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子だくさんの家庭を築ける住環境をもとめて奈良へ。サードさんち(移住者インタビュー)

更新日:2025年9月25日更新 印刷ページ表示

サードさんご一家

目次

高畑町のこと

サードさんちのこと

高畑町 にっこりさんのこと

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高畑町のこと

浮御堂

近鉄奈良駅からバスで10分ほどの高畑町(たかばたけちょう)。春日大社からほど近く、十二神将で知られる新薬師寺などの神社仏閣、入江泰𠮷記念奈良市写真美術館などの文化施設もあり、徒歩や自転車でゆっくり巡りたくなるエリアです。ぽつぽつと、店主の人となりがうかがいしれるお店が営まれているのもまた魅力です。

ここで子だくさんの家庭を築きたいと、移住を決めた家族を訪ねました。

サードさんちのこと

浮御堂とサードさんご一家

「子だくさんの家庭を築きたいんです」

そう話すサードさん。はじめて奈良を訪れてから、2ヶ月間で移住を決めたといいます。

妻の有美さんは、東京で生まれ育ちました。幼い頃からフライトアテンダントに憧れ、高校生のときには「カタール航空かエミレーツ航空で働きたい」と決心。やがて夢を叶えます。ドバイをはじめ、海外でも生活をしてきました。

夫のハマダさんは、スペイン生まれ。ルーツは、レバノンにあります。アメリカのミシガン州で育ち、子どもの頃から各国を旅する機会が多かったことから、パイロットに。アメリカに本社を構える大手貨物会社へ勤めています。「世界を見られるからこの仕事は好きなんだ」といいます。

 

二人が出会ったのは、成田でした。時期はコロナ禍。感染予防のため、滞在していた空港近くのホテルのクルーラウンジで意気投合したそうです。2023年には結婚。東京でマンションを借りての新生活がはじまります。

2024年には、第一子の一咲(いっさ)さんを授かりました。アラビア語で「イエス」を表すイーサーの意味も重ねられた、祝福の名前です。

一咲くんの写真

3人で奈良公園を歩いた日のことでした。鷺池(さぎいけ)に浮かぶ八角のお堂・浮見堂(うきみどう)が現れます。檜皮葺き(ひわだぶき)の美しいたたずまいに一目ぼれしたハマダさん。「ここに住みたい。奈良は静かで、平和で、美しい」と、移住を考えるようになりました。

東京へ戻ってから不動産仲介サイトをひらくと、浮見堂のある高畑町に、中古の戸建てを見つけました。とはいえ、奈良を訪れたのは一度きり。子どもの学校のことから、スーパーでの買い物事情、自動車がいるかどうかまで、わからないことだらけでした。「現地のリアルな情報を知りたい」と思った有美さんは、2024年12月に奈良市の移住相談を活用することに。

オンラインでの移住相談に対応したのが、市役所職員の山田さんでした。自身も京都からの移住者であり、奈良暮らしの生の声をありのままに伝えたことが、一家の移住を後押しします。

再び奈良を訪れ、気になっていた物件を内見した一家。築10年の物件は、新築さながらのきれいな状態で、即決に至ります。こうして、2025年1月に奈良へ移住したのです。

現在、ハマダさんはアメリカと日本を行き来する生活をしています。国際色ゆたかな二人は、世界を飛び回った先で、どうして奈良を選んだのでしょうか?

インタビューをつうじて高畑町をともに歩き、自宅でお昼ごはんをご一緒させていただくと、会話の節々から、このまちに深く惹かれている様子が伝わってきました。

ハマダさんはこう話します。

「NARA is very japanese.(奈良はとても日本的だ)」

 

浮御堂とサードさん

「『アンパンマンのマーチ』を聞いて考えたんです。自分の人生の目的はなんだろう?それはよい行いをすること、グッドハートだ。わたしは、日本人にグッドハートを感じます。礼儀正しくて、敬いの心を持っていて、安心で。美しい風景の奥にある、日本人の美しい心に惹かれたんです」

「日本には、東京や大阪といったインターナショナルなまちもありますね。その中でも、奈良は日本の宝だと感じています。もしわたしが20歳で奈良に出会っていたら、ここで働くことを選んでいただろうな。奈良の人たちは、心にフォーカスしています。その心もちは、歳を重ねるにつれてどんどんピュアになっていくでしょう。だから奈良はもっと美しくなる、大きくなる、よくなるだろうと考えました」

奈良はもっとよくなる。その直感が、地方都市での物件購入を後押ししたとも、ハマダさんはいいます。

ところでサードさんちは、子だくさんの家庭を望んで地方移住を決めました。“子だくさん”には、どんな思いが込められているのでしょうか。

ここでハマダさんは問いかけます。

海で一番強い生きものはなんだと思いますか?

「地球上で最も体の大きな生きものはシロナガスクジラですね。でも、わたしはシャチが一番強いと思うんです。なぜならグループをつくり、みんなで暮らし、ともに狩りをする生きものだから」

そして、人もまた“グループの生きもの”であると続けます。人の一生は、ずっと一人で生きていくにはやや長いのかもしれません。誰と生きていたってセルフケアは欠かせないもの。とはいえ、自分を自分でいたわることにもまた限界がありそうです。健康なときはよくても、ささいな環境の変化からペースを崩したり、人とうまくつながれない時期が訪れるかもしれない。

ケアの全てを誰か一人が担うことは現実的ではなくても、家族がつながりの一つになることは十分にある。

「兄妹がたくさんいたら、たくさん助け合えるね。それにわたしたちは、たった一人の一咲がいてくれることに、これほどのしあわせを感じています」

サードさんちの食卓

「もし3人も5人も子どもがいてくれたら、どれほどしあわせだろう」

ハマダさんは、子どもたちが育った先の未来も眼差しているようでした。

「奈良は、会う人会う人がみんな優しくて、美しい。そういう場所で子どもたちも“心の美”を育ててくれたら。そして、いつかわたしと有美さんがおじいちゃんとおばあちゃんになったとき、孫が『鹿を見たい』と、奈良に会いにきてくれたら。日本がインターナショナルになりつつある中、ここに日本があります。NARA is very Japanです」

高畑町 にっこりさんのこと

着物あそびにっこりでのサードさんご一家

ここからは、有美さんの話。多くの時間を家で過ごし、育児と家事を行う彼女には「関西のお母さんのよう」と話す出会いがありました。

高畑町で着物レンタルと着付けを行う「着物あそび にっこり」。暮らす人から観光客まで、いろいろな人が訪れるこの場を営むのが、プロの着付け師・好永(よしえ)さんです。

初対面でしたが、思わず「お会いしたことありました?」と聞きたくなるような、気さくな雰囲気のひと。なんともいえない包容力さえ感じる理由は、その人生経験にあるのかもしれません。

出身は奈良県。銀行員などの仕事を経て、着付けの学校に48歳で通いはじめます。きっかけは息子さんの一言でした。「お母さん、新しいことをはじめよう。何かに夢中になっている姿が似合うから」。

着付け学校卒業後は、呉服屋さんや写真スタジオでの勤務を経て、にっこりを開業した好永さん。その原動力は、お客さんの笑顔だといいます。

出会いはハマダさんの家族がアメリカから来日した際、着付けをお願いしたことでした。この夏には、有美さんが浴衣の着付けを習いはじめます。長らく家で眠っていた浴衣を、自分で着られるようになりたいと思ったのです。

「えりは90度。おはしょりはまっすぐ。抜衣紋(ぬきえもん)で」

着物あそびにっこりの店主好永さんのお話を聞くサードさんご一家

好永さんの教えを受けて、白い浴衣を着こなすようになった有美さん。奈良盆地の暑い夏が終わったあとは、いよいよ着物の着付けも習いたいと考えています。

奈良での生活には有美さんも満足しているものの、準備期間が短かかったため、移住当初はほとんど知り合いがいませんでした。

子育て世代が増えている奈良。結婚を機にこのまちへ住みはじめる人もいます。新しいまち、新しい暮らし、新しい命。新しいことには期待と不安が同居していて、はじめて尽くしの毎日のなか、ふと心細さを感じることもあります。

だから、人はグループで生きようとするのかもしれません。グループとは、家族に限りません。同じまちに暮らす人とゆるやかにつながることもまた、グループ。人はつながり、集まることでより強く、よりしなやかになる生きもの。

この日のインタビューには、かつてオンライン移住相談に対応した市役所職員の山田さんも同席しました。「お母さんの集まるコミュニティがあります。今度一緒に行きませんか?」と有美さんに声をかける場面もありました。

家族、そしてコミュニティがケアし合うこのまちで暮らすことから生まれる未来があるかもしれません。

記事を読んでいるあなたも、安心して、奈良への移住を考えていただけたらと思います。オンライン相談も、気軽にお待ちしています。

 

(編集 大越はじめ/アシスタント 奥田しゅんじ/写真 中部里保)​

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