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奈良しみんだより平成26年4月号(テキスト版)奈良からはじまる“挑戦”する農業

更新日:2019年11月7日更新 印刷ページ表示

奈良からはじまる“挑戦”する農業

国の成長戦略にも掲げられた農業。ただ「作る」だけではなく、生産者自らが考えてさまざまな市場への積極
的な展開が必要な時代にきています。
奈良市では、地元で採れた農産物を地元で消費する「地産地消」はもとより、お茶やお米、いちごといった新たな戦略商品を普及させ、地元農業を経済成長につなげたいと考えています。

そんな中、“挑戦”する農業が動き出しています。今回は、市内でがんばる3人の生産者にお話をうかがいました。

山田明徳さん(33歳)

山町 農業歴6年
2012年・2013年奈良地区いちご果実品評会特賞(奈良市長賞)受賞
2011年奈良地区いちご果実品評会特賞(奈良県北部農林振興事務所所長賞)受賞

農業経験ゼロからのスタート

奈良で農業を始めたきっかけは?

 大阪の八尾市出身で、農業には全く縁もゆかりもなかったんですが、高知の大学に通っていた時に農業法人でなすびを収穫するアルバイトをして農業に興味を持ち、大阪で野菜を扱う仲卸会社に就職しました。しかし、27歳の時に自分でどうしても作ってみたいと思い、参加した農業就労フェアで奈良県のブースに立ち寄ったことがきっかけです。

いちご作りの知識や技術はどのように身に付けられたのですか?

 農業に関しての知識は全く無かったんですが、横井町の萩原農園で1年間研修を受け、28歳の時に独立しました。
 畑は研修の時に知り合った人を通じて、いちご作りをやめるという方に貸してもらえることになりました。とはいえ1年間の研修だけでは分からないことも多く、近くの農家の方、県の振興事務所や農業総合センターの方などに聞いたり、いちごの専門部会の県外視察やセミナーに参加するなどして必死で勉強しました。

苗からのいちご作り

こだわっているところはありますか?

 苗作りですね。
 いちごは親苗からつるを伸ばし、つる上にできる子苗を利用して繁殖させます。4月頃からこの苗作りを始め、8月中旬以降、増やした苗の手入れや畝作り、肥料まきが続き、9月中旬に苗を植え付けます。苗作りによって、いちごの初収穫の時期や大きさが決まってしまうので特に苗作りにこだわっているんです。

どんなところが大変ですか?

 いちごの味や大きさは、土作り、手入れ、温度管理、液肥をやるタイミングなどで変わります。例えば液肥はいつやってもいいというわけではなく、天気が悪い日だと土の温度が低くて逆に根を痛めてしまいます。予定している作業も、天気が変わってできないなど、自然が相手で思うようにいかないところが難しいですね。

「おいしい」のために

そんな中でやりがいを感じるのはどんなときですか?

 仕事に追われる毎日ですが、いちごに手を加えた時に変化が目に見えて分かった時がうれしいですね。葉の光沢や茎の様子を見ていたらいちごの状態が分かるといわれていた意味が、4年目になってやっと分かるようになりました。あとは、やっぱり食べてもらって「おいしい」って言ってもらえた時が一番うれしいです。大きいいちごを作ってびっくりしてもらうのも楽しみですね。

賞もたくさん受賞されていますが今後の目標は?

 自分としてはまだまだ思うように作れていないので満足はできていないんです。もっと勉強して、みなさんに喜んでもらえるような甘くて大きいいちごがたくさん採れるように、今後もいちご作りに取り組んでいきたいですね。

「古都華」

糖度と酸度が高く、芳醇な香りが特徴のいちご

ココで買えます!

JA特産品アンテナショップ(今辻子町)※入荷状況については要問合せ
電話番号:0742ー24ー4657

中山廣一さん(64歳)

都祁吐山町
平成21年に教師を退職、その後農業に従事
2013年大阪府民の“いっちゃんうまい”米コンテスト優良賞受賞

こだわりの米作り

農業を始めたきっかけは何ですか?

 退職をきっかけに家業の米作りを継ぐ決意をしました。都祁の米農家で生まれ育ちましたが、教員になり休みの日に米作りを手伝う程度だったんです。本格的に始めて4年になります。

独自のお米の作り方をされているそうですね?

 せっかく作るんやったらみんなに安心して喜んでもらえるようなおいしいお米を作ろう、そう思ってコシヒカリを育てることにしました。ところがコシヒカリは稲が倒れやすいということもあり、始めた年に台風で全て倒れてしまったんです。それがきっかけで倒れにくいコシヒカリを作ろうと思ったんです。いろいろ探して、丹波篠山で倒伏に強い米作りをしている方を見つけ、乳酸菌を使った土作りに出会ったんです。

こだわりの独自の農法

賞も取られましたが、お米作りへのこだわりは?

 おいしいお米を作る条件はいくつかあるんですが、特に私の米作りのこだわりは田んぼに米ぬか、稲わら、もみ殻などと一緒に乳酸菌をまいて発酵させる「土ごと発酵栽培」です。私の農法では初めに肥料をやらない無施肥で始めるので、背丈は伸びないんですが、その土から養分を求めて根をすごく張るのです。掘って根を見てみると、通常の稲と比べて10倍くらい根を張っていました。そこで100%の有機肥料をやるのです。化学肥料と違って有機質をふんだんに使った栽培は、その年の気温や田んぼの土質などに左右されるため経験が必要ですが、試行錯誤しながら3年かかってようやくできるようになりました。

炊きたての米はほんまにうまい

お米作りのやりがいは何ですか?

 おいしいお米をみなさんに食べていただきたいということですね。自分で言うのもなんですが、炊きたての私のお米はほんまにうまい!不安でしたが、値段は高くてもいいから、自分がおいしいと思うものを作ろうと思い、励んだ結果、高い値段でも買っていただけるようになりました。
 針テラスの農産物直売所「つげの畑高原屋」で販売するほか、知人・友人などに売っていたんですが、私のお米を食べた人がまた別の人に紹介してくださるといった口コミで少しずつ広がり、今ではインターネット販売で東は東京から西は九州までお客様が増えました。
 自分の作っているお米だけでは販売量に足りないので、同じ作り方をしてくれている人と協力してチームを組んでやっています。都祁吐山でこの作り方の人は、今では10人に増えました。

みんなで米作りの喜びを

今後の夢はありますか?

4年前に手探りで始めたこの米作り、初めは「米作りはもうからへんのに何でそんな一生懸命するんや」と言われたんですが、徐々に俺もやる、教えてくれと、今では10人にまで増え、昨年、賞を頂くことになりました。
 いっぱい米作りの仲間をつくって、販路をみんなで開拓して、都祁吐山をおいしいお米を心を込めて作る故郷にしたいというのが一番の希望です。それと都祁吐山のお米が奈良の米としてメジャーになっていくという喜びをみんなと一緒に感じたいのです。
 新潟の魚沼産コシヒカリが全国ブランドになったように、「都祁吐山米」として全国に広がっていく原動力になれたらと思っています。

「天空のほほえみ」

天然記念植物「スズラン」の育つ都祁の美しい水に育てられたお米です。

ココで買えます!

つげの畑 高原屋
お米屋 天~ten~
ホームページ<外部リンク>(外部リンクが開きます)


井ノ倉 光博さん(50歳)

月ヶ瀬桃香野 農業歴30年

  • 260年前から続く茶農家の11代目
  • 2010年全国茶品評会一等農林水産大臣賞受賞
  • 2013年関西茶品評会一等農林水産大臣賞受賞
  • 2014年日本農業賞 優秀賞 受賞

奈良から世界へ

農業を始めたきっかけは何ですか?

 一言でいうとお茶が好きだからですかね。
 私の家は茶工場が隣にあり、小さい頃からお茶の香りが好きで、生活の一部という感じでした。学校から帰るとすぐ工場に行き、刈ったばかりの生葉の中で遊んでいた記憶があります。子どもながら、お茶の香りは人に幸せを運ぶものと思っていました。
 その思いを抱き、跡を継いで今年で生産を初めてちょうど30年になります。

大和茶ならではの色沢・水色

今作っているものについてこだわっているところを教えてください。

 有機栽培を主とした環境に優しい土作りに取り組み、湧き水を使って蒸し、より透明感のある水色と「まろ味」をめざして製造しています。
 月ヶ瀬は標高が高く寒暖の差があり良質な茶の生産にはとても好条件な地域です。
 奈良大和茶ならではの色沢(茶葉の色)と水色、個人工場だからできるきめ細やかな製造をめざしています。
 色沢とは茶葉の色の「冴え」を言い、ビカッとした艶のある重量感のあるものがいいものです。色のきれいなお茶に悪いお茶はないんですよ。

とてもこだわりを持っておられますが、出荷先はどんなところですか?

 パークハイアット東京や奈良ホテルなどです。
 最近は生産者をちゃんと知ってから購入したい消費者が増えてきていて、僕のこだわりをきちんとお客様に提案していただけるところに置いていただきたいと思っています。

ショップが4月からスタート

ご自宅の横にお店を開かれるそうですが?

 加工施設をメインとしたショップです。今ある商品にはお客様の声もかなり反映されているんです。新しいショップでは直接お客様の声も聴けますし、お客様にもゆっくりとお茶を楽しんでいただける場所にしたいです。

フランスに視察に行かれたとお聞きしましたが?

 以前から自分の作っているお茶が世界で通用するのか試してみたかったんですよね。
 知人の紹介でフランスで行われた経済産業省の「クールジャパン・ワールドトライアル事業」に参加させてもらい、とてもいい勉強になりました。実際に行ってみてフランスでは日本食ブームが来てるなぁと感じました。
 ただ、間違った日本文化や日本食を提案していることも多くあり残念に思ったのと同時に、早くきちんとした日本を提案していくべきだと強く思いましたね。日本茶についても本物の味を伝えていき、その良さを知ってもらいたいと思います。

月ヶ瀬から世界へ

今後の抱負を聞かせてください。

 月ヶ瀬からこだわりのお茶を全国へ世界へと発信していきたいと思っています。実際、フランスを訪れた際に多くの人と出会うことができ、心強い応援の声もいただきました。これをきっかけにお茶発祥の地奈良、そして日本の茶文化を世界へ伝えていきたいです。

かぶせ煎茶「玉響」

甘い新芽の香りと上品なまろ味のある旨味が特徴のかぶせ煎茶。お茶本来の味と香りが楽しめます。

ココで買えます!

ティーファーム井ノ倉
ホームページ<外部リンク>(外部リンクが開きます)

奈良市では、こうした生産者の「挑戦」を後押しするために、生産者だけではなく、流通・観光・メディアなど、幅広い分野と連携しながら、奈良の「農」・「食」・「観光」が持つ奥深い魅力を国内外に発信していきます。

奈良の食のブランド化に向けて

 奈良には品質の良い農産物や加工品などがたくさんあります。それらを国内外の消費者の方々にしっかりと伝えていきたいと考えています。そのために、奈良の食の歴史・文化とともに積極的に情報を発信し、食の信頼の確保と奈良市産食材の「地域ブランド化」、奈良の魅力向上に向けて、さまざまな取り組みを行っています。

大和茶・日本酒海外戦略

日本文化に理解のあるフランスでの「奈良の大和茶」、「奈良の日本酒」のPRと販路の拡大をします。

奈良市の食×観光PR

奈良の食の歴史・文化と、それらの食材を見せる・味わうなどの仕掛けを工夫しながら情報を積極的に発信し、奈良市産食材の「地域ブランド」としての確立をめざします。

大和茶・いちごなどの戦略商品のPR

奈良市で生産されている「いちご」、「お米」、「お茶」などの農産物について、販路拡大をめざし、知名度を向上させます。

農商工連携新商品開発支援

奈良市産の食材を利用した加工品の開発・販売等の取り組み支援することにより付加価値を付けることで農業者の所得向上をめざします。

奈良市産の農産物ココで買えます!【直営販売所】

月ヶ瀬温泉ふれあい市場
  • 営業時間
    • 月曜日~土曜日:午前9時~午後5時半(※11~2月は午後5時まで)
    • 日曜日・祝日:午前9時~午後6時(※11~2月は午後5時半まで)
  • 定休日 第1・第3火曜日(※6・12月は第1水曜日も定休)
  • 住所 月ヶ瀬尾山2681
  • 問合せ 電話番号:0743ー92ー0801
  • つげの畑 高原屋
  • 営業時間
    • 月曜日~金曜日:午前10時~午後6時(※11~3月は午後5時まで)
    • 土曜日・日曜日、祝日:午前9時~午後6時(※11月~3月は午後5時まで)
  • 定休日 年末年始
  • 住所 針町345(針テラス内)
  • 問合せ 電話番号:0743ー82ー5633
旬菜メルカート

毎週末に市内の生産者さんが新鮮な農産物を販売

  • 開催日時 毎週末(土曜日・日曜日、祝日)午前9時半頃~(売切れ次第終了)
  • 住所 市観光センター東側(上三条町)
  • 問合せ 農林課(電話番号:0742ー34ー5142)

担当課から

海外でも高く評価されている奈良の歴史や文化といった「観光」資源と、1,000年以上積み重ねてきた技術を継承した「農業」の資源を掛け合わせ、新しい奈良の「食」の魅力を国内外に向けて発信するとともに、奈良を訪問される観光客の方々と市民のみなさんが、「農」・「食」・「観光」を楽しめるまちづくりに取り組んでいきます。

問合せ 農林課 電話番号:0742-34-5142

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