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安心・快適奈良くらしの応援団「おもてなし店研修会~外食で元気になろう~」を開催しました(平成29年12月7日)

更新日:2019年3月31日更新 印刷ページ表示

「おもてなし店研修会~食で元気になろう~」(実施報告)

  • 日時:平成29年12月7日(木曜日)午後2時~3時
  • 場所:奈良市保健所・教育総合センター(はぐくみセンター)3階大会議室
  • 参加者:飲食店関係者及び市民 35名
  • 主催:奈良県飲食生活衛生同業組合
  • 共催:(公財)奈良県生活衛生営業指導センター、奈良市

内容

挨拶:奈良県飲食生活衛生同業組合 理事長 増井 義久氏

講演(1)「フレイル」をご存知ですか。~高齢者の食と栄養に関する基礎知識~

講師:奈良市健康医療部理事兼福祉部理事 医師 佐藤 敏行

(概要)

  • 「フレイル(虚弱)」とは、加齢とともに、心身の活力(例えば筋力や認知機能等)が低下し、生活機能障害、要介護状態、そして死亡などの危険性が高くなった状態をいう。
  • 一般的な加齢に伴う変化として食欲の低下、活動量の低下、筋力の低下、認知機能の低下などがあり、これらが徐々に進み低栄養や転倒、サルコペニア、軽度認知障害などの兆候がみられるようになる。
  • 健康な方が要介護状態になる過程にフレイルがあり、これらは双方に可逆的な状態であり、フレイルは適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能である。特にフレイルの前段階であるプレ・フレイル(前虚弱)での予防が効果的である。
  • 一般的に高齢になるまでは生活習慣病予防を主としたメタボ予防が重要だが、75歳以上ではフレイルの概念を知り体重を減らすのではなく筋力をつけ低栄養を予防するよう考えを切り替える必要がある。
  • 高齢になっても元気で生活するために「足腰が達者で口がよく動く」ことが大切。市民の皆様が自分の足でお店に来てもらい美味しく食べていだくことが飲食店にとってもよい。
  • 誤嚥予防のために普段から口全体の筋肉を使うことが効果的である。例として「あいうべ体操」を体験。他に奈良県の「誤嚥にナラん!体操」などもあるので活用いただきたい。
  • 食事と運動の両輪が大切であり、運動は簡単なことを続けることが大事。「ロコトレ(ロコモーショントレーニング)」の紹介。

講演(2)「地域高齢者等の健康支援を推進する配食事業の栄養管理に関するガイドラインについて」をふまえた高齢者の食と栄養について

講師:奈良市健康医療部保健所医療政策課  管理栄養士 谷田 順子

(概要)

  • 高齢者の食事に関するサービス利用の現状として、内閣府「平成24年度高齢者の健康に関する意識調査」結果から、外食や店で売っている弁当やお惣菜の利用が多くを占めており、全体からみた配食サービスの利用割合は高くない(5%程度)。しかし、今後利用したいサービスの内訳では最多となっており、実際に配食市場規模が2009年度から2014年度の6年間で約2倍に拡大している。
  • こういった現状を受けて、平成29年3月に「地域高齢者等の健康支援を推進する配食事業の栄養管理の在り方検討会報告書」がとりまとめられ、これをふまえ「地域高齢者等の健康支援を推進する配食事業の栄養管理に関するガイドライン」(平成29年3月30日付け厚生労働省健康局長通知)が通知された。報告書及びガイドラインの内容について、特に高齢者の現状と栄養特性、栄養管理を中心に説明。
  • ガイドラインは目安であるが、配食などで食の提供に携わる際は消費者の特性把握(アセスメント)、一定の質を保ちながら変化に富み必要な栄養を満たすこと、食事摂取状況などの定期的な確認が必要となる。
  • 平成26年国民健康・栄養調査特別集計結果による高齢者の栄養摂取状況では、年齢階級が上がるほど低栄養傾向の割合が高くなること、エネルギー摂取量に加えて多くの栄養素や食品群の低下がみられる。低栄養対策として、特定の栄養素や食品群に着目するのではなく、主食・主菜・副菜を組み合わせながら食品摂取の多様性を確保することが重要。「食品摂取多様性得点」の体験。活動能力の低下予防のために1日7~8種類を目標とすること。
  • 高齢者は個人差があるものの、1回の食事で多くの量を食べられないことや咀嚼機能が低下し、食べにくい食品群があること、薄味にすると食欲がわかないことがあることに考慮する。
  • 対象や必要に応じて医師、管理栄養士など専門家の確認や地域・医療サービスにつなぐことが必要である。

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