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冬の感染症に注意~笑顔のそばに感染対策を~

Q なぜ冬に感染症が流行するのですか?
A ウイルスの最適な環境となり、人の免疫力も低下するからです。
冬は低温・低湿度を好むウイルスにとって最適な環境となります。
空気が乾燥していると、
1 ウイルスの水分が蒸発して軽くなり空気中の浮遊量が増えます。
2 咳やくしゃみの飛沫も小さくなるため感染範囲が拡大します。
また、寒くなり体温が下がると、代謝機能や免疫力も低下します。体内の水分量が減り、鼻やのどの粘膜が乾燥するため、ウイルス感染が起こりやすくなります。
Q 冬に特に注意すべきウイルスは何ですか?
A 風邪・呼吸器症状や胃腸炎症状を起こすウイルスに注意が必要です。
新型コロナウイルス
発熱・咳などの呼吸器症状・倦怠感、オミクロン株ではウイルスが上気道で増殖しやすいので鼻汁、鼻閉(鼻づまり)、咽頭痛などの風邪症状が多くみられます。
インフルエンザウイルス
38℃を超える発熱、喉の痛みなどの上気道炎症状、全身のだるさ、関節痛などの症状がみられます。
<関連リンク>インフルエンザが流行しています
RSウイルス
風邪ウイルスの一種で発熱、鼻汁などの症状が数日続きます。2歳までにほぼ全員が感染します。一度感染しても一生涯の免疫が得られるわけではないので成人になるまでに何度も感染する可能性があります。乳児や基礎疾患のある子どもが感染すると重症化する危険性があります。
ノロウイルス
潜伏期間は通常24~48時間で、主な症状は嘔吐、腹痛、下痢などです。通常3日程度で回復しますが、乳幼児や高齢者は脱水、嘔吐物による窒息、誤嚥による肺炎に注意が必要です。牡蠣による感染がよく知られていますが、患者の嘔吐物や下痢便を介して「ヒト」から「ヒト」に感染するため、保育所や幼稚園、高齢者施設などで集団発生が報告されています。便中には大量のウイルスが含まれているため次亜塩素酸ナトリウムでの消毒が必要です。
ロタウイルス
5歳までにほぼすべての子どもが感染するといわれている急性の胃腸炎で、症状はノロウイルスとよく似ています。生後半年から3歳までの乳幼児が感染しやすく、便が白く混濁するのが特徴です。
咽頭結膜熱
突然の発熱、頭痛、食欲不振、全身倦怠感、のどの痛み、結膜炎症状などの症状が現れます。
主に夏に流行しますが、最近は冬季にも流行がみられています。
Q どんな対策をすればよいですか?
A 手洗いと手指消毒が一番簡単で重要な対策になります。
