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奈良しみんだより平成29年9月号(テキスト版)3~5ページ 特集:広がる犬・猫の譲渡の輪

更新日:2019年11月7日更新 印刷ページ表示

特集 広がる犬・猫の譲渡の輪。

奈良市の譲渡への取組やボランティアとの連携を徹底レポート。

昨今の全国的なペットブームにより、犬や猫を飼う世帯が増えている一方、飼い主が飼えなくなったり、野良猫が子どもを産んだりすることで保健所が引き取る現状が今も続いています。平成27年度の環境省の統計では、保健所に収容された犬・猫の数は全国で約13万頭で、うち殺処分となった数は約8万2千頭。本市においては、そういった問題を解決すべく、地域で活動する団体等の協力を得ながら、殺処分数を減らし、新しい飼い主を見つける「人と犬・猫の共存」への取組を行っています。

近年、犬・猫の殺処分は減少、譲渡は増加。

ここ5年間で、本市における犬・猫の殺処分数は大きく減少し、保健所に収容される数自体も年々減少しています。また、平成27年3月からは「委託譲渡制度」を開始。犬や猫の里親募集や一時保護等を行う民間団体・個人の協力により、譲渡数が増加しています。収容された数に対する自然死・安楽殺、殺処分の割合は、平成24年度は約87%でしたが、平成28年度は約62%、殺処分だけで見ると、平成24年度の約62%から平成28年度は約4%と激減しています。

奈良市の5年間の犬・猫の譲渡、殺処分数等(頭)

  • 平成24年
    返還57頭、譲渡4頭、自然死・安楽殺(※1)112頭、殺処分(※2)280頭
  • 平成25年
    返還67頭、譲渡12頭、自然死・安楽殺(※1)149頭、殺処分(※2)218頭
  • 平成26年
    返還92頭、譲渡18頭、自然死・安楽殺(※1)114頭、殺処分(※2)169頭
  • 平成27年
    返還46頭、譲渡82頭、自然死・安楽殺(※1)196頭、殺処分(※2)43頭
  • 平成28年
    返還21頭、譲渡56頭、自然死・安楽殺(※1)116頭、殺処分(※2)8頭

※1 自然死・安楽殺 負傷し治る見込みがない等、やむを得ず安楽殺等をした犬・猫
※2 殺処分 攻撃性や病気等があり、譲渡が難しいと判断し処分した犬・猫
5年間で殺処分の割合は約62%から約4%に減。

9月20日~26日は動物愛護週間

動物と楽しく暮らす5箇条

  1. 飼い主が分かるように明示(名札、マイクロチップ等)する。万一迷子になったら、すぐに保健所と最寄りの警察署に電話を
  2. ペットの健康状態に注意し、猫は室内飼育をする
  3. 地域の生活環境に配慮する。鳴き声や糞尿で誰かに迷惑をかけていませんか。しつけはできていますか
  4. 繁殖制限手術(不妊・去勢)をする
  5. 動物をよく理解し、動物が命を終えるまで愛情をもって飼育する

なら動物愛護フェスティバル

  • とき 9月24日(日曜日)午前10時~午後3時
  • ところ うだ・アニマルパーク 県中和保健所動物愛護センター(電話番号:0745-83-2631)

※同パークでは、9月20日(水曜日)~26日(火曜日)も動物愛護に関する各種イベントを開催します。

人と動物の新生活を支える保健所

大切にケアしています。

譲渡猫が新しい飼い主さんと上手に生活していけるように、保健所では人間に慣らす工夫をしています。

  1. 人との触れ合いの場を作る
    多くの人が来所する窓口前にケージを置く等、積極的に人に慣れるようにしています。
  2. 爪切り
    猫と暮らすのに必須の爪切り。日頃から職員が切って慣れるようにしています。
  3. 予防接種とマイクロチップの挿入
    譲渡が決まると、必要な予防接種を行い、飼い主等情報が記録されたマイクロチップを挿入します。
  4. 不妊・去勢手術
    望まれない出産を防ぐために、不妊・去勢手術や手術補助を実施します。

問題解決に取り組む現場職員の声

奈良県内で30年以上動物の殺処分や譲渡等の業務に携わり、現在も市の保健所生活衛生課で獣医師として働く江端さんに想いを聞きました。

  • できる限り、新しい飼い主へ
    「保健所」と聞くと、まだ「殺処分」のイメージが強いと思います。確かに、昭和終期のピーク時には奈良県だけでも、年間で犬は約1万頭、猫は約3千頭が殺処分されていました。
    しかし、最近では全国的にも殺処分を無くす動きが高まり、市では明確な理由が無ければ殺処分の判断を行わないようにしています。
    保健所に飼い主不明の犬や猫が連れて来られると、市では預かり期間を設け、飼い主の申し出を待ちます。法律では3日間ですが、市では2週間と長めに設定し、飼い主が現れるのを待ちます。その期限が過ぎると、譲渡に向けて動いていきます。
    人間に一度見捨てられたと感じた犬・猫はトラウマを抱えるため、リラックスできる環境の中で、人間への信頼感を回復させていくようにしています。
  • 変わる保健所の役割
    現在、子犬はほぼおらず、子猫が多い状態です。今後は、収容された犬・猫をできる限り生かせるよう努めるとともに、新たに犬・猫を飼いたいと思っている人が「まず保健所に行ってみよう」と思うよう、譲渡の輪を大きく広げていくことが重要だと考えます。しっかりとその仕組みづくりを行っていくのが私たちの役目だと思っています。

地域のみなさんが守る命と環境

地域で活躍する動物愛護団体の声

市では殺処分を減らすためボランティア団体と連携して、譲渡を進めています。市の委託譲渡にも協力している動物愛護団体の方にインタビューしました。

  • 命と環境を守る繁殖制限を。「なら地域ねこの会」林 映子さん
    会の名称の由来でもある「地域ねこ活動」とは、野良猫の不妊・去勢手術を行った後、見つけた地域の合意を得て地域で飼う「地域ねこ」として返す、繁殖制限を主体に行う活動です。
    繁殖制限により、心ない虐待や、親がおらず生きられない子猫を減らすことができます。また、野良猫の増加により発生するトラブルを未然に防ぐこともでき、結果的に地域の環境も良くなります。
    最近では、この活動に賛同する自治会も増え、地域ぐるみで不妊・去勢手術を終えた「地域ねこ」のケアや、手術を終えていない猫を探す等の協力も得られるようになりました。
    今後、野良猫を1~2匹見つけた時は、猫と地域のために繁殖制限をしなければ、という意識を持っていただければ嬉しいです。
  • 里親探しに取り組む「NaraアニマルレスキューLien」森 啓子さん
    主に保健所に持ち込まれた犬や猫を中心に里親探しを行い、譲渡する活動を進めています。今では、SNSを通じて写真や基本情報・性格等を載せると、およそ1か月以内に里親が見つかるようになりました。
    一方で、里親が見つかるまでの一時預かりを行ってくれるボランティアの方が不足している現状もあり、地域によって集まりやすさも異なります。「興味があるけども、どこに問合せすればよいかわからない」という声も多々聞いています。SNSで広く募集をかけてはいますが、今後は興味のある方を対象とした説明会等を開き、広く活動について浸透させていくことも重要だと思っています。

市から猫の譲渡を受けたご家族の声

市内在住の堀内さん。今年1月に1頭目のとらちゃんを保健所の譲渡により引き受け、8月には2頭目の譲り受けも決定。

  • トライアルから家族の一員に
    はぐくみセンターのプラネタリウムを家族で見に行った帰りに、ポスターを見つけ、譲渡猫を知りました。家族全員猫を飼うのは初めてで、とらも最初は怖々した感じでしたが、2週間のトライアル(お試し生活)期間を経て家族にもなつき、心配していた猫アレルギーも出なかったので、飼うことに決めました。
  • 「ネコと一緒」で変わった生活
    譲渡を受けた直後にとらがお腹を壊しましたが、生活衛生課の職員さんにすぐ相談し、事なきを得ました。
    今では大変なことも特になく、猫を飼うことで、反抗期まっただ中だった子どもたちの性格も穏やかになった気がします。学校でも友達と猫の話題で話が弾んだり、会話のきっかけになることも多いようで、毎日猫のいる生活を家族で楽しんでいます。

新しい飼い主さんを待つ犬・猫が保健所にいます。

飼いたいと思ったら、譲渡を受けることも考えてみてください。
直接、譲渡対象の動物を見たり、トライアル(お試し期間)で一度飼ってみて、相性を見ることもできます。

FB・ツイッターで、譲渡動物の告知をしています。

譲渡対象の犬や猫の情報を市ホームページや、フェイスブック、ツイッター等に掲載しています。犬や猫を飼いたいと思ったら、まずチェックしてください。最近では、告知を見た人の「いいね!」やシェア等で情報が拡散され、飼い主が見つかる等、譲渡の輪が広がっています。飼わない場合も、譲渡動物の告知が出たときは、ぜひ情報の拡散にご協力をお願いします。

譲渡動物の不妊・去勢手術費用を補助します。

犬や猫は発情期を迎えると、特有のトラブルを起こしたり、子どもができても飼い主が育てられないといった問題が起こりがちです。そういったことを未然に防ぐため、保健所から譲渡した犬や猫を対象に、不妊・去勢手術費の補助を行っています。
補助対象 平成29年4月1日以降に市保健所から譲渡された犬・猫
補助金の額 犬・猫ともに1頭5千円(手術費が5千円以下の場合は、手術費全額)
申請可能な頭数 1世帯につき、犬・猫あわせて2頭まで

犬・猫の譲渡や、本特集に関する問合せは、保健所生活衛生課(電話番号:0742-93-8395)へ。

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