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Drupal関連企業インタビュー 株式会社電通デジタル

ページID:0255308 更新日:2026年1月27日更新 印刷ページ表示

電通デジタルに聞く、DX推進とDrupal活用の真価

デジタルマーケティングの領域で企業のDXを推進する株式会社電通デジタル<外部リンク>。同社は約6年前からCMSプラットフォーム「Drupal(ドゥルーパル)」を採用し、官公庁・団体や大手企業のプロジェクトで実績を重ねています。なぜ今、プロプライエタリ(商用)製品ではなくオープンソースのDrupalなのか。その強みとAI時代の可能性、そして日本初開催となったDrupalConへの想いを、現場の「生の声」を通じて紐解きます。株式会社電通デジタルの川上様、兵吾様、福島様にインタビューさせていただきました。

株式会社電通デジタル

デジタル変革を支えるDrupalという選択

―――まず、御社の事業概要について教えてください。​​

電通デジタル様3我々は電通グループのデジタル領域を担う総合デジタルファーム会社です。データ、テクノロジー、クリエイティブを統合したソリューションを提供し、お客様のビジネス変革やDXの持続的な成長を支援しています。

会社としてはクリエイティブやデジタル広告に強いのですが、私たちが所属するのはテクノロジーを扱う部隊です。ここではウェブサイト構築から、それに付随するデジタルマーケティングツールの導入まで、運用の仕組みづくりを一気通貫で提供しています。

 

―――Drupalの活用はいつ頃から始まったのでしょうか?​

最初にDrupalを扱ったのはおよそ6年前、「Drupal 8」の頃になりますね。ある持株会社のサイト構築をきっかけに採用しました。その後、官公庁・団体や製造業のサイトなどで活用の幅を広げています。

※Drupal8:Drupalは定期的にバージョンアップを行っている。Drupal8は2015年に提供を開始し、2021年にサポートを終了している。なお、最新バージョンはDrupal11。

 

オープンソースならではの熱量と柔軟さ

―――多くのCMS(コンテンツ管理システム)がある中で、御社が感じるDrupalの魅力とは何でしょうか?​

やはり「コミュニティの大きさ」ですね。
Drupalは、創始者のDries氏が大学のコミュニティの中で始めたものが、アメリカ大統領選のキャンペーンサイトで採用され、それを契機にホワイトハウスのサイトでも採用されたと聞いています。Drupalが広まる中で、世界中の開発者が「これも使いたい」「こういう機能を作りたい」という思いから自発的に集まり、コミュニティを形づくりながら進化させてきた点が、企業が製品として作るCMSとの一番の違いなのかなと思っています。

 

―――そうした違いを踏まえ、クライアントへの提案ではどのような視点でCMSを選定されているのでしょうか?​

​我々のチームはDrupalをメインに扱っていますが、「Drupal一本推し」というスタンスではないんです。Drupalを含め、さまざまなCMSにはそれぞれ良い点と課題があります。

例えば、弊社が担当した官公庁のケースのようにオープンソースの方が運用方針に合っていることもあれば、アパレル企業のようにビジュアル表現を重視する場合には、デザイン面に強みのあるCMSの方が適していることもあります。そうしたニーズやライセンス費用などを総合的に考えたうえで、最適なCMSを提案しています。

その中でも、企業が製品として作るCMSは企業のビジョンに沿った進化をしますが、Drupalはみんなが自由に改良を重ねていくので、変化の激しい時代でも柔軟に対応できる。そこが大きな強みであり、これからも長く続いていくCMSなんだろうなと感じています。

AI活用を支える、Drupalの可能性

―――今後の展望についてもお聞かせください。テクノロジーの進化に伴い、Drupalの役割はどう変わっていくとお考えですか?​

今はもっぱらAIを活用していくという時代が来ていますよね。その中で、Drupalが持つ構造化されたデータはAIとの相性が良いと言われています。世界中のDrupal開発者たちがAIとの融合を進めているので、今後のプラットフォームとしてより注目されていくと考えています。

―――Webサイトの役割自体が変わってきている、ということでしょうか。​

そうですね。今後、「Webサイトだけを作って終わり」という案件はおそらく減っていくでしょう。これからは、Webサイトに蓄積されたデータをAIに渡して活用したり、マーケティング全体の仕掛けの中でオウンドメディアをどう位置づけるかという視点が不可欠です。電通デジタル様1

例えば、Webサイトの情報をAIが読み取り、電話窓口の音声対応を自動化するといった連携も考えられます。Webサイトを作ること自体がゴールではなく、企業の利益や課題解決(KPIやKCI)にどう繋げるか。そのための手段の一つとして、Drupalのような拡張性の高いテクノロジーを使いこなすことが今後ますます重要になってくると思います。​

 

DrupalCon日本初開催が切り開く、Drupalの新しいステージ

―――今回、日本(奈良)で初めてDrupalConが開催されました。このイベントにどのような期待を寄せていますか?​

Drupalは、海外ではオーストラリア政府などの大きな事例があるんですが、日本ではまだあまりメジャーじゃないかなという印象があります。DrupalConが日本で初めて開催されることがDrupalの認知度を高める重要なきっかけとなり、日本でもDrupalがもっと広まっていけばいいなと考えています。

 

―――最後に、開催地である奈良市へのメッセージをお願いします。​

今回、日本で初めてDrupalConが開催されたことは我々としてもとても有意義な機会だと感じています。市長のウェルカムメッセージでは、「日本で」ではなく「世界で」最もDrupalフレンドリーな都市を目指すという高い志を示していただきましたので、今後のDrupal関連企業の支援や人材育成などの取り組みがさらに広がっていくことを、大いに期待しております。

 

<編集後記>

電通デジタルへのインタビューから見えてきたのは、特定の技術に固執せず、クライアントの課題解決に最適な手段としてDrupalを選び取るプロフェッショナルな姿勢であります。 世界規模のコミュニティによって進化を続けるDrupalは、AI技術との親和性も高く、単なるWebサイト構築ツールを超えた「DXプラットフォーム」としての地位を確立しつつあります。奈良でのDrupalCon開催を契機に、日本国内における認知と活用のさらなる拡大が期待されます。

取材日:令和7年11月
​取材/撮影:企業立地コンシェルジュ

 

 

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