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奈良しみんだより平成29年4月号(テキスト版)2~5ページ 特集:奈良市データヘルス計画 市民の健康改題を見える化

更新日:2019年11月7日更新 印刷ページ表示

高齢化が進む中、「生活の質」を高めることが、現在、大きな課題となっています。「生活の質」の向上のためには、病気を未然に防ぐ「予防」に取り組むことが重要です。市ではこの「予防」に焦点を当てた健康施策を、よりきめ細かに、効率的に実施できるよう、データを集約・分析した「奈良市データヘルス計画」を平成28年3月に策定。計画に基づき、平成28年度に保健事業を展開しました。

健康にも「オーダーメイド」を

データヘルス計画では、国民健康保険、後期高齢者医療や生活保護・医療扶助についてもレセプトを集約、約15万人分のデータを、地区自治連合会単位で分析しました。地域の特性や個人の生活習慣を把握した「奈良市データヘルス計画」は、市の特徴に合わせた「オーダーメイド型の市民健康計画」です。

データヘルス
みなさんが医療機関で受診した記録である診療報酬明細書(レセプト)や健診情報等を、データとして活用し、課題の分析や病気予防、健康づくりの事業に役立てるための計画です。

奈良市データヘルス計画は奈良県公衆衛生学会で、最優秀演題賞を受賞しました。

データから見える奈良市の健康課題

主な生活習慣病や診療行為と医療費の関係をデータ化されたレセプトから分析するとさまざまなことがわかります。特に分析をする際は、「患者数の多さ・1人当たりの医療費の高さ・類縁疾患群・生活の質を大きく損なう」の4つのポイントに着目しました。

 主な生活習慣病や診療行為別人数と1人当たり年間医療費(平成26年度奈良市国民健康保険のレセプトから分析)

COPD(慢性閉塞性肺疾患)とたばこ

COPD:肺気腫や慢性気管支炎と呼ばれた病気の総称

COPDの主な原因は喫煙(受動喫煙含む)です。奈良市国民健康保険では、約2万人の潜在患者がいると考えられます。しかし、病気への認知度は低く、早期発見・啓発の取り組みが重要です。

COPD患者 642人
潜在患者(日本の疫学調査をもとに推計) 推定19,260人

 予防には「禁煙」がなにより重要!

糖尿病と人工透析

糖尿病は重症化すると失明(網膜症)や腎臓の人工透析(腎症)等重篤な合併症を引き起こします。人工透析を予防できれば、今の生活の質を保つことができ、1人あたり年間約500万円(人工透析の年間医療費は市国保全体で約14億円)の人工透析の医療費も節減できます。
糖尿病は食生活の改善や運動等で予防することが可能です。

地域でこんなに違う 分析で見える奈良市の実態

奈良市データヘルス計画では、市の全体像を把握することに加え、自治連合会単位の「地区分析」を行いました。これによって、市全体で見えづらかった健康課題も、地域間に差があることで、「健康格差」としてはっきりと見えてきました。
ここでは「喫煙率」を例に、地域の特徴を見てみます。

全国の死因別順位・死亡数

厚生労働省 平成26年人口動態統計(確定数)の概況より

  • 悪性新生物 死亡数:368,103,割合:28.9
  • 心疾患(高血圧性を除く) 死亡数:196,925,割合:15.5
  • 肺炎 死亡数:119,650,割合:9.4
  • 脳血管疾患 死亡数:114,207,割合:9.0
  • 老衰 死亡数:75,389,割合:5.9
  • 不慮の事故 死亡数:39,029,割合:3.1
  • 腎不全 死亡数:24,776,割合:1.9
  • 自殺 死亡数:24,417,割合:1.9
  • 大動脈瘤及び解離 死亡数:16,423,割合:1.3
  • COPD 死亡数:16,184,割合:1.3
  • その他 死亡数:277,901,割合:21.8

国民健康保険データベース(KDB)による喫煙率比較(平成27年度)

喫煙率

  • 奈良市 9.5パーセント
  • 奈良県 10.8パーセント
  • 全国 14.2パーセント

COPDは全国の死因別件数で第10位にランクインされる疾病です。また、喫煙率を全国や奈良県の数値と比べると、奈良市は低い数値となっています。

特定健診等受診率

平成26年度国民健康保険特定健診、後期高齢者医療健康診査(奈良市域)、生活保護健康診査のデータから算出

1 平城西 受診率:33.1パーセント
2 鳥見 受診率:32.8パーセント
3 奈良 帝塚山 受診率:32.7パーセント
4 あやめ池 受診率:30.7パーセント
5 伏見 受診率:29.7パーセント

46 月ヶ瀬 受診率:16.6パーセント
47 精華 受診率:16.2パーセント
48 都祁 受診率:15.4パーセント
49 田原 受診率:15.3パーセント
50 並松 受診率:14.1パーセント

喫煙率のような地域間の差は、健診の受診率でも見ることができます。

奈良市内における地区別喫煙率・COPD有病率

喫煙率・COPD有病率

  • 佐保台 3.7パーセント・低い
  • 学園南 4.3パーセント・低い
  • 二名 4.8パーセント・低い
  • 東登美ヶ丘 4.9パーセント・やや低い
  • 朱雀 5.1パーセント・やや低い
  • 平城西 5.2パーセント・低い
  • 青和 5.6パーセント・やや高い
  • 伏見 5.7パーセント・やや高い
  • 青山 5.9パーセント・低い
  • 大柳生 5.9パーセント・やや高い
  • 登美ヶ丘 5.9パーセント・やや低い
  • 奈良 帝塚山 6.1パーセント・やや低い
  • 学園三碓 6.1パーセント・やや低い
  • 富雄南 6.4パーセント・やや低い
  • 鶴舞 6.6パーセント・やや高い
  • あやめ池 6.7パーセント・やや高い
  • 伏見南 6.7パーセント・やや高い
  • 佐保 6.8パーセント・低い
  • 神功 7.2パーセント・やや低い
  • 富雄 7.4パーセント・やや低い
  • 六条 7.4パーセント・やや高い
  • 西大寺北 7.5パーセント・やや高い
  • 椿井 7.8パーセント・やや高い
  • 平城 8.0パーセント・やや高い
  • 都跡 8.2パーセント・やや高い
  • 右京 8.5パーセント・低い
  • 左京 8.6パーセント・やや低い
  • 佐保川 8.8パーセント・やや低い
  • 明治 8.9パーセント・高い
  • 田原 9.0パーセント・やや高い
  • 帯解 9.4パーセント・やや高い
  • 大宮 9.4パーセント・やや高い
  • 東市 9.5パーセント・高い
  • 月ヶ瀬 9.6パーセント・やや低い
  • 鼓阪 9.6パーセント・やや高い
  • 飛鳥 9.6パーセント・やや高い
  • 鳥見 10.1パーセント・やや高い
  • 大安寺西 10.2パーセント・やや低い
  • 六郷 10.4パーセント・高い
  • 済美 11.1パーセント・やや低い
  • 精華 11.6パーセント・高い
  • 東里 12.0パーセント・やや高い
  • 吐山 13.0パーセント・やや高い
  • 辰市 13.1パーセント・高い
  • 狭川 13.5パーセント・やや高い
  • 並松 13.6パーセント・やや高い
  • 済美南 13.7パーセント・やや高い
  • 都祁 13.9パーセント・やや高い
  • 柳生 14.3パーセント・やや高い
  • 大安寺 14.5パーセント・やや高い

国民健康保険ヘルスアップ事業 データを生かして予防

データ分析でわかった結果をふまえ、平成28年度から国民健康保険加入者を対象に、疾病の重症化予防と健康づくりの事業を行っています。

糖尿病腎症重症化予防事業 専門職が6か月間あなたに合ったサポートを!

国民健康保険特定健康診査を受診した人から、今後、糖尿病が重症化する可能性のある人に、6か月間、食事や運動、薬の飲み方等生活習慣をトータルサポートします。対象の人には、市からお知らせを届けます(対象となるにはデータの数値等一定の条件があります)。

COPD(慢性閉塞性肺疾患)早期発見啓発事業 COPDかもしれないあなたに

国民健康保険特定健康診査を受診した人から、喫煙歴のある人を対象にお知らせを届けます。お知らせでは、市内の禁煙外来やCOPD治療に対応している医療機関を紹介しています。ぜひ利用してください。

糖尿病の検査に最新の技術を導入しています

一般的な検査では、24時間溜めた尿をすべて医療機関に持っていく必要があり、負担が大きく、正確に溜めきれていない等の問題がありました。そこで最新の検査方法を導入し、わずか8ccの尿を持参するだけで検査をすることが可能となりました。状態を正確に、定量的な数値で評価することができ、患者さんが「ちゃんとできた感」を得られるよう取り組んでいます。

専門家の力を結集し、重症化予防かかりつけ医とも連携

奈良市医師会会長 谷掛 駿介さん

健康診査等データを分析し健康寿命の延伸を

日本では急速な高齢化が進む中、みなさんの健康意識が高くなり、「質の高い健康長寿」が求められています。健康を守り、生活の質を高めるためには特定健診等を受けた後、継続的な指導や治療が大切です。その意味で奈良市で市民の健康管理に必要な情報を一元的にデータ化し集積・管理しているのは心強く、今後さまざまな活用方法が考えられます。
現在、医師会では、「糖尿病腎症重症化予防事業」「COPD早期発見啓発事業」の2つの国保ヘルスアップ事業を奈良市からの委託を受けて行っています。「健診を受けて終わり」とするのではなく、その後の指導や治療、かかりつけ医によるサポートまで、専門家の力を結集し、医師会だからできる強みを発揮し、事業に取り組んでいます。
すでに治療が始まっている患者さんでも生活の質を下げないためのサポートが必要だと考えます。
かかりつけ医と連携し、長い期間支援ができるのも医師会の特長ですから持続的な重症化予防、健康指導に取り組みます。

市と医師会・かかりつけ医が連携する先進的事例として

予防医療は患者の重症化を防ぎ、生活の質を保ち、医療費削減につなげることができます。ただし、そのためには市民のみなさんに予防医療の重要性を知ってもらい特定健診など受診率を高めていくことが必要です。
市総合医療検査センター「メディカルなら」は市から指定管理を受け、私どもが運営していますが、みなさんの検査・健診データを蓄積しています。そのデータは市民の健康の質を評価する重要な指標であると考えています。
ここで得たデータを市民に還元することで、より一層「奈良市データヘルス計画」に厚みが増し、有効な事業展開につなげていくことができると信じています。

今、たばこは「やめられる」時代に

奈良市のたばこ対策アドバイザーで京都大学教授・医師の高橋裕子さん

糖尿病治療から禁煙支援へ

私は、消化器内科を経て、糖尿病の医師になりました。治療をする中で、糖尿病では、喫煙すると心筋梗塞や腎症等の合併症を引き起こす大きな要因となります。さらに喫煙者は非喫煙者に比べ、2倍程度、糖尿病にかかりやすいこともわかってきました。糖尿病と喫煙には高い相関性があることがわかりました。
糖尿病治療を進めていても喫煙で合併症のリスクは相乗的に上がることから禁煙支援に取り組んできました。

大きな課題の受動喫煙

受動喫煙は、周りの人たちの健康に影響を与えますし、大人が喫煙する姿を見ることで、子どもたちが好奇心から喫煙することも起こります。受動喫煙によって夜間に喘息を起こしてしまう子どもたちもいます。禁煙や受動喫煙は、今、健康問題の中で最大のトピックスと考えています。

レセプトの電子化が果たす大きな役割

レセプト情報が集約、分析されることは、その人が喫煙者かどうかがわかり非常に有益だと思います。さらに禁煙の成功がどのように健康に結びついたか、データ化されたことで追跡調査が可能になり、禁煙の有効性がより明確になることが期待されます。

ご自身と大切な人のために

今では禁煙外来や薬を使った治療などで7~8割の禁煙成功率があるといわれています。
奈良市には保健所があり、禁煙のサポートにも積極的に取り組んでいますから保健所が窓口となって自分に合った禁煙プログラムに導いてもらえると思います。私が20年前から取り組んでいる禁煙マラソンにもぜひ参加いただきたいです。また、奈良県版禁煙マラソンは県や市のホームページから無料で参加できます。
たばこは今や「やめたいと思ったら、やめられる」時代になりました。ご自身のため、大切な人のために、ぜひ禁煙に取り組んでいただきたいですね。

奈良市はデータヘルスの事業からさらなる健康・予防をサポートします

「糖尿病相談窓口」 糖尿病に関する悩みはありませんか?

「血糖値が高いと言われた。どこに相談したらいいの?」「血糖コントロール中だけどうまくいかない」「家族が糖尿病といわれて、サポート出来ることはあるの?」糖尿病に関するさまざまな疑問、相談を受け付けています。今、始めることで10年後が変わります。ぜひ気軽に相談してください。
問合せ 健康増進課(電話番号:0742-34-5129)

年1回の健康診査を受診しましょう!

健康サポートの幅が広がります。平成29年度受診券は、6月末に送付予定です。

受診に関する問合せについては下記へ

  • 国民健康保険(特定健康診査)の人は
    国保年金課(電話番号:0742-34-4736)
  • 後期高齢者医療保険(健康診査)の人は
    福祉医療課(電話番号:0742-34-4754)
  • 保険未加入(健康診査)の人(生活保護受給者等)は
    健康増進課(電話番号:0742-34-5129)

「チャレンジ禁煙プログラム」 目指そう! 6か月後の禁煙成功

奈良市ポイント

自力の禁煙を決意したら、参加できます。禁煙相談と6か月間の禁煙プログラムを準備。ライフスタイルに合った禁煙方法を考え、定期的なアドバイスを提供します。奈良市ポイントも貯まります。
事前に電話でお問合せください。
問合せ 医療政策課(電話番号:0742-93-8392)

問合せ 医療政策課(電話番号:0742-93-8392)

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