本文
JNOメンバー 庄司 雄大さんインタビュー
インタビュー JNOホルン奏者 庄司雄大さん
2023年1月14日になら100年会館でリサイタルを開催される庄司雄大(しょうじゆうだい)さんに、ホルンの魅力や今回のリサイタルの聴きどころ等を伺いました。
プロフィール
©Kenryou Gu
第3回日本ホルンコンクール第2位。第86回日本音楽コンクールホルン部門第2位。第35回日本管打楽器コンクールホルン部門第1位、および文部科学大臣賞、東京都知事賞を受賞。現在、藝大フィルハーモニア管弦楽団 首席ホルン奏者。
Q.ホルンと出会ったきっかけと、ホルンの魅力は?
中学校の部活動で出会いました。仮入部の楽器体験の時に渡されたのがきっかけで、吹いてみたら音が出たのでホルンを吹くことになりました。最初にトランペットを吹いたのですが、全然音がでなくて。でもホルンはすっと音がでたので、これならできるかな?と思いました。初めて音が出たときはすごくうれしかったです。
今から思うと、自分の口の形もホルンのマウスピースにフィットしていたのかなと思います。
Q.中学や高校時代について
中学校の吹奏楽部は30人くらいの小編成で、地区大会でも銅賞というレベルでした。そして中学3年生からピアノもはじめ、地元の仙台にある音楽高校に進学し、仙台フィルのホルン奏者の先生について学び、高校時代も音楽漬けの毎日でした。
Q.ホルンの形のどんなところが好き?
ホルンは楽器メーカーや型番でいろんな形があるんです。管の巻き方が違ったりするのが好きです。
僕は子どものころからロボットアニメが好きで、ホルンのメカニック的なところもおもしろいなと思っています。実際ホルンの管を伸ばすと4~5メートルくらいあり、結構長くて、大きなチューバと同じくらいの長さはあるんです。
Q.今使っている楽器のブランドについて
ドイツのアレキサンダーというブランドです。このブランドの楽器を高校3年生から10年近く使っています。このブランドはホルンのハイグレードのブランドです。例えばベルリンフィルのホルンパートはこのブランドで統一されています。日本でも使っている人がとても多いです。
特に同じブランド同士の楽器だとよいハーモニーが生まれるようにも思います。響きが豊かで明るい音がするところが個人的にも好きです。
Q.この楽器にぴったりな曲は?
例えばリヒャルトストラウスの曲で、ホルンが8本必要な大編成の曲があります。この8本が一斉に吹いたりするところは本当にこの楽器の響きにぴったりだな、と思います。
またマーラーなども、非常に音色が曲にマッチするなと思います。
Q.リサイタルシリーズの聴きどころは?
後半のメインとなるブラームスのホルン三重奏曲はとても深い曲です。特にテンポの遅い3楽章はブラームスのお母さんが亡くなり、悲しみの深い時期に作曲されたと言われています。僕はまだ29歳ですが、今後、ホルンが吹ける限り、この曲はやっていきたいですし、年齢ごとに曲から受ける印象や音も変わってくると思うので、今回は、僕の今のブラームスをお聞かせできればと思っています。
ブラームスのホルン三重奏曲を演奏するメンバーの方について
この曲はホルンとヴァイオリンとピアノで演奏します。ヴァイオリンの大江馨さんとはJNOで初めて出会ったのですが、同い年で同じ仙台出身で実家も自転車で行けるくらい近くて、とても仲が良いです。
またピアノの遠藤直子さんは特にホルンの伴奏をよくされていて、コンクールやいろんなコンサートでもご一緒いただいているピアニストです。僕は日本管打楽器コンクールホルン部門で1位をいただいたのですが、このコンクールの本選に残った5人全員が遠藤さんにピアノ伴奏をお願いしていたほど信頼のおける素晴らしい演奏家です。
Q.現在の活動について
現在、東京藝大の藝大フィルで首席ホルン奏者を務めています。5年くらい演奏しています。
Q.反田さんとの出会いは?
僕は反田さんと全く面識もなかったのですが突然Facebookのメッセンジャーでメッセージが送られてきて、とてもびっくりしました。最初はなりすましではないかな?と思ったほどです。
その時はなにがはじまるのかな?という戸惑いとワクワクの気分でした。
Q.JNOのメンバーについて
Q.奈良市民のみなさんや子どもたちへのメッセージ
奈良の方はクラシックコンサートといえば大阪等へ行かれることが多いと思いますが、それを自分の住んでいる街で聴いていただけることを楽しんでいただけるよう、精一杯準備をしますのでぜひ来てください。
またホルンを吹いている子どもたちへのメッセージですが、生演奏を聴くことは上達の上でとても大事なことです。YouTubeやCDでは伝わらない音の雰囲気とか会場で直に自分の体に伝わってくる体験は、音を作る上でとても大事なことです。またそのような参考になるようにがんばるので、ぜひ聞きに来てください。