「なら、らぶ、りぶ」なまち

vol.3 鶴舞エリア

奈良市西部に位置する鶴舞エリアは、大阪市内へ電車一本・約20分で出られる近鉄学園前駅の北東に広がる住宅街です。駅前近くのエリアには、市役所の出張所や市民ホール、公民館、図書館、都市銀行、郵便局、飲食店、総合病院、私立の学校、ショッピングセンターが揃うほか、各住宅地につながるバスターミナルが整備されており、自然環境と利便性が両立。住宅も戸建だけでなく、賃貸物件も豊富で、根強い人気のある町の一つです。

住人インタビュー
みんなで咲かせる「鶴舞フラワー」

井上 いのうえ 朋子 ともこ さん

生まれも育ちも学園前の井上さんは、今年で創立53年目になる鶴舞小学校の卒業生。現在、小学5年生と2年生の二人の娘さんが通われている同校の、PTA会長を務められています。

「これまで」と「これから」が重なる町

結婚してから数年は、お隣の生駒市に住んでいました。ところが、空き家になった祖父母の家に両親が住むことになって、その代わりに私たちが鶴舞にある実家に引っ越すことになりました。生まれ育った町にもう一度住むことになって改めて感じたのは、つくづく便利な町なのだなあと。徒歩圏内に複数のスーパーマーケットがあるので、車がなくても大丈夫。最近はネットで注文できる仕組みや宅配サービスもあって、子どもの具合が悪くて外に出られない時も安心です。それに、駅のすぐ近くに総合病院があるのも心強い。土・日も診てくれる小児科の病院もあって、働くお父さんやお母さんも安心です。

周辺環境で言えば、大渕池公園がオススメ。幼い頃によく遊んだ、思い出のたくさん詰まった憩いの場所。大渕池をはさんで西地区と東地区に別れていて、私は東地区の方によく行くのですが、子どもたちが走り回って遊べる芝の広場があったり、展望台に向かう周遊路などもあって、そこでは色んな生き物や植物を観察することができます。体育館やテニスコートも併設されていて、週末になると遠くから訪れる方もいらっしゃるようです。

子どもも参加するまちづくり

地域のボランティア活動がしっかりしていることも魅力です。最近は「コミュニティスクール」※という言葉をよく聞きますが、ここは地域の方々と学校の連携も活発です。

年に一度の「避難所開設訓練」にあわせて、自主防災・防犯協議会の皆さんの指導のもと、子どもたちも災害時にできることをそれぞれ自分で考え、連携できるようにシュミレーションします。例えば「小さな子のお世話ができます」、「小学校内の案内ができます」、「お話を聞くことができます」というふうに。訓練を通して、自分でどう行動するべきかを考える良い機会にもなっていると思います。

学校のすぐ近くを流れる秋篠川の環境を守るボランティアの方には、子どもたちに川の清掃についてご指導いただいたり、秋篠川に蛍が生息できるくらいきれいにしようという思いから始まった地域教育協議会主催の「ホタルフェスタ」では、子どもたちがイベントの司会をさせてもらったり、出店を担当させていただいたりしています。

※学校と保護者や地域の皆さんがともに知恵を出し合い、学校運営に意見を反映させることで、一緒に協働しながら子どもたちの豊かな成長を支え「地域とともにある学校づくり」を進める法律(地方教育行政の組織及び運営に関する法律第47条の6)に基づいた仕組みです。鶴舞小学校は平成29年度より、奈良市教育委員会からコミュニティスクールに指定されました。

「遊ぶヒマもないくらい、やりたいことがたくさん!」

学校の北側斜面に「ぼうけんの森」と呼ばれるエリアがあって、ここで子どもたちは栗拾いや、植物や虫、鳥の観察をしたりして、自然からの学びを得ることができる場所になっています。10年ほど前、木が生い茂る斜面だったところに鳥の巣箱を設置したことがきっかけとなって、少しずつ整備が進みました。奈良市のふるさと納税を活用した「ふるさと母校応援寄付」により、子どもたちが考えた活用プランの設計図に基づいて、再生工事が進んでいます。

キャリア教育の一環として今年度から始まった「株式会社 鶴舞フラワー」も、ユニークな活動のひとつ。株式会社の仕組みを学ぶため、一口500円の株券を先生や保護者に引き受けていただき、その資金によって地域の方が育てた花の苗を仕入れ、それをイベントなどで販売するというもの。原価計算、売価決定、当日の準備、売上げと利益の計算という一連の業務を体験します。株主にはドライフラワーを配当としてプレゼントしたり、誰が社長で誰が副社長かと役割分担をしながら、地域の方ご指導のもと、楽しく学んでいます。

うちの子は「やりたいことがたくさんあって、ぜんぶ同時進行でやっているので遊ぶ時間がない」と泣いていましたが(笑)でも、自分でやると決めたことだからやるしかない。これもきっといい勉強になると思うんです。


(平成30年2月13日に取材)

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交通アクセス

  • 最寄駅:学園前駅

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