山ありますが、地域の人々との関わり合いは大切なので、大事なことだと思っています。ただ、忙しいとはいえ働く時間を決めるのも自分自身なので、何だかんだ自由はききますね。

農業の魅力

手間な作業も多いし、天候や害虫に左右されるし、丹精込めて栽培しても獲れすぎたらロスになるし…しんどいことは多いです。だけど、作ったイチゴが美味しい、古都華の中でも山口が作った古都華が美味しいといってもらえると、本当にやりがいを感じます。そういった自分への評価がストレートに売上げに繋がることも魅力ですね。また、あらゆる作業の決定権が自分にあるので、こだわるべきことも、効率化を図ることも、すべてを総合的に考えて一つ一つの作業を実行するわけですが、実際に同じ分量の作業をいつもより早く終えられたりすると、一人でにやっとしてしまったり(笑)。そんな小さな達成感を積み重ねることも好きです。

奈良での就農

研修先のイチゴ農家の方は師匠のような存在で、栽培に限らず販路のことなど、独立した今も色々なアドバイスを頂いてます。また市の4Hクラブに入会しているので、周りにイチゴ農家の方は多く心強いです。お互いライバルだけれど、個人がうまくいけばそれでいいという訳ではなく、皆で奈良の農業を盛り上げたいという思いがあり、自分たちで何ができるか、知恵を出し合っています。またNAFIC卒業生で一緒に就農したイチゴ農家の同期が2名いて、気兼ねなく悩みを共有できるのが良いですね。作業しながら1時間でも2時間でも電話で話続けてしまいます(笑)

今後の目標

経営面積を拡大したいのですが、近頃は資材価格の高騰でハウス建設に多額な費用がかかるので、とりあえずは今ある資源(施設)でどれだけ生産性を上げ、利益を出せるかに注力していきます。将来の大きな目標は地域への恩返し。就農した地域は高齢化が進み耕作放棄地が増えているので、ゆくゆくは自分が経営規模を拡大して、地域に雇用を作り、農地の耕作を請け負うなどの取り組みを行っていきたいと考えています。就農するにあたって、地域の方にはすごくお世話になったので、農業を通して地域や景観を守っていけたら良いなと思っています。

山口さん


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