本文
ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がん予防ワクチン)予防接種
子宮頸がん検診については、奈良市ホームページ子宮頸がん検診をご確認ください。
確認したい情報について、各バナーをクリックしてください。
接種対象者
キャッチアップ接種対象者については、【キャッチアップ接種】ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がん予防ワクチン)予防接種をご確認ください。
接種方法
奈良市外で接種を検討されている方は、よくあるお問い合わせと答えQ10をご確認ください。
接種費用
無料
対象年齢を過ぎると任意接種(全額自己負担)となります。
任意接種の場合、接種を完了するには5万円~9万円の費用がかかります。(2回もしくは3回で接種完了となります)
HPV(ヒトパピローマウイルス)感染と子宮頸がんについて
HPVはごくありふれたウイルスで、一生涯で80~90%の女性が何らかのHPVに感染すると推定されています。感染しても、約90%の確率で、2年以内にウイルスは自然に排除されるとされています。しかし、一部の人はウイルスが自然に排除されず、数年から数十年にわたって持続的に感染し、前がん病変(がんになる手前の状態)を経て、子宮頸がんを発症すると考えられています。
200種類以上の遺伝子型があるHPVの中で、子宮頸がんの原因となる高リスク型HPVは約15種あり、特にHPV16型、HPV18型は子宮頸がんへ進行するスピードが速く、20歳代の子宮頸がんでは、HPV16型、HPV18型の頻度が90%を超えると言われています。
定期予防接種で接種できるサーバリックス(2価)、ガーダシル(4価)、シルガード9(9価)の3種類のワクチンは、いずれもHPV16型、HPV18型の感染予防に効果があります。
詳しい情報は厚生労働省作成のリーフレットをご確認ください。
- 小学校6年から高校1年相当の女の子と保護者の方へ大切なお知らせ(詳細版) [PDFファイル/3.58MB]
- 小学校6年から高校1年相当の女の子と保護者の方へ大切なお知らせ(概要版) [PDFファイル/2.72MB]
- HPVワクチンを受けたお子様と保護者の方へ [PDFファイル/1.24MB]
子宮頸がん予防ワクチンについて、詳しく知りたい方はHPVワクチンに関するQ&A(厚生労働省ホームページ)<外部リンク>も併せてご覧ください。
HPVワクチンの効果4選
- ワクチンを接種することでサーバリックス(2価)、ガーダシル(4価)は子宮頸がんの原因の50~70%を、シルガード9(9価)は子宮頸がんの原因の80~90%を防ぐことができます。
- HPVワクチンの定期接種により、感染予防効果を示す抗体は少なくとも12年維持される可能性があることがこれまでの研究でわかっています。
- 海外や日本で行われた疫学調査では、HPVワクチンを導入することで、子宮頸がんの前がん病変を予防する効果が示されています。
- 性交経験によるHPV感染によって、ワクチンの予防効果が減少することが示されていますが、性交経験がある場合でもワクチンの予防効果がなくなるわけではありません。
接種スケジュール
一定の間隔をあけて、合計2回または3回接種します。接種するワクチンや年齢によって、接種のタイミングや回数が異なります。 原則、同じワクチンで接種を完了させてください。
令和5年4月1日からシルガード9(9価)が定期予防接種のワクチンに追加され、ワクチンの種類が3種類となりました。シルガード9(9価)については、9価HPVワクチン接種のお知らせリーフレット(定期接種版) [PDFファイル/604KB](厚生労働省作成)をご確認ください。
ワクチン接種後の注意と副反応
ワクチン接種後の注意
- 接種後に注射による恐怖、痛みなどが原因で気を失うことがあります。気を失って転倒してしまうことを避けるため、接種後の移動の際は保護者や医療機関のスタッフが腕を持つなどして付き添い、すぐに帰宅せずに30分程度は接種した医療機関で安静にしてください。
- 多くの方に、接種を受けた部位の痛みや腫れ、赤みなどの症状が起こることがありますが、これは接種によって体内でウイルス感染に対する防御の仕組みが働くためです。通常は、数日間で軽快します。
- ワクチンを合計2回または3回接種しますが、1回目、2回目に気になる症状が現れたら、それ以降の接種を中止することができます。
- ワクチンの接種を受けた後に、まれですが、重いアレルギー症状(呼吸困難やじんましん)や神経系の症状(手足の力が入りにくい、頭痛、嘔吐・意識の低下)が起こることがあります。
詳細については、下記の副反応についてをご確認ください。
また、HPVワクチン接種後に、広い範囲に広がる痛みや、不随意運動などを中心とする「多様な症状」が起きたことが報告され、積極的勧奨を一時的に差し控えていた時期がありました。詳細については、よくあるお問合せと答えのQ2をご確認ください。
子宮頸がん予防ワクチン接種後に生じた症状の診察について
子宮頸がん予防ワクチンを接種した後に、気になる症状が出た方は、まず接種医療機関に受診しご相談ください。
副反応について
HPVワクチン接種後に見られる主な副反応として、発熱や接種した部位の痛みや腫れ、注射による痛み、恐怖、興奮などをきっかけとした失神などが挙げられます。
発生頻度 | 2価ワクチン (サーバリックス) |
4価ワクチン (ガーダシル) |
9価ワクチン (シルガード9) |
50%以上 | 疼痛、発赤、腫脹、疲労 | 疼痛 | 疼痛 |
10~50%未満 | 掻痒(かゆみ)、腹痛、筋痛、関節痛、頭痛など | 紅斑、腫脹 | 腫脹、紅斑、頭痛 |
1~10% 未満 |
蕁麻疹、めまい、発熱など | 頭痛、掻痒感、発熱 | 浮動性めまい、悪心、下痢、掻痒感、発熱、疲労、内出血など |
1%未満 | 知覚異常、感覚鈍麻、全身の脱力 | 下痢、腹痛、四肢痛、筋骨格硬直、硬結、出血、不快感、倦怠感など | 嘔吐、腹痛、筋肉痛、関節痛、出血、血腫、倦怠感、硬結など |
頻度不明 | 四肢痛、失神、リンパ節症など | 失神、嘔吐、関節痛、筋肉痛、疲労など | 感覚鈍麻、失神、四肢痛など |
ワクチン接種後に見られる副反応が疑われる症状については、接種との因果関係を問わず収集しており、定期的に専門家が分析・評価しています。その中には稀に重い症状の報告もあり、具体的には以下のとおりとなっています。(2013年3月までの報告のうちワクチンとの関係が否定できないとされた報告頻度)
稀に起こる重い副反応
病気の名前 | 主な症状 | 報告頻度 |
アナフィラキシー | 呼吸困難、じんましんなどを症状とする重いアレルギー | 約96万接種に1回 |
ギラン・バレー症候群 | 両手・両足の力の入りにくさなどを症状とする末梢神経の病気 | 約430万接種に1回 |
急性散在性脳脊髄炎(ADEM) | 頭痛、嘔吐、意識の低下などを症状とする脳などの神経の病気 | 約430万接種に1回 |
複合性局所疼痛症候群(CRPS) | 外傷をきっかけとして慢性の痛みを生ずる原因不明の病気 | 約860万接種に1回 |
因果関係があるかどうかわからないものや、接種後短期間で回復した症状を含めて、HPVワクチン接種後に生じた症状として報告があがったのは、接種1万人あたり、サーバリックス約9人、ガーダシル約9人、シルガード9では約3人です。
このうち、報告した医師や企業が重篤と判断した人は、接種1万人あたり、サーバリックス約5人、ガーダシル約5人、シルガード9では約3人です。(重篤な症状には入院相当以上の症状などが含まれていますが、報告した医師や企業の判断によるため、必ずしも重篤でないものも重篤として報告されることがあります)
定期接種による重い副反応の場合には、法に基づく予防接種健康被害救済制度の対象になることがあります。
市内登録医療機関を地図から探す
~地図の見方~
- 奈良市地図情報公開サイト<外部リンク>にて、医療機関の場所をマップ上でご覧いただくことができます。
- 「子宮頸がん予防ワクチン登録医療機関」を選択し利用規約に同意いただくと、地図を開くことができます。
- 地図を開いた後に、画面下部に表示されている「奈良市地図情報公開サイト 高機能版」をクリックしていただくと、医療機関を検索することができます。(PCのみ)