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奈良しみんだより平成24年9月号(テキスト版)市土地開発公社(6ページ)

更新日:2019年11月7日更新 印刷ページ表示

公社の経営健全化に向けた取り組み

 市土地開発公社(以下、「公社」)について、先月号では公社設立の背景、これまでの経緯、公社の現状についてお伝えしました。今月は、これまでの市の取り組みと公社経営検討委員会の報告の内容を中心にお伝えします。

これまでの取り組み

 8月号で紹介したように、公社が保有する土地の簿価(*注1)は平成2年度から急激に増大し、平成6年度末には約396億円に達しました。そのため、市は平成18年に総務省の「土地開発公社経営健全化対策」による公社経営健全化団体の指定を受け、「公社の経営の健全化に関する計画」を策定し、公社の抜本的な経営の健全化に取り組みはじめました。

 市の事業で利用可能な土地は買い戻しを進めるとともに、できるだけ国の有利な起債(*注2)を活用するなど、負債の圧縮に努め、経営健全化を進めてきましたが、これ以上の改善は期待できない状態となっていました。

*注1 土地の価格に借入金の利息や土地の管理に要した経費を加えたもので、市が買い取る場合の土地の価格
*注2 償還に関して国の交付税措置がある有利な市債

公社経営検討委員会の報告

 そこで、市では巨額の含み損を生じさせた公社のこれまでの運営内容を精査し、存続の是非を問う「公社経営検討委員会」(以下、「委員会」)を平成22年8月に立ち上げ、外部有識者による検討を行いました。

 委員会では特に取得金額が高く、実勢価額との差が大きいものを対象に(1)資料・記録調査 (2)聞き取り調査 (3)情報ホットライン (4)アンケートの4つのアプローチで問題点を洗い出しました。

 既に土地取得からおおむね20年以上が経過し、現在の市役所内には当時のくわしい状況を知る者もほとんど在籍していないことから、聞き取り調査では土地取得の経緯を知る立場にあった者として、元市長・助役(副市長)、元担当職員、当時の不動産鑑定士等を対象に、どのような形で土地取得が行われ不良資産化したのかを当事者へのヒアリングを通して明らかにしました。

 また情報ホットラインでは一般市民から、アンケートでは現職職員からの情報提供を呼びかけ、より幅広い情報収集に努めました。

問題点

 これらの調査の結果、最終報告書(ホームページにも掲載)では、次のような問題点が明らかになりました。

  • 必要性が極めて低い土地を、「買収ありき」で取得した
  • 明らかに高額な買収価額と膨張する借入
  • 問題の先送りによる後世代への負担転嫁

 特に土地取得の経緯に関しては、「概して、事業の必要性に駆られて土地を取得したという類のものではなく、後付けで土地を買い取る名目が定められ(中略)、必要性に疑義のある土地の取得が次々に行われたという傾向が認められる」そして、その背景として「議員や団体等を介して市への圧力がかかり、市長以下庁内幹部が必要性の低さを認識しながらも土地の取得を容認して(もしくは不適切な目的をもって)担当部局に指示を出し、関与職員がその指示に反対することができず、これをそのまま受け入れて手続きを進めてしまうという実態があったと考えられる」と断じています。

 また、この問題は公社という制度自体(制度悪)にあるのではなく、運用した市の「運用悪」にあるとし、関係者が責任を回避し合う中で損害が拡大する構造があったと指摘されました。

今後の取り組み

 今後、必要な取り組みとして、委員会からは次のことが挙げられました。

  • これ以上の損失拡大を防ぐ「経済合理性」の観点からも、市は早急に公社の処理を進めるべきである
  • 運用悪を生み出した市のガバナンス(統治力)強化に取り組む
  • 負の遺産処理に要する財源創出のため、抜本的な行財政改革を断行する

出水委員長(弁護士)のコメント

 委員会では(1)現状の確認(2)原因の調査(3)改善策の検討をしました。

 (1)は公社の簿価総額と実勢価格との差が大きく、市が保証する債務の額が多額で、バブルの再来でもない限り解消の見込みがないことが明白でした。

 (2)は過去の事情について短期間の調査が必要で、関係者のヒアリングには苦労しましたが、適正でない処理があったことがうかがわれました。

 (3)はこのままでは状況は改善せず、将来の市民にそのつけを負わせることになることから、早期処理が必要でした。

 財政状況からみて三セク債での償還がやや厳しい面がありますが、今回、市が、問題を先送りせず、公社問題の抜本的対策に着手したことは、高く評価できると思います。

 次回は解散に向けた今後の取り組みを紹介します。

問合せ

行政経営課

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