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JNOメンバー 東 亮汰さんインタビュー

更新日:2022年12月8日更新 印刷ページ表示

インタビュー JNOヴァイオリン奏者 東亮汰さん

2023年3月21日になら100年会館でリサイタルを開催される東亮汰(ひがしりょうた)さんに、ヴァイオリンの魅力や今回のリサイタルの聴きどころ等を伺いました。

プロフィール

東亮汰さんの写真 ©Shigeto Imura

第88回日本音楽コンクール第1位、併せてレウカディア賞、鷲見賞、黒柳賞をはじめ受賞多数。NHK-FM「リサイタル・パッシオ」、テレビ朝日「題名のない音楽会」などに出演。これまでに東京交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、神奈川フィルハーモニー管弦楽団などと共演。これまでに森川ちひろ氏に師事。特待生として桐朋学園大学音楽学部で学び、首席で卒業。2019年から2年間、一般財団法人ITOHより1716年製A.Stradivariusを貸与される。
特待生として桐朋学園大学大学院音楽研究科修士課程1年在学中。辰巳明子氏に師事。サントリーホール室内楽アカデミー第6期フェロー。ロームミュージックファンデーション2021、2022年度奨学生。使用楽器は宗次コレクションより貸与されたM.Capicchioni1956年製“Felix Ayo”。

Q.ヴァイオリンと出会ったきっかけは?

母がアマチュアオーケストラでヴァイオリンを弾いており、家でもTVやCD等でクラシック音楽に触れる機会が多く、幼い頃から自然と音楽に親しんでいました。物心がついた時には音楽家になりたいと思っていて、最初は指揮者に憧れたのですが、指揮者になるには何か楽器が演奏できなくてはと聞いて、ヴァイオリンかチェロをやりたいと言ったようです。それでヴァイオリンに。

Q.小さいころ、学生時代について

3歳になった頃、レッスンに行ってみたものの落ち着きがなくじっと立っていることもできず、だったので・・4歳になってから出直し、レッスンに通い始めました。家では自分でプログラムを作って家族やぬいぐるみを前にコンサートのように練習したり、曲のストーリーを考えながら弾いたり、ヴァイオリニストの弾き真似をしたりと、ヴァイオリンを弾くことは大好きでしたが、細かく地道な基礎練習はあまり好きではありませんでした。中学生の頃は友達ともっと遊びたい気持ちもあり興味も散漫で、毎日練習はしていましたし、コンクールにも出ていましたが、これまでで一番ヴァイオリンに集中できていなかった時期かもしれません。でも今になって思えばそんな時期があったからこそ音楽や楽器が嫌になったりすることもなく、音楽の道に進む意志を固めることができたので、自分にとっては必要な時間だったのかなと思います。音楽高校に入学し、まわりも音楽家・演奏家を目指している人ばかり、という環境になり、より本気モードへと変化していきました。

Q.ヴァイオリンの魅力は?

自分としては「音色」が一番の魅力だと思っています。絹糸のように、なめらかでしなやかな艶のある音、繊細な音や熱く情熱的な音など様々な表情を自分で作り出すことができる。また、ソロ・室内楽・オーケストラ等、様々な編成の曲があり、ファースト・セカンド、パートが変わると役割も変わり、弾いている側としても幅広く楽しめるところも魅力のひとつです。

Q.反田さんとの出会い、JNOに入ったきっかけは?

高校の時の桐朋祭で、有名ラーメン店をテーマにした合唱曲「二郎カンタータ」の合唱に参加した時、指揮をされていたのが先輩の反田さんでした。JNOに参加するようになったきっかけは、反田さんから直接お電話をいただいて。そこからコンサートにコンスタントに参加させていただくようになりました。毎回反田さんを中心にJNOメンバーで作り出す音楽に大きな刺激を受け、コアメンバーの一員になりたいと強く願っていたので、加入が決まった時には本当に嬉しい気持ちでいっぱいでした。

Q.JNO加入後の活動について

JNO加入後、自分の意識が変わりました。社員として所属するコアメンバーのひとりとしての自覚。自分の音楽活動のベースとなる場所ができたので。オーケストラのほか、ソロ、室内楽コンサートの場もあり、素晴らしい先輩方と一緒に演奏することから学ぶことも多々ありますし、皆さんから合間に伺う海外留学や音楽活動の話など、自分の今後に向け大変参考になり、数えきれないほどの刺激をいただいています。

Q.リサイタルのメンバー、プログラムについて

3月のリサイタルではフランスの作曲家をメインのテーマに、前半はピアニストの務川慧悟さんとフランクのヴァイオリンソナタ他、後半はヴィオラの長田健志さん、チェロの森田啓佑さんも加わっていただき、フォーレのピアノ四重奏曲第1番他、を演奏します。フランクは言うまでもなくヴァイオリンソナタの最高傑作と言われる曲で、ピアノとヴァイオリンの音楽が対等ですし、務川さんと演奏できること、今からドキドキワクワクしています。JNOのリサイタルでは、大好きな室内楽をぜひJNOメンバーと一緒に演奏したいと考えていましたので、後半は和声の響きが大好きなフォーレのピアノ四重奏曲をメインにおきました。こちらの曲も4人でどんな響きが生まれるか、どうぞお楽しみに!

Q.リサイタルへの意気込み

初めてのリサイタルシリーズなので、自分の演奏の魅力を伝えることができるよう、素晴らしい共演者の皆さんの力をお借りしつつ、音のパレットで色彩感豊かにフランス音楽を表現できたら、と考えています。

Q.奈良の印象は?

初めて行ったのは中学の修学旅行で。JNOに参加するようになってから奈良を訪れる回数が一気に増えました。あちらこちらの公園でゆったりと鹿が歩き、お寺などの歴史的建造物も魅力的で、風情ある心落ち着く場所だと感じています。世界遺産も好きで興味があるので、奈良を訪れた際にはひとつずつ足を運んでみたいと思っています!

Q.奈良市民のみなさんへのメッセージ

JNOは奈良を拠点に活動していますので、これからも数多くお伺いしていくことと思います。聴く人の心を惹きつける反田恭平さんのピアノ、そしてひとりひとりが魅力的な音楽を奏でるJNO。まだコンサートにいらっしゃったことのない方も、ぜひ一度足を運んでいただけたらと思います。

私たちも奈良の皆さまの心に響く音楽を奏でられるよう、そして奈良を中心に地域社会に親しまれ、愛されるオーケストラになるよう、様々な活動に取り組んで参ります。

JNOリサイタルシリーズ「東亮汰の世界」へも是非お越しください♪