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「古都祝奈良2017-2018」アーカイブ/美術部門

更新日:2019年11月7日更新 印刷ページ表示

開催プログラム一覧

チェ・ジョンファ “花 Welcome”

チェ・ジョンファ作品展 “花Welcome”

花 Welcome/市役所

チェ・ジョンファは、歴史ある神社仏閣に対する興味や探究心のみならず、いま現在を生きている人々が利用する「生活の場所」に深い共感をもちながら、奈良市内を視察しました。
本作は、そうしたリサーチをもとに生まれた新作です。
チェ・ジョンファは奈良市の再生資源集積場で網に入ったペットボトルが積み重なっている様子を見て、「これこそがアートだ」と言いました。
市民が使用したペットボトルが分別されてゴミに出されるというプロセスを介して、市民は自動的にこのアートの制作に関わっていると言えます。
インテリアデザイナーでもあるチェ・ジョンファは、網に入ったペットボトルをシャンデリアとして再提示しました。
見慣れた素材を空間に浮かせ、光をあてるという単純な行為によって、私たちの生活を改めて見つめる視点を浮かびあがらせました。

花 Welcome/市役所の画像

花Welcome/ならまちセンター:Life

本作は、チェコの首都プラハにある聖サルバトーレ教会でも展示された作品です。
荘厳な空間に、一見意味のない風船をかけ合わせることで、ハーモニーを生み出しています。チェ・ジョンファは、吹き抜け空間に風船の大群を展示することで、ならまちセンターの空気を動かし、生きた空間にすることを提案しました。
チェ・ジョンファは、日頃から世界のさまざまな市場を巡って、作品に使える素材をリサーチしています。
ツイスト風船は中国の工場で大量生産されている製品ですが、躍動感ある動きが「生」を象徴するものとして作品化されています。
一方で、「時間が経過してしぼんでしまった風船もまた美しいものだ」とチェ・ジョンファは言い、生きている風船と死んでいる風船が同時に存在することも、重要なハーモニーなのです。

ならまちセンター:LIFEの画像

花Welcome/ならまちセンター:Air

カラフルなザルは、韓国の家庭でキムチをつくる時に用いられるものです。
チェ・ジョンファは、ならまちセンターのテラスから見える若草山と伝統的建築物を目にして、ザルのピラミッドを重ねることで新しいハーモニーを生み出そうと考えました。
ザルという日用品を素材にするのみならず、ピラミッドの具体的なデザインや制作をすべてワークショップ参加者に委ねました。
デザインを担当したワークショップ参加者は、ならまちでよく見られる格子戸をイメージした緑のラインと、元興寺をはじめとする社寺や家屋で見られる屋根をイメージした赤の三角形で図柄を構成しました。
ワークショップに参加した小学校の児童約70名がザルを館内各所に配置して、ならまちセンターを彩りました。

ならまちセンター:AIRの画像

花Welcome/シーユー(See You)奈良店

ハーモニーを生み出すためには、「どのような場所で展示するかが重要だ」とチェ・ジョンファは述べ、最も身近な日用品である衣服を扱うリサイクルショップに着目して、その吹き抜け空間に作品を展示することを提案しました。
チェ・ジョンファは「生活こそがアートだ」と主張しており、日頃から世界のさまざまな市場を巡って、作品に使える素材をリサーチしています。
本作に使われているツイスト風船は、中国の工場で大量生産されている製品ですが、躍動感ある動きが「生」を象徴するものとして作品化されています。
一方で、「時間が経過してしぼんでしまった風船もまた美しいものだ」とチェ・ジョンファは言い、生きている風船と死んでいる風船が同時に存在することも、重要なハーモニーなのです。

花Welcome/シーユー(See You)奈良店の画像

花Welcome/柴田ビル

チェ・ジョンファは奈良を視察した時に、人々の生活してきた歴史が堆積した光景を目にし、「未来の遺産である」と言いました。
柴田ビルは古い佇まいの中で、新世代の入居者たちが美容院や衣料品店、喫茶店、染色工房を経営し、個々人の新しい歴史が積み重なり始めています。
時を経た建物にカラフルなプラスチックを掛け合わせることで、ハーモニーが生み出されます。
プラスチック容器は、市民から集めた使い終えたものと新品が組み合わされて構成されています。
チェ・ジョンファは「芸術や文化は限られた人々のものではなくだれにでも開かれている」と一貫して唱えてきました。
プラスチック容器というだれもが見慣れた素材を用いるだけでなく、制作のプロセスもワークショップとして一般市民に公開し、ワークショップ参加者は日用品を用いた造形と色彩の組み合わせを楽しみました。

花Welcome/柴田ビルの画像

花Welcome/奈良県立大学

本作品は、2017年10月に奈良県立大学で開催された現代アート展「船/橋わたす」で発表された作品です。
ザルというだれもが見慣れた素材を用いるだけでなく、そのデザインをすべて学生に委ねました。
4号館裏の使われなくなったスロープは、普段は学生でも目を向けない場所ですが、チェ・ジョンファが最も気に入った場所です。
スロープの始まりは過去作品のパターンを引用し、新しい矢印のパターンを繋げることで、ここから新しく生まれ変わることを意図しました。
ならまちの身代わり猿や、佐保川沿いに立ち並ぶお地蔵さん、船橋商店街のロゴマークなどをイメージしたパターンが続きます。
古くからあったスロープが異世界へと通じる道に変換され、奈良県立大学から見える風景を再発見させてくれました。

花Welcome/奈良県立大学の画像

写真撮影:濱田英明

ワークショップ「Happy Happy」1

カラフルなザルや容器、風船など身近なものを使った作品のパーツを作るとともに、それを展示し、見なれた景色を一変させるワークショップを実施しました。

  • 日時 平成30年2月20日(火曜日)−3月8日(木曜日)10時00分−18時00分
  • 会場 ならまちセンター3階会議室

ワークショップ1写真

(動画)奈良市ニュース 「古都祝奈良」ワークショップに子どもたちも参加!/奈良市ニュース(YouTube)<外部リンク>

ワークショップ「Happy Happy」2

大小さまざまなプラスチックのフタを自由に並べて、芝生広場の上に花をいっぱい咲かせました。

  • 日時 平成30年3月25日(日曜日)13時00分−15時00分
  • 会場 ならまちセンター芝生広場

ワークショップ2写真

アートディスカッション「生生活活——生きることとアート」

招へい作家のチェ・ジョンファと、共有空間と対話をテーマに活動を展開する小山田徹をゲストに迎え、今後の奈良におけるアートプロジェクトの可能性についてディスカッションを行いました。

  • 日時 平成30年3月25日(日曜日)16時00分−18時00分
  • 会場 ならまちセンター1階coto cotoイベント・展示コーナー
  • ゲスト チェ・ジョンファ(アーティスト)、小山田徹(美術家、京都市立芸術大学教授)
  • 進行 西尾美也(美術家、奈良県立大学専任講師、奈良市アートプロジェクト「古都祝奈良」美術部門のプログラムディレクター)

アートディスカッション写真

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チェ・ジョンファ “花Welcome”[PDFファイル/8.1MB]

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