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提案説明H27(概要)

更新日:2019年11月7日更新 印刷ページ表示

 本日ここに、平成27年度一般会計予算案を初めとする重要諸案件を提案し、ご審議をお願いするに当たりまして、新年度の重点施策を中心に所信を申し上げ、議員並びに市民の皆様方のご理解とご協力を賜りたいと存じております。

重要諸案件について

 平成27年度の重要諸案件につきまして、その概要をご説明申し上げます。
 新年度は、奈良市第4次総合計画後期基本計画や地方版総合戦略の策定など、本市の将来の基本的な方向を定める重要な年であることに加え、今後の観光戦略や健康長寿などの重要な施策の一層の推進を図るため、新たな取り組みに向けたスタートの年でもございます。
 このように重要な転換期といえる新年度の予算編成につきましては、まず本市の極めて厳しい財政状況を認識し、職員一人一人が創意工夫を凝らし、主体的な改革意識を持った上で、次の3つの基本方針に沿って取り組んだところでございます。

施策の質的転換
 これまでの慣習や従来の発想にとらわれることなく、原点に立ち返って全ての施策のあり方をゼロベースで検証することで施策の質的な向上を図るとともに、選択と集中を徹底することで、真に必要な施策を構築しようとするものであります。

人口減少対策の推進
 人口急減、超高齢化という大きな課題に対処するために、国の「まち・ひと・しごと創生」に関する施策のみならず、本市がみずから考える真の地方創生を目指し、少子化政策及び定住・交流人口の獲得など、戦略性と創造性をもって、今取り組むべき施策を計画的かつ集中的に構築しようとするものであります。

未来へつなぐ改革
 魅力あふれる奈良市を目指した施策を積極的に進めるとともに、将来にわたって持続可能な財政構造の確立に向け、施策の抜本的な見直しや既存事業の計画の再検討による市債の発行抑制等の財政健全化策を講ずるなど、次世代への責任を果たす改革を推進しようとするものであります。

 具体的な諸施策といたしましては、「観光を中心とした地域の魅力・経済の向上」、そして「安心して子育てのできる環境づくり」、また、「安心・安全で住民の活力あふれるまちづくり」のこの3点を新年度予算の重点施策と位置づけ、予算編成を行った次第でございます。

歳入について

 市税につきましては、個人市民税は景気の回復傾向を受け、対前年度比で7300万円の増となりますものの、法人市民税は税率の引き下げによりまして1億8400万円の減、また、固定資産税が評価がえ等によりまして4億6200万円の減となるなど、市税全体といたしましては対前年度比で6億4100万円、率で1.2%の減収を見込んでいるところであります。

各種交付金につきましては、地方消費税交付金が税率引き上げの影響が平年度化されますことにより16億円の増、また株式等譲渡所得割交付金や配当割交付金は景気の回復傾向の影響を受けまして合わせて5億6000万円の増となるなど、全体といたしましては対前年度比で21億1000万円、率で38%の増と見込んでいるところでございます。

地方交付税につきましては、新たに「まち・ひと・しごと創生事業費」として人口減少対策等の必要度とその成果を反映した算定費目が創設される一方で、地方の収入増により国の地方交付税総額はわずかに減となっており、本市独自の要因として交付税に算入される公債費の減などと相まりまして、対前年度比では8億5000万円、率で5.5%の減少を見込んでいるところでございます。

国庫支出金につきましては、障害者自立支援給付等の扶助費に係る負担金、また国民健康保険基盤安定負担金の増や救護施設の整備に係る交付金の増などによりまして、対前年度比では5億3100万円、率で2.3%の増といたしているところでございます。

県支出金につきましては、子ども・子育て支援新制度に伴います施設型給付費負担金、また国勢調査に係る委託金や障害者自立支援給付等の扶助費に係る負担金の増によりまして、対前年度比5億5700万円、率で9.0%の増を見込んでございます。

市債につきましては、南部埋立処分地整備や消防施設整備による増要因はございますけれども、退職手当債の減や地方財政計画において臨時財政対策債が減となりますことなどによって、市債の発行額は対前年度比で2億3100万円、率で1.6%の減とさせていただいているところであります。

歳出について

 人件費につきましては、効率的な行政サービスが提供できるような人員配置、そして退職欠員の補充の抑制による職員の削減、また、行財政改革の取り組みとして引き続き職員の給与について独自のカットを実施することで、全体としては対前年度比4億9100万円、率で2.0%の減とさせていただいております。

扶助費につきましては、障害者自立支援サービス及び障がい児の通所支援利用者の増加等によります給付費の増、医療扶助の増加に伴う生活保護費の増などによりまして、対前年度比で7億7400万円、率で2.7%の増となってございます。

公債費につきましては、建設地方債の償還が3億7000万円の増、また臨時財政対策債の償還も4億2500万円の増となりますものの、減税補填債の償還が7億6200万円の減、また、過去の高利率債の償還が進んできておりますことなどによりまして利子が2億7600万円の減となるなど、対前年度比で1億5500万円、率で0.9%の減となるところでございます。

投資的経費につきましては、緊急性の高いものに限定して予算を配分いたしました結果、街路事業や道路橋梁の新設改良事業が減となったものの、明治小学校の校舎改築や南部埋立処分地の整備、さらに、障がいを持つ生活困窮者の救護施設でございます「須加宮寮」の老朽化が著しいことから建てかえを行うことなどによりまして、対前年度比で2億3900万円、率で2.7%の増となっているところでございます。

繰出金につきましては、国民健康保険特別会計が低所得者対策の強化によりまして5億2600万円の増、介護保険特別会計が保険給付費等の増によりまして1億1200万円の増となるなど、対前年度比で6億500万円、率で6.8%の増となるところであります。


 以上によりまして、一般会計予算は1273億円となり、対前年度比1.0%の増となったところでございます。

 また、国民健康保険特別会計を初めとする10特別会計におきましては783億9560万円、次いで公営企業会計5会計につきましては270億4963万円を計上し、これら全会計を合計いたしました奈良市全体の財政規模といたしましては2327億4523万円を計上しており、前年度の予算と比べまして3.1%の増となった次第でございます。


 続きまして、平成27年度の主要な施策の概要につきまして、新規施策を中心にご説明を申し上げます。

重点施策(1)観光を中心とした地域の魅力・経済の向上

 本市では、この10年間で20代から30代の人口の約2割が市外へ転出をするという減少の時代を迎えております。これに対処し、若者を再び呼び寄せるには、基幹産業である観光をより魅力的なものとし、地元における雇用の確保、そして定住促進や地域経済の発展につなげる施策を講じていく必要がございます。
 そのためには、これまでのいわゆる通過型といわれる日帰り観光からいかに滞在型・宿泊型の観光に転換をしていくか、すなわち観光客の滞在時間を延ばし、市内で消費をしていただけるかが重要な鍵だと考えてございます。
 その中におきまして、一昨年の出雲大社の大遷宮や伊勢神宮の式年遷宮に数多くの観光客が訪れたことを踏まえ、平成27年3月から平成28年にかけて行われます春日大社の第60次式年造替は本市にとりましても非常に大きな誘客のチャンスであるといえます。
 広く国内外に本市の古来の文化・伝統をアピールし、宿泊観光客の誘致を積極的に進めてまいります。

 また、多くの外国人観光客が日本を訪れるようになってきておりますことから、インバウンド戦略といたしまして、とりわけ平成26年の訪日外国人数が最多であります台湾や、ビザ発給要件の緩和措置が行われましたインドネシアなどの観光消費の意欲が高まっている東南アジアの新興国に対する観光プロモーションを強化していくことで、本市のさらなる誘客につなげてまいります。
 一方で、こうした観光の新たな受け皿として、「ならまち」の観光資源の価値を高め、伝統的な町並みに息づく昔ながらの生活文化を伝える生活観光の地として活性化をすることで、内外により深い奈良の魅力を発信していきたいと考えております。

ならまちの伝統的な町並みを保存
 従来から取り組んでおります外観整備や内部改修に対する補助を引き続き実施するとともに、外観整備補助につきましては、歴史的風致保全計画に基づく対象範囲の拡大を図り、より効果的な景観の保全に努めてまいります。
 また、これまで「ならまち振興館」として親しまれてまいりました大正期の建物を改修し、新たに奈良町南観光案内所を開所することによりまして、単なる観光案内だけではなく、ライブラリーやマルシェ、にぎわい創出など、ならまちの歴史や生活文化を体感できる施設として運営を行い、奈良町にぎわいの家やならまちセンターとも連携をしながら、新たなならまちの魅力を創造してまいります。

猿沢池周辺の活性化
 JR奈良駅前から春日大社一之鳥居に通じる奈良の表参道として猿沢池周辺の活性化を図り、国際文化観光都市としてふさわしい環境の整備を行ってまいりたいと考えております。
 具体的には、三条線の歴史的な景観を守るために電線類を美化し、さらに、猿沢池周辺における交通の円滑化として都市計画道路猿沢線街路整備事業を推し進めてまいります。
 また、かつて花街として栄えた元林院を中心とする猿沢池周辺地区におきましては、伝統的な茶屋建築様式の家屋などを会場といたしまして伝統芸能の紹介やイベントを開催することにより、ならまちの夜の魅力を創造するとともに、元林院のにぎわいの復興とならまちへの宿泊客の誘致を図ってまいります。

今後の観光施策をより効果的、効率的に進める
 客観的なデータやマーケティングに基づいた科学的なアプローチによる施策の立案や効果の検証が必要となることから、本市を訪れる観光客の動向や消費額等を把握するための奈良市観光総合調査や、将来の観光施策のかなめとなります(仮称)奈良市観光振興計画の策定を行ってまいります。
 さらに、高水準の観光マネジメントスキルやホスピタリティーを持ち、世界に通用する高度な観光人材を育成し、本市の観光産業全体の底上げを行うために、まほろば観光大学の本格実施を行ってまいります。

東部地域の振興
 本市の東部地域は、里山や棚田など美しく豊かな自然があり、また安全で新鮮なおいしい農作物がある。そして、奥深い歴史や伝統、文化、ゆったりとした時間の流れなど、都市部では失われつつあるさまざまな魅力と価値にあふれております。
 一方で、都市部からの交通アクセスも比較的容易な場所に位置しておりますことから、本市の観光資源としてポテンシャルが高い地域であると考えております。
 これらの地域の持つ魅力を生かし、具体的には、アウトドアを楽しめる環境づくりや地元の農作物の直売所の整備支援など、農業と観光の連携による地域主体の取り組みを支援してまいりたいと考えております。
 また、アウトドアツーリズムの活性化策といたしましては、サイクルステーションの整備を行うとともに、関西で初めてとなりますキャンピングカーなどが滞在できるいわゆるRVパークを月ヶ瀬地区に整備してまいります。
 さらに、かねてより要望がございました狭川、大柳生、東里地区の地域医療の拠点となる診療所を整備し、地域医療の充実を図ってまいりたいと考えております。
 当該診療所の整備につきましては、現在の東部出張所を改修して使用することとし、東部出張所につきましては隣接しております旧興東中学校の校舎内に移転することで、効率的に東部振興の拠点の整備強化を図ってまいろうとするものでございます。

文化・スポーツの振興
 本市はこのほど、文化庁から2016年の「東アジア文化都市」の国内開催地に選ばれましたことから、「東アジア文化都市2016奈良市」事業を実施してまいります。今後、日中韓文化大臣会合での正式決定を経て平成28年1月からスタートし、一年を通じて本市ならではの文化的特徴を生かした創造的なイベントを展開することで、本市の文化芸術や観光の振興を推進し、世界に誇れる奈良市を内外に発信してまいりたいと考えております。
 また、スポーツの振興に関しましては、スポーツ活動や健康づくりの拠点であります鴻ノ池運動公園において、ジョギングなどの健康スポーツを楽しむ夜間利用者の安全面を考慮した陸上競技場外周のランニングコースの照明の増設、また、陸上競技場におけますサッカーやラグビーなどの公式試合の開催に対応ができる設備への改修を行う予定でございます。

重点施策(2)安心して子育てのできる環境づくり

次世代を見据えた公教育の改革
 急速なグローバル化の進展や技術の革新など社会情勢が大きく変化する中で、多様な価値観と異なる文化の中で未来をみずからの力で切り開いていくことができる人材が今、求められております。未来を生きる人材育成のために、教員の意識改革と指導力の向上を目指し、そのことで子供の学びの形を変え、21世紀型社会に必要な力を育んでまいります。

 ICTの活用につきましては、小学校においてはタブレット型端末に、中学校においてはタブレット端末併用型のパソコンに切りかえ、さらに、基礎学力の定着のために小・中学校4校をモデル校とし、児童・生徒1人に1台のタブレット型端末を導入し、「フューチャースクール構想」の実現に向けた実証を行ってまいります。

 また、現在は小学校5、6年生から実施をしております外国人指導助手によります英語教育につきましては増員配置をいたしまして、新年度は3年生から6年生までに規模を拡大し、これによって外国人と直接触れ合い、生きた英語を学ぶ機会をふやし、異文化への理解や語学力の向上を推進し、ひいてはグローバルな人材育成につなげてまいりたいと考えております。

 キャリア教育の推進といたしましては、多種多様な起業家や実業家と触れ合う機会をより多くつくってまいります。また、世界遺産学習とあわせて、奈良をアイデンティティーに持つ大人に育ち、奈良の担い手となっていくための施策を進めてまいります。

 少人数学級の実施及び特別支援教育支援員の配置につきましては、新年度より小学校1、2年生は、幼児期から児童期における教育の円滑な接続を最優先に従来どおり30人学級編制とし、中学年から高学年につきましては、児童の発育に重要な要素となる集団生活の中で育まれる社会性を重視することで35人学級編制とする新しい形の少人数学級編制を行ってまいります。
 また、普通学級において特別な支援を要する児童・生徒に対し、個々に応じた指導を行う特別支援教育支援員を大幅に増員することで充実した学級運営を行い、よりきめの細かい教育の推進を図ってまいります。

 小学校のスクールカウンセラーにつきましては、不登校等につながるさまざまな兆候を小学生の時期から見逃さず早期に対応することで中学校での問題行動や不登校を未然に防ぐことができますことから、全校での配置を目指し、問題行動や不登校を抱える9校に新たに配置し、拡充を図ってまいるものでございます。

 「トビタテ!留学JAPAN」についてでございますが、この事業は、産学官が協働し、グローバルとローカルの視点をあわせ持ついわゆるグローカル人材を育成しようとするものでございます。
 意欲と能力のある若者に対して海外留学を支援し、また協賛をいただきます地元企業とのインターンシップなどの機会を提供し、国が目指しておりますグローカル人材の育成と、そしてふるさと奈良での活躍を志す若者を育成する取り組みでございます。

 学校給食につきましては、新年度においては、給食未実施であります三笠中学校ほか4中学校の給食室の整備を行ってまいります。これらによりまして、市内全中学校で給食が実施されることとなり、また、地産地消の推進として、市内の小・中学校9校をモデルに市内産の米を使用した自校炊飯も新たに開始するところでございます。

子育て支援
 バンビーホームの整備についてでございますが、市内のバンビーホームの狭隘化、老朽化が進んでおりますため、子供たちが快適で安全に過ごせるよう計画的な整備を進めていく必要がございます。新年度におきましては、伏見南バンビーホームの建てかえの実施を計画いたしております。

 延長保育についてでございますが、昨今の社会経済情勢の変化により、結婚・出産後も継続して就労を希望される女性がふえておりますため、子育て支援の重要性がさらに増しているところであります。
 保護者の勤務形態の多様化や勤務時間の増加等に対応し、さまざまな保育ニーズに応えるため、平成22年度から6保育所で試行実施を行っております延長保育を新たに全ての公立保育所において本格実施を行い、バンビーホームでは土曜日の保育時間延長及び平日、土曜日の午後7時までの延長保育を全ホームで実施しようとするものであります。

 公立保育所、こども園での完全給食を望む保護者のニーズに応えるため、現在は各自持参となっております米飯につきまして、各保育所やこども園で炊飯をし、提供しようとするものであります。

 現在社会問題となっております児童虐待の対策でございますが、平成26年度の本市における児童虐待相談件数は、平成26年4月から平成27年1月までの10カ月間で458件となっており、既に平成25年度の相談件数を上回っている状況がございます。
 さらに、児童虐待が疑われる重症事例も発生しており、養育が困難な家庭の増加等、深刻な状況にあります。
 そのため、早急に児童虐待の発生予防、早期発見、早期対応の強化を図るために、体制の整備等に取り組んでまいります。
 虐待を受けた子供への支援としては社会的養護体制の充実が求められており、家族を基本とした家庭環境のもとでの養育を行う家庭的養護、いわゆる里親制度がさらに重要になってくると考えております。
 新年度から、県や里親会等との連携を図りながら本市で新たに専門職員を配置し、里親制度の普及や推進活動に取り組んでまいりたいと考えております。

循環型社会
 本市は人と自然が共生する美しいまちであり、我々はこのすばらしさを守る責務があることはもちろん、このすばらしさを本市への定住や流入促進につなげる大きなポテンシャルと位置づける必要がございます。この美しいまちを未来の世代にしっかりと継承していくために、環境負荷の低減や豊かな自然環境の保全にさらに努めていかなければなりません。

街路灯のLED化についてでございますが、消費電力が少なく電球の交換頻度も低いため、CO2の削減と維持コストの削減が期待できるものでありまして、本年度におきましては蛍光灯3万4000灯のLED化への取り組みを年次的に進めてまいりたいと考えているところでございます。

 また、新たに陶磁器製の食器類のリユース・リサイクル事業に取り組んでまいります。
 従来、家庭で不要になった陶磁器製の食器類は埋め立て処分を行っておりましたが、ごみの減量と資源の有効利用を図るために、広く市民が参加する交換市を定期的に開催することによりまして、ごみの減量の実現と市民の環境意識の向上の場として新たな役割を期待しているところでございます。

 南部埋立地整備事業でございますが、継続的に安定した一般廃棄物の最終処分場を確保するために、南部土地改良清美事業第2工区の未整備地域であります東谷の整備工事を実施しようとするものであります。
 安全で信頼性の高い最終処分場の整備に向けて、新年度から2カ年で整備工事を進めてまいります。

 クリーンセンター建設についてでございます。
 市民のよりよい生活環境の構築と循環型社会の形成を目指し、引き続いてクリーンセンターの建設について建設候補地の周辺住民の方々へ施設の提案と丁寧な説明に徹し、一定のご理解をいただきながら、奈良県環境影響評価条例に基づく環境影響評価や測量、地質調査を実施し、計画的かつ効率的に施設の移転建設を進めてまいりたいと考えているところでございます。

重点施策(3)安心・安全で住民の活力あふれるまちづくり

健康長寿の推進
 先ごろの厚生労働省の調査によりますと、平成25年の日本人の平均寿命は男性が80.21歳、女性が86.61歳でいずれも過去最高を更新し、男性が初めて80歳を超え、女性は2年連続で世界一となったところであります。
 今後も平均寿命が延びることが予測され、さらにそれに伴って病気になる方や介護を必要とする方も増加し、それにより、家族の負担も大きくなることが予測されるところであります。
 疾病予防や介護予防、健康増進などによってこれにしっかりと対処し、健康寿命を延ばすことができれば、ご本人の健やかで自立した生活を維持するということだけではなく、医療費や社会保障費の抑制も期待をできるところであります。

 まず、そのために、本市の健康課題をしっかりと把握するため、国民健康保険や後期高齢者医療制度のレセプトデータや介護保険サービスの情報、また各種健診の結果などの分析を行い、より効果的な健康長寿施策を検討してまいります。
 また、健康長寿に向けまして、子供から高齢者までスポーツや地域ボランティア活動を通して活動的な生活を送るきっかけを設けるために、奈良市ポイント制度を活用してまいります。
 さらに、生活習慣病の予防を目的に、健康プロジェクトといたしまして適切な健康づくりを奨励するほか、新たに胃がんリスク検診を加えまして健康診査のメニューの充実を図ってまいります。

地域包括ケアの推進
 本市では、高齢者ができるだけ住みなれた地域で個人の尊厳やその人らしい生き方が尊重され、自立し、安心して元気に生活していくことができるよう「地域包括ケアシステム」を推進するとともに、介護予防事業の強化認知症ケア体制の充実などの取り組みを進めてまいります。
 認知症の方の早期診断、早期対応に向けた支援体制といたしましては、認知症専門医と複数の専門職で構成された認知症初期集中支援チームを設置し、認知症の疑いのある方や認知症の方の初期支援を包括的かつ集中的に行い、適切な治療につなげ、自立した生活のサポートを行ってまいります。
 また、近年、認知症を原因とした高齢者の行方不明事案が問題となっているところでございますが、認知症の方が住みなれた地域で安全に生活ができるように、万が一の行方不明問題に備え、認知症高齢者等の見守りネットワークの構築に向けまして、地域包括支援センターや企業などの組織的な協力体制を確立してまいります。
 また、新たにGPS端末を活用するなど、総合的に認知症高齢者に優しい地域づくりに向けた対策を講じてまいりたいと考えております。

災害に強いまちづくり
 今後発生が予想される巨大地震や突然の災害に備え、早期の防災・減災対策が重要であります。
 そのため、生駒市と連携した高機能消防指令センターや防災行政無線を整備するほか、ゲリラ豪雨などに備えるための浸水対策を行います。
 まず、新たに緊急告知型ラジオ放送設備等を導入いたしますが、これは災害時に市民への迅速かつ正確な情報を伝達する手段といたしまして、自動起動装置つきの防災ラジオを避難所等関係者に配付し、災害時などの緊急情報伝達に備えようとするものでございます。

 また、消防団の装備についてでございますが、東日本大震災という未曽有の大災害を初め、地震や局地的な豪雨等による災害が各地で頻発し、住民の生命、身体、財産を災害から守る地域の防災力の中核として消防団の役割が高まっておりますことから、その消防団の活動の充実を図るべく、消防団装備の整備を行ってまいります。
 消防団の装備につきましては、これまでヘルメットや雨がっぱ、防火衣等の安全保安装備、また軽四輪積載車等の車両整備といった装備の充実を行ってまいりましたが、今後、地域における防災力の中核として活動する上で必要となってまいります情報通信資機材であります簡易型のデジタル無線機を早期にかつ計画的に整備をしてまいりたいと考えております。

 続きまして、水田貯留についてでございますけれども、大雨などによりましてたびたび浸水被害に見舞われる地域の有力な浸水対策の一つとして、上流部の水田を利用し、大雨の際に一時的に雨水をためた後、徐々に下流に流すというこの水田貯留の取り組みにつきまして、神殿地区でモデル的な実施を行っていきたいと考えております。

 次に、公共施設の耐震化・長寿命化でございます。
 まず、学校・園施設につきましては、子供たちが安心して過ごせる環境を整備するとともに、災害時の地域住民の避難所としての役割もございますことから、平成20年度から順次進めております施設の耐震化につきまして、新年度においてはあやめ池小学校の第2期改築工事や明治小学校の校舎改築工事を実施してまいります。
 また、市役所本庁舎の中央棟、西棟、東棟につきましては、現在耐震性に欠ける建物でありますことから、今後の耐震補強や建てかえ等の耐震化に向けた方策を検討するために耐震診断を行う予定でございます。
 そのほか、橋梁の耐震補強・長寿命化修繕事業、公園施設の長寿命化計画策定など、安全性の確保とライフサイクルコストの縮減に取り組むことで、真に安心して暮らせるまちづくりに取り組んでまいります。

新斎苑整備事業
 現在の施設は老朽化が著しく、今後の火葬件数の増加に対応することが困難でありますため、新たな火葬場の建設は本市にとりまして最重要課題であると位置づけております。
 市民ニーズに適応した周辺環境との調和や機能性と安全性を重視した新斎苑の早期開設に向けまして、移転候補地の地権者や地元周辺の方々との合意形成を尊重して鋭意協議を重ねているところでございます。
 現在は移転候補地の地形測量や土質調査を進めており、新年度におきましては引き続き用地測量や環境評価といった業務を行い、平成32年度末の完成に向けて積極的かつ精力的に事業を遂行してまいりたいと考えております。

快適な都市基盤の整備
 近鉄大和西大寺駅周辺整備についてでございますが、南側の土地区画整理事業と北側の駅前広場整備事業は本市の都市整備の重点事業と位置づけており、交通の要衝であります駅の利便性の向上と、そして地域住民にとって優しいまちづくりのモデルとして、市の中でも優先的な予算配分を行い、迅速に整備を進めてまいりたいと考えております。
 また、近鉄菖蒲池駅におきましては、周辺の大規模な開発などにより駅南北の移動者が増加しており、その中で高齢者や障がい者など交通弱者の駅改札付近における南北移動の安全性と利便性の向上を図るため、エレベーターの設置に向け、新年度は詳細設計及び工事を進めてまいりたいと考えております。
 そのほか、交通安全施策といたしましては、住宅地内において歩行者の通行を優先し、自動車等の速度を抑制することができるゾーン30について、さらに拡充をするために積極的な整備を行ってまいります。

上下水道事業の予算について

 続きまして、水道事業会計におきまして、施設の更新や耐震化等を計画的に実施することで、安全で安心できる水道水の安定供給に努めてまいりますとともに、業務の効率化を図るために企業局庁舎の設備の更新や増改築を行うほか、お客様サービスの向上やさらなる経費の節減を図ってまいります。

 次に、下水道事業会計につきましては、企業債の元利償還金や県流域下水道維持管理負担金、そして施設の維持管理費用が多額を占める極めて厳しい財政状況でございますが、公営企業会計の導入2年目となりますことから、財政状況を明確にし、経営の改善を図っていくことといたしております。