本文
インターネットと人権
インターネットと人権
・インターネットは便利であるが・・・
私たちの生活を豊かにしてくれるインターネットも、使い方を間違えると、事件や犯罪に巻き込まれるきっかけとなったり、人を傷つける「凶器」にもなったりします。軽い気持ちで投稿したメッセージや写真によって、他人や自分自身の名誉、プライバシーを侵害し、時には平穏な生活や身体・生命を脅かす事態につながることもあります。
インターネット上で、誹謗中傷につながる書き込みや、プライバシーを侵害するような書き込みを見たことがあるのではないでしょうか。そのようなインターネット上の人権侵害は、近年増加傾向にあり、実はとても身近で、深刻な社会問題です。
ネットいじめの深刻な影響
近年、スマートフォンの所有は中学生では約80パーセントにもなります。ネットいじめの例として、グループから外す、うその情報や恥ずかしい画像を投稿・拡散させる、誰かを傷つけたり脅迫したりするようなメッセージを送るなどがあり、書き込まれた情報や誹謗中傷がすぐに広がる一方で、周囲の大人には発覚しにくいという特徴があります。そのため、被害が拡大しやすく、被害者の心を深く傷つけるだけでなく、日々の生活や人間関係に悪い影響を与え、時には命に関わるほどの深刻な事態にもつながるのです。
他にもネットに関するトラブルの事例は以下のようなものがあります。
● 有名人に対する誹謗中傷
● 個人情報の拡散
● 性犯罪・児童ポルノ・リベンジポルノ
● インターネットでの差別・ネットヘイト
より良くインターネットを利用するために
インターネットによる光と影の部分を理解し、次のことに心がけましょう
1.他人の誹謗中傷する内容を書き込まない。
2.差別的な発言を書き込まない。
3.あいまいな情報を書き込まない。
4.他人のプライバシーにかかわる情報を書き込まない。
5.書き込みが不特定多数の人に見られる可能性があるということを意識する。
特定の地域を同和地区であると指摘するような投稿の問題
部落差別に基づく偏見や差別意識は今なお残っており、インターネット上でも、特定の地域を同和地区であると指摘するような投稿や、その地域に関係のある人々に対する誹謗中傷や差別的な内容の投稿が問題となっています。
出身地や居住地によって差別されることはあってはならないことですので、特定の地域を同和地区であると指摘するような投稿をしたり、拡散したりすることのないようにしましょう。
法整備も進められています
悪質な誹謗中傷を抑止し、また、そのような行為に厳正に対処するため、公然と人を侮辱した行為に適用される「侮辱罪」の法定刑が、令和4年7月から「1年以下の懲役若しくは禁固若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料」に引き上げられました。SNSなどにおける書き込みも、内容によっては侮辱罪による処罰の対象となる可能性があることに注意が必要です。
また、令和4年10月から「改正プロバイダ責任制限法」が施行され、SNS等で誹謗中傷の投稿をした者の情報開示の裁判手続きがより簡易になりました。
インターネットを利用する前に心掛けること
現在、インターネットの差別的な書き込みを監視する働きが全国に広がっています。インターネットはルールやモラルを守り、人権を尊重する気持ちをもって利用しましょう。
広報オンライン「インターネットを悪用した人権侵害に注意」(上越市HPより)<外部リンク>
人権啓発動画「『誰か』のこと じゃない。」インターネット編〈法務省HPより〉<外部リンク>
相談窓口
インターネット上の書き込みなどに関する相談・通報窓口のご案内(法務省公式HPより)<外部リンク>