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JNOメンバー 皆神 陽太さんインタビュー

更新日:2022年12月8日更新 印刷ページ表示

インタビュー JNOファゴット奏者 皆神陽太さん

2023年3月4日になら100年会館でリサイタルを開催される皆神陽太(みなかみようた)さんに、ファゴットの魅力や今回のリサイタルの聴きどころ等を伺いました。

プロフィール

皆神陽太さんの写真 ©Kenryou Gu

第13回東京音楽コンクール木管部門、第33回日本管打楽器コンクールファゴット部門入選。東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団首席ファゴット奏者、ぱんだウインドオーケストラ副コンサートマスター。2017年より宮崎国際音楽祭に出演。

Q.ファゴットと出会ったきっかけと楽器の魅力は?

部活の楽器体験の時にすぐに音が出たのがこの楽器との出会いでした。高校も普通科に進んだのですが、高校一年生でソロコンテストに出場した時にこの楽器を仕事にしていきたいと感じ始めました。

楽器の魅力としては、最初は見た目だけが好きだったのですが、オーケストラやアンサンブルで魅力が活きる楽器だと思い、メロディ以外のパートもフレキシブルにできるところも魅力的ですし、常に隠し味のような、地味な楽器なのですが、アンサンブルの充実感を得るには欠かせない楽器だと思います。

Q.ファゴット奏者の思う吹奏楽とオーケストラの違いは?

ファゴットに求められる役割が違うように思います。例えばJNOのアンサンブルの場合、低音はファゴットだけなのですが、吹奏楽では金管にも木管にも低音パートはあります。ですから吹奏楽ではファゴットはあまり聞こえなくて、音の輪郭に気を付けています。低音楽器の音色が混ざった時の縁取りをするのがファゴットの役目というように。またオーケストラであればコントラバスがあるのでその響きの中に溶け込んだり、ソロの時には主張のある音を出せるかどうかですね。

Q.オーケストラで好きなソロは?

たくさんあるのですが、リムスキーコルサコフ作曲の『シャーラザード』かな。ソロに限らず、内声のメロディーが最高なのはラフマニノフ作曲の『シンフォニー2番』の2楽章はあまり聞こえないのですが、おいしい役目をしています。

Q.楽器のブランドについて

ドイツのヘッケルというブランドと、日本のヤマハを使っています。次のリサイタルシリーズはヘッケルを使おうと思っています。同じ音を出しても音色も安定感も違います。リードも自分で作っています。

Q.反田さんとの出会いは?

僕は東京シティフィルにも在籍しているのですが、反田さんがソリストとしてシティフィルに来て一緒にツアーをしたのが出会いだったと思います。10公演くらいありプログラムもラフマニノフの2番のコンチェルトととても大変だったのですが、それをやり終えたときに反田さんが号泣していて、とても熱い人だな、一緒に音楽できてよかったなと思ったんです。その時はコロナ前で一緒に飲みに行ったりもしていて、その時にJNOに誘われたように思います。

Q.今回のリサイタルの聴きどころは?

ピアノをリード希亜奈さんにお願いしたのは、天才でとっても良いビート感もある人なので、ブラジルのヴィラ=ロボスの作品のダンスミュージックのような独特のビート感を一緒にできればなと思っています。『カルメンファンタジー』はフルートの上野星矢さんのために編曲されたもので、超絶技巧が盛り込まれたすごい曲なんですが、オペラ『カルメン』の知っているメロディーがたくさん出てくるので、初めてクラシックを聴く方にも親近感をもって楽しんでいただける曲として選んだ曲です。

Q.奈良の好きな場所は?

朝の二月堂に行って鹿と戯れてとても楽しかったです。また眺めも素晴らしかったです。また、公園と街が一体となってずっと続いている雰囲気や奈良の朝の空気感が好きです。毎回、落ち着くなあって思っているんです。はじめは歩道に鹿が歩いているだけでとてもびっくりしたのですが、地元の方が普通にされていたので、僕もやっと慣れてきました。

Q.奈良市民のみなさんへのメッセージ

JNOとして、アウトリーチが増えてきました。地元でクラシックが聴けたり、JNOが奈良にいることを誇らしく思ってもらえるようなオーケストラになっていきたいと思っているのでよろしくお願いします。