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男性の育児休業の好事例企業~市民生活協同組合ならコープ

更新日:2024年4月25日更新 印刷ページ表示

市民生活協同組合 ならコープ

市民生活協同組合ならコープは、豊かなくらしを願う生活者のための組織として、1974年に設立され、組合員数は約28万人。利益追求ではなく、事業と運動を通じて、地域の人々のくらしと文化に貢献することを目的としている組織です。約1500人の働き手のみなさんの福利厚生も充実しており、男女問わず子育てがしやすい職場づくりを進められています。今回、お話をお聞きした金澤さんは奈良の配送センターに所属し、市内のご家庭に食品や生活雑貨を運ぶ配送の仕事を担当されています。

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育休取得の経緯と周囲の反応

​Q.金澤さんの育休を取った経緯を教えてください。

A.育休を取った時期は去年の7月から1ヶ月です。元々大阪の堺に住んでいましたが、結婚を機に妻の地元の生駒に移り住みました。妻の実家がすぐ近くにありますが、妻の母は10年以上前にがんで亡くなられて、父も一昨年脳梗塞で倒れてしまい、施設にいます。妻の実家に頼ることができず、私の実家も堺で離れているので、2人で助け合って取り組むほかないと考えました。まさにそんなとき、「産後パパ育休制度」の話を聞いて、ならコープは従業員の働き方に注力しているという印象があったので、勇気を出して所属長に相談をして、取得に至りました。

Q.所属長はじめ周囲の方々はどんな反応でしたか?

A.最初の段階から前向きに聞いてくださいました。また、産後パパ育休制度の取得に関して、支所内で制度の説明の場を設けてくださり、支所内で8人が参加してくれました。転職してならコープに来ましたが、前の職場では考えられないことですので、妻とも転職してよかったね、と話をしました。

モチベーションの源

​Q.初めての育児をする中でのエピソードや、印象に残ったことはありますか?

A,1か月間の育休中に積極的に育児に参加したことで、育休を明けてからの平日の帰宅後や休日にはミルクをあげたり、オムツ交換や入浴などを抵抗なくできています。

例えば、妻側の家族が集まって食事をしている時、「ちょっと子供がお腹すいたみたいやわ」と妻が言ったら私がミルクを作って子供にあげたりしていると、周りの姉などが「すごい」とか「うちでは、考えられない」とか、そんな話が結構出てきます。

また、私が育児をするのは、結局は自分のためでもあるんですよ。家庭が円満で、健康な状態があるからこそ仕事に対してのモチベーションが上がるし、ワークライフバランスにも繋がっていくということを、みんなに知ってもらいたい。知ってもらって、みんなにも行動を起こしてもらえたら、社組織としても良い方向に動くと思います。自身が一つの事例になれたらいいなという気持ちです。

ちなみに、今は職場で、自分のモチベーションの源をそれぞれの名札に書く取り組みをしておりまして、私の場合は「娘と猫と、嫁」と書いています。

男性育休を支える会社組織の取組みや工夫

Q.男性育休の取得実績はどれくらいですか?

A.去年は7名、今年は13名です。ならコープでは、「職員のためのガイドブック」を作っており、男女かかわらず育児がしやすいよう制度を考えたり、実際に運用ができるよう取り組んでいます。

Q.休んでいる間の仕事の体制について、どのような工夫をされていますか?

A.普段から、誰かが休みのときは代わりに配送に伺うという風土があります。各事業所で、職員がお互いに情報交換をして回る配達にお伺いする地域や組合員の状況を把握し、約束事を共有してくれます。また組織としては、誰が休んでも商品のお届けができるように、代走要員を増やすなど、体制面への配慮があります。

使用者と労働者の良好な関係作りのため、まずは自身で行動を!

Q.金澤さんから市民の皆さんに何かメッセージをお願いします。

A.今、世の中で働いている、小さい子を持つ家庭はたくさんあると思いますが、会社によっては、育休をとりたい、と言い出せないようなところもたくさんあるかと思います。けれど、それが言い出せない風土はおかしいし、そんな会社はやはりおかしい、と言えるそんな世の中にならないといけないと思います。

使用者と労働者の関係は対等であることが理想です。みんな、自分の人生をより良くするために自分の意見を発信して、実際に行動を起こしていく必要があります。子育て中の皆さん。一緒に頑張りましょう。