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株式会社中川政七商店

日本の工芸を元気にする!
1716 年(享保元年)に創業し、 300余年を迎える奈良の老舗。「日本の工芸を元気にする!」をビジョンに掲げています。工芸業界初のSPA(製造小売)業態を確立し全国に約60の直営店を展開するほか、合同展示会・業界特化型の経営コンサルティング・教育事業など多岐に渡り拡大しています。2021年4月にはまちづくりの拠点である複合商業施設「鹿猿狐ビルヂング」を創業地に開業。奈良という地からビジョン実現に向け取り組んでいます。
通勤は自転車で15分。寺や文化が日常に溶け込み自然も豊か。毎日を健康的に過ごせています
商品部ディレクター 高倉 泰(たかくら・たいら)さんに奈良で働き、暮らす魅力についてお話を伺いました。
中川政七商店との出会いは?
山形県出身で、空間デザインを学び、東京でインテリア・店舗デザインを10年ほど経験しました。でも、大都市圏の仕事はサイクルが早くて目まぐるしい。もっとじっくり地域のものづくりに関わる仕事をしたいという思いが募る中で、「日本の工芸を元気にする!」という中川政七商店の理念に惹かれました。東京にも店舗があり、一つ一つの商品をきちんと日本でつくっていることが印象的だったんです。思い切って転職と移住を決断したのが、2014年のことです。
どんな業務を担当していますか?
全国の工芸メーカーの商品をPRする法人向け営業を経て、商品開発・仕入れ業務を担当する商品部へ。現在はディレクターとして、魅力的な技術や商品を持つ全国のメーカーと一緒に新しい商品をつくっています。展示会や直営店を自社で主催・運営しており、開発から販売、流通、店頭展開まで一貫してサポートできるのが当社の強み。一緒にものづくりをしたい、というメーカーも増えてきました。
これまで印象に残っている仕事はありますか?


『TORCHIN(トーチン)』という商品は、200年の伝統を誇る福岡・八女提灯の新しい魅力を提案する照明器具です。福岡県の中小企業支援事業の一環で八女の提灯メーカーと協業し、私たちは経営指針や業務の改善、ブランディングなどを担当。価格や素材、インテリアとして魅力的なコンセプトをメーカーと一緒につくり込みました。1年半にわたる伴走でメーカーの悩みや産地の理解も深まり、みんなで前向きに頑張れた好例です。
2025年秋に発売した『木端(こば)の椅子』は、飛騨高山の家具職人が手掛ける椅子。国産木材の家具はわずか10%程度にとどまる中で「100%飛騨の木を使う」メーカーの心意気に感動し、端材まできちんと活用したいという思いから生まれました。机の上で考えているだけではダメで、現地に足を運び木材や技術を自分の目で見て、ようやく形が見えてきた商品です。
仕事のやりがいや楽しさを感じる瞬間を教えてください。
商品に対するお客さまの反応は、良いことも悪いこともすべて日報で届けられます。店舗スタッフから直接聞けることもあります。私にとっては、この「お客さまの反応」が一番のやりがいですね。開発した商品を自社店舗で展開するから、一般的なものづくりに比べてユーザーの反応が届いてくるのが早いんです。ユーザーとメーカーどちらとも直接つながれる、「手ざわり感」のある仕事だと感じています。
奈良という土地だからこそ感じられる、働くうえでの心地よさやメリットはありますか?
私も妻も奈良にはゆかりのない身ですが、近隣の皆さんのさりげない心遣いがすごく心地いい。通勤は自転車で15分、寺や文化が日常に溶け込み自然も豊かで、日々健康的でストレスフリー。情報や流行の嵐に流されず、ゆっくり考えてものづくりができる環境です。移住5年目には、築150年の家を購入し、奈良市の助成金制度を活用して改修しました。今は当社商品の撮影に使われることも多く、家族も「一緒に中川政七商店を応援する!」と積極的で、気がつけば家族ぐるみでかかわっています。
オン・オフ問わず、これから挑戦したいことは?
私は日本の工芸品の豊かな多様性と地域性に最も魅力を感じます。「産地視察支援金」という独自の社内制度があり、年に2回、プライベートで産地を訪ねる時に会社から補助が出ます。その土地ならではの体験を通じて、ものづくりを担う職人たちの目線をより深く理解する絶好の機会。こうした経験を糧に、今後は「インテリア」に重点を置いて、TORCHINや木端の椅子のような日本の工芸でつくる小さな家具を形にしていきたいですね。ロンドンや中国など海外への展開も視野に、海外文化の学びにも力を入れたいと思っています。
あなたの個性をハッシュタグでご紹介ください
#古いものや世界の民芸品が好き
#日本酒ナビゲーター
#ほとけ部
「民芸好き」は今の仕事にも直結。日本酒が大好きで、工芸と縁が深い酒文化や酒造りにも興味があります。最近なかなか集まれていませんが、仏像や仏教を学び合う会も開催しています。
代表者インタビュー
代表取締役社長 千石あやさんにお話を伺いました。
事業を始めたきっかけを教えてください。
中川政七商店は1716年に麻織物(奈良晒)の卸問屋として創業し、以来、麻のものづくりを続けてきました。現在は「日本の工芸を元気にする!」をビジョンに掲げ、工芸業界で初めてSPA(製造小売)業態を確立。全国に約60の直営店を展開し、日本の工芸をベースとした生活雑貨の製造・販売に取り組んでいます。
さらに、合同展示会の開催、業界特化型の経営コンサルティング、教育事業など、多岐にわたる活動も展開しています。2021年4月には、猿沢池のほど近くに複合商業施設「鹿猿狐ビルヂング」を創業地に開業し、奈良からビジョンの実現に向けた取り組みを進めています。
奈良で事業を続ける意味や価値を、どのように感じていますか?
奈良で事業を続けてきたことは、中川政七商店らしさに深くつながっていると思います。
例えば、私たちがものづくりで大切にしているのは、「素朴さ」や「精緻であること」など、創業から300年のあいだ奈良で育まれた価値観や美意識です。奈良で過ごしてきたからこそ生まれる、独自の感性が、私たちの、ものづくりの根底にあります。
社風や働く環境づくりで特に大事にしていることを教えてください。
社員一人ひとりが「日本の工芸を元気にする!」というビジョンを理解し、その達成のために主体的に動けるような環境づくりを大切にしています。そのために、互いに学び合い意見を出しやすい風土づくりを心がけています。
企業情報

| 会社名 | 株式会社中川政七商店 |
|---|---|
| 住所 | 〒630-8144 奈良県奈良市東九条町1112-1 |
| 採用情報 | https://recruit-nakagawa.jp/<外部リンク> |

