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令和6年度版 奈良市のふるさと納税の今を解説
奈良市のふるさと納税の今を解説 10億円突破を目指して
年末が近づくと話題にのぼるふるさと納税。
市でも大きな税収につながるため、まちの未来を決める大切なシーズンを迎えます。
税の控除や返礼品がメリットと言われますが、それだけではないのがふるさと納税の奥深さ。
納税(寄附)することでどんなことが享受できるのか、一挙に解説します。
年末に向け、ぜひ市のふるさと納税について知り、県外の友人・親戚にも勧めてみませんか。
※本記事は令和5年12月号 奈良しみんだよりの特集を一部更新して作成しています。
ポイント1 令和5年度は奈良市に納税されるはずの約14億円が流出
奈良市へのふるさと納税の寄附額・流出額


この10年間を見ると、奈良市のふるさと納税の収支状況は赤字が連続しています。
令和4年度には過去最高となる約3億円の寄附があったものの、市在住の人による他市へのふるさと納税寄附額は、その10倍を超える約33億円にものぼりました。
そのうち、市が翌年度に負担する市税控除額は約14億円であり、これは市に納税されるはずであった約14億円が市外へ流出していることを意味しています。
令和4年度には過去最高となる約3億円の寄附があったものの、市在住の人による他市へのふるさと納税寄附額は、その10倍を超える約33億円にものぼりました。
そのうち、市が翌年度に負担する市税控除額は約14億円であり、これは市に納税されるはずであった約14億円が市外へ流出していることを意味しています。
この状況を打破するため、確実に税収が黒字となる10億円の寄附を掲げ、現在PRに力を入れています
コラム ふるさと納税の抱える課題


当初は「地域間の税収格差を埋める」ために始められた制度ですが、有名な地産の返礼品があるまちに寄附が集中しました。
これにより返礼品競争が激化し、各自治体が積極的にPRしなければ、税収が見込めない局面に突入しています。
これにより返礼品競争が激化し、各自治体が積極的にPRしなければ、税収が見込めない局面に突入しています。
また、制度の穴をついた返礼品の登場や価格設定をする事例も見られました。
ポイント2 追い風が吹く10〜12月。奈良市は価格改定がありません
ふるさと納税の本来の姿、「自分が応援したいまちに寄附をする」を取り戻そうと、令和5年10月に国で制度改正がありました。
最も大きな改正として、ふるさと納税の運営にかかる費用(返礼品の調達や発送等)を、寄附総額の半分以下に設定するルールの厳格化が挙げられます。これまで返礼品にかけていた費用を抑えるため、返礼品1つあたりの内容量・価格を見直すことになった自治体が多くあります。
最も大きな改正として、ふるさと納税の運営にかかる費用(返礼品の調達や発送等)を、寄附総額の半分以下に設定するルールの厳格化が挙げられます。これまで返礼品にかけていた費用を抑えるため、返礼品1つあたりの内容量・価格を見直すことになった自治体が多くあります。

奈良市は元々この基準を遵守。この時の制度改正による返礼品の価格改定はありません。
ポイント3 知っていますか?寄附金の使い道
寄附した人自身が決められる「寄附金の使い道」。奈良ならではの文化財保全や観光事業に集中していますが、子育て・教育、自然環境等の事業も選ばれています。まちの将来の発展性や未来の暮らしの向上にも、目を向けられているのが分かります。
また、市と魅力発信パートナーを締結している団体への支援や、保護猫の愛護事業(犬猫殺処分ゼロ)等も選ぶことができます。
寄附額の多い令和6年度の対象事業

※主な活用事例は、こちらに掲載しています
ポイント4 返礼品がもらえないのは損?
居住するまちへのふるさと納税。その利点は?
「やっぱり返礼品がもらえないから、市民は奈良市にふるさと納税をしても恩恵がない」という声もよく聞かれます。
返礼品はありませんが、納税による恩恵は受けられます。
返礼品はありませんが、納税による恩恵は受けられます。
税の控除や好きな「まちの事業」への応援にとどまらず、結果的にまちの税収減を救うことにもなります。
今後市外の流出額(ポイント1参照)が増えることで、市がそれを補てんする予算が増えるため、市民向けの公共サービスの質や内容の低下が発生します。居住地へのふるさと納税は、結果的に自身の暮らしの向上につながります。
もしも…市外への流出(居住地にふるさと納税がなされない状態)が続いてしまったら…

ふるさと納税はまちの魅力を知ってもらうカギ

市では現在、新たな返礼品の開発と専用のホームページの充実で、寄附額10億円の突破を目指しています。
カギその1 新たな返礼品の開発
市では、市内の事業者から返礼品の登録を待つだけでなく、共同で返礼品の開発に取り組み始めました。
令和5年8月に初めて開催した返礼品開発会議では、商品開発の専門家を招き、官民協力してその極意に迫りました。
令和5年8月に初めて開催した返礼品開発会議では、商品開発の専門家を招き、官民協力してその極意に迫りました。

奈良を知り、まちのファンを増やす返礼品
市がこれから掲げる返礼品のコンセプトは「上質な生活の逸品」。
安い!うまい!のような「お得感」ではなく、少し生活を楽しくするような品や体験によって、奈良の持つ独自性を押し出すことに力を入れています。
まちが元々持っている力を引き出し、奈良を身近に感じられるような商品を開発することで、県外の人々が継続して興味を持てるような仕組み作りも一緒に行います。
安い!うまい!のような「お得感」ではなく、少し生活を楽しくするような品や体験によって、奈良の持つ独自性を押し出すことに力を入れています。
まちが元々持っている力を引き出し、奈良を身近に感じられるような商品を開発することで、県外の人々が継続して興味を持てるような仕組み作りも一緒に行います。
返礼品の開発は、ふるさと納税そのものの枠組みを超える可能性を秘めています。
商品を知ることから、市の交流人口を増やし、移住や観光につなげ、まちのファンを増やしていくことにもなります。
商品を知ることから、市の交流人口を増やし、移住や観光につなげ、まちのファンを増やしていくことにもなります。
“モノ”だけじゃない。古都だからこそ“コト”の返礼品も。
従来、特産品や備蓄しやすい日用品が人気でしたが、体験型の返礼品にも注目が集まりつつあります。
他のまちとの差別化を図る際、奈良市では観光の返礼品がカギになります。
実は今、宿泊券や食事券が市の返礼品ランキング上位に食い込んでいます。
これは、観光都市として名を馳せる奈良独自の強みであり、ふるさと納税と観光の化学反応がもたらしたものです。
他のまちとの差別化を図る際、奈良市では観光の返礼品がカギになります。
実は今、宿泊券や食事券が市の返礼品ランキング上位に食い込んでいます。
これは、観光都市として名を馳せる奈良独自の強みであり、ふるさと納税と観光の化学反応がもたらしたものです。
“モノ”の開発やPRに力を入れていくのはもちろんですが、この“コト”のストーリーを伝えていくPRが、市のふるさと納税を伸ばすきっかけになり得ます。

カギその2 奈良を身近に感じる専用ホームページを開設&充実させています
新開発した返礼品やまちの魅力を端的に伝えるため、令和5年10月に市のふるさと納税ホームページを特設しました<外部リンク>。

旅情をかきたてる「旅特集」や清酒発祥の地ならではの「地酒特集」等を新たに加え、まちのストーリーを視覚的に伝えるページ等、市外のみなさんに向けて発信しています。
一押しの返礼品を常にトップページに掲載し、簡単に申込につなげられるよう、分かりやすくリニューアルしました。
また、寄附の申込ができるポータルサイトも続々追加しています。
- ふるさとチョイス<外部リンク>
- 楽天ふるさと納税<外部リンク>
- ふるなび<外部リンク>
- まいふる<外部リンク>
- さとふる<外部リンク>
- 一休.comふるさと納税<外部リンク>
- au payふるさと納税<外部リンク>
- セゾンのふるさと納税<外部リンク>
- ANAのふるさと納税<外部リンク>
- JRE MALLふるさと納税<外部リンク>
- アソビュー!ふるさと納税<外部リンク>
年末が近づき、「さぁ!これからふるさと納税を」と考えている人は、ぜひ未来のまちでの暮らしを豊かにするために、奈良市への寄附も視野に入れてみませんか。
問合せ
ふるさと納税室(電話番号:0742-93-3274)