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麻しん(はしか)に注意しましょう!

更新日:2024年2月26日更新 印刷ページ表示

 麻しん(はしか)は感染力が極めて強い感染症で、麻しんウイルスに対する免疫がない方が感染した場合、ほぼ100%の方が発病するといわれています。症状から麻しんが疑われる場合は、必ず事前に電話で麻しんの可能性があることを伝え、医療機関の指示に従って受診してください(他の患者さんへの二次感染防止のため)。受診の際は、マスク着用し、周囲の方へ感染させないよう公共交通機関等の利用を避けてください。

1.麻しん(はしか)とは

麻しんウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症です。

麻しんウイルスの感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染で、その感染力は非常に強いと言われています。免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症し、一度感染して発症すると一生免疫が持続すると言われています。

感染すると・・・

感染すると約10日後に発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状や目の充血、関節痛など様々な症状が現れます。2~3日熱が続いた後、一旦熱が下がり、再び39℃以上の高熱と同時に全身に発疹が出現し、4~5日高熱が続きます。肺炎、中耳炎を合併しやすく、まれに脳炎を起こすこともあります。重篤になると死亡することもありますが、合併症がない限り、7~10日程度で回復します。上記の風邪症状が出現する1日前から解熱後3日後ほどの期間は、他人にうつす可能性があります。

特異的な治療薬はありませんが、予防接種で防げる病気であり、ワクチンの接種は個人でできる有効な予防方法です。

2.麻しんの予防方法

麻しんは感染力が強く、空気感染もするので、手洗い、マスクのみで予防はできません。麻しんワクチンが有効な予防法となります。

予防接種法に基づく定期予防接種の対象(第1期 1歳児 第2期 小学校入学前1年間の幼児)となる人は、対象年齢がきたら早めに予防接種を受けましょう。

特に国内外の不特定多数の観光客との接触機会が多い方など麻しんにかかるリスクが高い方、医療関係者など麻しんにかかることで周りへの影響が大きい方である場合、流行国に渡航する場合は2回の麻しん含有ワクチン接種歴を確認することが推奨されています。

※定期予防接種の対象以外の方は、任意予防接種となります。広域的な流行時は麻しんワクチンが不足する可能性がある為、定期予防接種対象者が優先となります。麻しんにかからないための抗体があるかどうかは、抗体検査でわかります。

3.麻しんの流行状況

麻しんの流行状況等に関する情報は、国立感染症研究所感染症情報センター<外部リンク>のホームページで確認することができます。

平成27年3月27日、世界保健機関菱太平洋地域事務局により、日本が麻しんの排除状態にあることが認定されました。

4.医療機関の皆様へ

  • 発熱や発疹を呈する患者が受診した際は、麻しんの予防接種歴の確認等麻しんの発生を意識した診療をお願いします。
  • 患者(疑いを含む)は、個室管理を行う等、麻しんの感染力の強さを踏まえた院内感染対策を実施してください。
  • 2次感染予防対策(マスクの着用や感染性がある期間の外出を控えてもらうことなど)について患者へのご指導をお願いいたします。
  • 臨床症状(麻しんに特徴的な発疹、発熱、咳嗽・鼻汁・結膜充血などのカタル症状)等から麻しんと診断された場合には、速やかに保健所へ届出ください。その際は、臨床検査(麻しん特異的IgM抗体もしくは、ペア血清での麻しん特異的IgG抗体等の確認検査)を行っていただくとともに、PCR法による行政検査のための検体(咽頭拭い液・尿・血液)の確保をお願いいたします。
  • 咽頭拭い液 1~2mlの生理食塩水を滅菌スピッツ等に分注し、滅菌綿棒で採取し、採取した綿棒を容器に入る長さに折って生理食塩水に浸してください(生理食塩水がない場合は、蒸留水でも可能)
  • 尿 紙コップで採取後、滅菌容器に3~4ml入れてください
  • 血液 EDTA加全血で2ml採取してください(凍結は厳禁)

※出来る限り3検体の確保をお願いします。最低でも2検体あれば検査可能です。採取後は4℃で冷蔵保存し、保健所へご連絡ください。

参考