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奈良市地域おこし協力隊OB 活動紹介
奈良市地域おこし協力隊 OBインタビュー
★近年アニメで全国的に注目されている一刀石
第1期隊員OB(平成26年~平成29年) 黒田 篤史
Q:奈良市の地域おこし協力隊に応募したきっかけを教えてください。
経営コンサルタントとして全国を回り感じた事として衰退する地域では企業単体の支援ではなく、地域全体の活性化支援を図らないと継続的な成長はないと考えに至り、地域活性化のスキルを得るべく協力隊になる事を決意しました。
Q:隊員だった時の活動内容を教えてください。
3年間の取り組みを時系列に整理しました。観光業・コンサルタントの経験があったため、柳生地区担当になり、柳生観光協会のHP制作を契機に、地域の様々な方々とお会いし、様々な事業を行いました。
(1)柳生観光協会 活動支援
(2)奈良市の隠れ里Nyufarm実行委員会設立・活動支援
(3)農産物販売
(4)レンタサイクル・キャンプ事業
(5)空き家バンク事業
(6)柳生菖蒲園復活プロジェクト事業
(7)柳生茶屋都市農村観光・交流拠点事業
(8)農家民泊事業
(奈良市の隠れ里Nyufarmでの体験の様子)
また協力隊卒業後は、地域にとどまり、以下の事業をすすめています。
任期中の活動イメージ [JPGファイル/94KB] 退任後の活動イメージ [JPGファイル/106KB]
Q:隊員時代、大変だったことはありましたか?
人とのコミュニケーションやチャレンジすることが大好きでしたので、基本的に大変だとは感じていませんでした。新しい取り組みばかりでしたので、常に冷静で、客観的な目線で動くことを心掛けていました。
敢えて言えば、やる事業が多すぎて、気持ちや頭の切り替えが大変でした。
Q:隊員時代の思い出や良かったことは?
柳生に留まりここで事業をしようと思った契機でもありますが、地域の皆さんがやさしい方が多く、また、自然豊かな地域ですので、忙しいながらスローライフが過ごせています。
Q:奈良市の暮らしや地域の人々との関りはいかがですか?
柳生の地で観光に携わる仕事をしていますので、地域の方々とのつながりはもちろん。地域外とのつながりも増えています。柳生でそういった内外の方々と交流を図る場を作ることで「黒田くんは色んな人を連れてくる」とおっしゃってくれています。
Q:地域おこし協力隊のサポート事業にも取り組んでいるのですか?
協力隊事業の延長として、観光や地域おこし協力隊のサポートを行っております。
最近では、「おためし地域おこし協力隊」の企画、地域おこし協力隊も連携した取り組である「さとやま民泊」事業をすすめています。
(おくどさんでのご飯作り体験)
Q:現在の活動(事業)内容と始めたきっかけを教えてください。
現在、
(1)柳生観光協会(事務局長)
(2)柳生茶屋(食堂事業・レンタルスペース)
(3)有限会社オクダ(旅行業)
(4)奈良柳生邸(民泊事業)
といった観光を基本とした事業を行っています。
実は、さまざまなご縁があり、現在の事業に至っています。
Q:今の事業で心がけていることや目標があれば教えてください。
自分の能力には限界があります。いかに人を巻き込むかを考えながら事業をやっています。「やりたい⇔やりたくない」という軸だけで考えるのではなく。「できる⇔できない」の軸で考えることで、考え方が広がります。人との関わりをうまく使うことで、新しいビジネスにも発展します。
柳生家の家訓にこんな言葉があります。
・小才は、縁に会って縁に気づかず。
・中才は、縁に気づいて縁を生かさず。
・大才は、袖振り合う縁をも生かす。
これからの時代、人との繋がりは薄れていると言われますが、地域内外のご縁を生かした取り組みが地域活性化には大切だと思います。
Q:地域おこし協力隊を経験してよかったと思うことは?
地域おこし協力隊は「コミュニケーション能力」「実行力」「企画力」「実践力」「巻き込み力」など様々な能力が求められます。そういったスキルアップにつながった事。また、人とのご縁が増えることで、いろいろな事ができる可能性が広がりました。
Q:3年後、地域に残ろうと決断した理由を教えてください。
地域の人が優しく親切で、自然豊かで歴史の深みのある地域だからです。
Q:任期終了後の目標設定(起業等・・・)はどの様に考えられましたか、教えてください。
私の場合、ある程度着任の前に目標設定を行っていました。
しかしながら、その都度その都度、関わる事業が増え、方向性が変わることで、目標修正を行いつつ、
「自分がここでやるべき事は何か?何故それをするのか(Why?)」
「それは飯を食っていけるのか?(家族を養えるのか?)(What?)」
「どうやったら飯を食えるのか(家族を養えるのか?)(How?)」
を常に考えていました。今もそうですが・・・・。
最後に...
Q:地域おこし協力隊を目指したいという人へのメッセージがあれば。
3年本気で頑張れば、どこにでも通じるスキルが得られる仕事だと思います。
コロナ禍において、求められるスキルは常に変化しています。そういった時代の急な流れでも、対応できる人材になると考えています。