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提案説明H26(概要)

更新日:2019年11月7日更新 印刷ページ表示

 本日ここに、平成26年度一般会計予算案を初めとする重要諸案件を提案し、ご審議をお願いするにあたり、新年度の重点施策を中心に所信を申し上げ、議員並びに市民の皆様方のご理解とご協力を賜りたいと存じております。

重要諸案件について

 平成26年度の重要諸案件につきまして、その概要をご説明申し上げます。
 新年度予算は、私が市長に就任して、1期4年間進めてまいりました民間委託の推進を初めとする業務の合理化、高コスト体質の改善などの行財政改革、保育環境や教育環境の充実による少子化対策、環境問題への取り組みや基幹産業であります観光産業の基盤の強化といった各施策を、さらに次のステージ、「未来の奈良市」へとつなげていく2期目の最初の予算として編成をした次第でございます。

歳入について

 市税につきましては、個人市民税が対前年度比2億3000万円の減となりますが、法人市民税は、社会経済状況等による企業収益の回復傾向を見込み、5億9000万円の増、また、固定資産税は、家屋の新増築などにより1億円の増となるなど、市税全体では523億1000万円、前年度に比して4億4000万円、0.9%の増となってございます。

 地方交付税は、国の地方財政計画において、地方交付税の総額が減少となることに伴い、前年度に比して3億円の減、金額で154億円となってございます。
 また、消費税率の改正に伴う影響といたしましては、地方消費税交付金は7億円増の38億円、一方、自動車取得税交付金は1億5000万円減の1億5000万円となってございます。

 国庫支出金は、低所得者や子育て世帯への消費税率改正の影響緩和策であります臨時福祉給付金給付事業費補助金等が増加の要因となり、227億9000万円、また、諸収入におきましては、学校給食費の公会計化に伴います給食費収入を計上いたしましたことにより33億1000万円、また、財産収入では、旧右京幼稚園跡地など土地の売却収入6億2000万円を見込みまして7億9000万円となってございます。

 市債につきましては、小学校の校舎整備などによる増はございますものの、街路事業の完了などにより、対前年度比では4億9000万円減の146億2000万円を計上した次第でございます。

歳出について

 皆様からお預かりをした貴重な財源を有効に活用するため、これまでも行ってまいりました徹底したコストカットの継続に加え、さらなる事務の整理、効率化、慣習や従来の発想にとらわれることない施策の抜本的な見直しを行ったところでございます。

 人件費につきましては、定員適正化計画に基づき、効率的な行政サービスが提供できるよう人員配置を進めるとともに、退職欠員補充の抑制による職員数の削減と行財政改革の取り組みといたしまして、私及び副市長のほか教育長、常勤の監査委員及び水道事業管理者の給与月額の引き下げを行うとともに、厳しい財政状況の中、引き続き職員にも給料カットの協力をお願いし、さらに再任用職員につきましては、65歳到達月の月末をもって任期終了とすることで、全体といたしましては、対前年度比5億4000万円、率で2.1%の減となります247億4000万円となってございます。

 扶助費につきましては、生活保護費は減少をいたしますものの、障害者自立支援サービス及び障害児通所支援利用者の増などによりまして、総額では290億3000万円となり、対前年度比で2億2000万円、0.8%の増となってございます。

 公債費につきましては、臨時財政対策債の償還額が増加となりますが、建設地方債の償還額が2億3000万円の減、また、利率の見直しを行いましたことによりまして、前年度比で8000万円、0.5%増の175億6000万円となっているところであります。

 なお、平成26年度末の市債残高見込みは、特別会計、公営企業会計を含みます全会計ベースでは2897億1000万円と、前年度末と比較をいたしますと46億4000万円の減、また、実質的な地方交付税でございます臨時財政対策債を除きますと、対前年度比で90億2000万円の減少となる見込みでございます。

 投資的経費につきましては、あやめ池小学校、飛鳥小学校の校舎改築や、奈良市と生駒市が連携をした高機能消防指令センターの整備、防災行政無線の整備など、市民の皆様が安全に、そして安心して暮らしていただけるまちづくりに予算を配分いたしておりますが、一方で、街路事業や道路新設改良事業の事業完了などによる減などによりまして、全体では86億9000万円と対前年度比3億4000万円、3.7%の減となってございます。

 繰出金につきましては、国民健康保険特別会計が国の制度改正による保険料の軽減措置対象の拡大などによりまして、対前年度比2億2000万円の増、また、介護保険特別会計は、保険給付費等の増によりまして1億3000万円の増となっております。
 一方で、下水道事業費特別会計の公営企業会計化に伴い、繰出金から補助金への移行がございますため、総額では89億4000万円、対前年度比19億8000万円、率では18.2%の減となってございます。


 ことし2月の国の月例経済報告におきましては、「先行きについては、輸出が持ち直しに向かい、各種政策の効果が下支えをする中で、家計所得や投資が増加し、景気の回復基調が続くことが期待される」とされながらも、「海外景気の下振れが、引き続き我が国の景気を下押しするリスクとなっている。また、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要及びその反動が見込まれる」とされているところであります。
 本市といたしましては、緩やかな回復基調の中にも、依然として先行きが不透明な国の経済状況の中、しっかりと将来を見据え、自律した「未来の奈良市」をつくり上げていくために、「今の奈良市」の状況を冷静に見つめ、徹底した財源の確保に努めるとともに、単なる経費の削減や事業の縮小、廃止といった手法だけではなく、現状に即した施策に転換をするなどの見直しにも取り組んだところでございます。

 例えば老春手帳優遇措置における入浴扶助につきましては、これまでは「自己負担100円で月15回まで」の入浴とさせていただいておりましたが、この制度が始まりました昭和45年当初は対象者がわずか467名でありましたことに対し、平成25年度の当初では6万6785名となっており、今後さらに高齢化が進む中では制度を維持することが困難であり、従来の補助を中心とした高齢者支援から、豊かな経験を生かして元気に地域の担い手となっていただくため、健康の増進と社会参加のための外出支援のきっかけづくりとして新たにポイントカード制度に切りかえるなど、「現在」と「未来」を見据えた見直しを行ったものでございます。


 このような方針で編成をいたしました本市の新年度予算案は、一般会計におきましては1260億円となり、前年度に比べまして2.1%増となったところでございます。
 主な増額要因であります学校給食公会計化、また臨時福祉給付金に関する経費を除きますと、前年度並みの予算規模となったところでございます。

 また、国民健康保険特別会計を初めとする10特別会計におきましては、716億1040万円、次いで公営企業会計5会計につきましては、下水道事業が公営企業となることから280億6551万円を計上し、これら全会計を合計いたしました奈良市全体の財政規模では2256億7591万円となり、前年度予算と比べまして3.9%の増となった次第でございます。


 続きまして、平成26年度の主要な施策の概要につきまして、新規施策を中心にご説明を申し上げます。

重点施策(1)未来を担う世代の定住・転入の促進

 「57.2%」、この数字が何を指しているか、皆様はご存じでしょうか。
 これは、本市が行いました平成23年度奈良市民意識調査において、「今後も奈良市に住み続けたい」と回答した20歳代の市民の割合であり、この数字は、他の年齢層と比較をして最も低い数値となってございます。
 20代を初めとする若年世代、また子育て世代とその子供たちは、今後少子化や高齢化が進んでいくこの奈良市を将来にわたって支え、発展をさせていく人々でもあります。
 これら「未来を担う世代」が「奈良市に生まれ、育ち、住んでよかった」と、そしてまた、「これからも住み続けたい」と実感できる政策や、一度奈良を離れた方が再び、もう一度奈良市に戻ってきたいと感じられる政策を積極的に進めていかなければなりません。
 そのためには「充実した子育て環境」、「子供の将来を見据えた質の高い公教育」、そして「歴史的文化遺産と豊かな自然を背景とした良質な住環境」といった、奈良市が誇れる政策を総合的かつ戦略的に展開をしていく必要があると考えております。

充実した子育て環境
 私が市長に就任をさせていただいて以来、民間保育所を5園新設、また、5園の増改築等によりまして、ことし4月1日時点におきましては627名の定員増が図れる見込みでございますが、依然として待機児童の完全な解消には至っていない状況がございます。
 そこで、新年度におきましては、待機児童が特に多い近鉄大和西大寺駅周辺地区におきまして、公募による(仮称)西大寺駅前保育園の新設のための施設整備費補助と運営費補助を行ってまいりたいと考えております。
 また、さらにスピード感を持って保育環境の充実を図るため、閉園後の佐紀幼稚園の施設を活用し、6人から19人の定員で開園ができます小規模保育の事業者を公募し、運営費等を補助するなど早期の待機児童解消に向け、あらゆる手段を講じてまいります。

子供の将来を見据えた質の高い公教育
 
教育の質を根本的に変えていく取り組みを進めてまいります。
 教育につきましては、高校や大学への進学に注目が集まりがちでございますが、やはり公教育におきましては、子供たちが将来、人生の大半を費やす職業についてもしっかりと考え、現代社会の中でみずからの力で夢を実現していく学びが大切であると考えております。
 そのため、子供たちが「こんな職業につきたい」、「社会に出て、こんな大人になりたい」といった目的意識から学びのモチベーションを高めるために、キャリア教育を推進してまいりたいと考えております。
 また、学校といった限られたコミュニティーの中で生活を営む中で、「世界中のさまざまな情報を一瞬で得られ、自分が世界とつながっている」ことを実感できるICT教育の導入は、激動する国内外の状況を的確に捉え、分析するスキルを身につけるとともに、学びの世界観を大きく変えるものでございます。
 さらに、子供たちが社会に出たその瞬間から、世界を相手に、求められる役割を果たしていける人材となるためには、国際的な共通語であります英語をツールとして使いこなし、世界で活躍するグローバル人材育成の基礎づくりとして、英語教育の強化にも取り組んでまいります。
 本市では、青和小学校を卒業されましたノーベル生理学・医学賞受賞者の山中伸弥教授のように、世界で活躍をされている多くの方々を輩出したこの奈良市から、日本の公教育の再生を進めてまいります。

歴史的文化遺産と豊かな自然を背景とした良質な住環境
 本市は高度成長期から大阪へ通勤する方々のベッドタウンとして発展をしてまいりました。
 しかし、あまたある他のベッドタウンとの大きな違いは、本市には、世界に認められた歴史遺産と豊かな自然があるということでございます。
 これらの貴重な財産を後世にしっかりと引き継いでいくことは、先人から受け継いだ私たちの責務でもあります。
 そのために、これまでも環境対策としてさまざまな施策を講じてまいりましたが、新年度におきましてもこれらをさらに拡充するための事業に取り組んでまいります。

 まず、温室効果ガス排出量の削減への取り組みといたしまして、電力消費が多い水銀灯を使用しております街路灯を、LED化する作業に引き続き取り組んでまいります。
 平成25年度末までに既に完了する約1000灯に加えまして、新年度におきましては、残る約3000灯のLED化を図ってまいります。
 これにより、温室効果ガス排出量の削減はもとより、電気料金の削減効果額も見込まれ、年間で約3500万円の削減効果が生まれるものと考えております。
 あわせて商店街の街路灯やアーケードの照明につきましてもLED化を進め、補助事業を行ってまいりたいと考えております。

 次に、温室効果ガスの排出が少ない低公害車への転換を促進するため、従来から行っておりますタクシーへの低公害車導入補助に加え、新年度では市内を運行するバスにハイブリッドバスを導入するための補助や、電気自動車利用促進のための充電インフラの充実に取り組んでまいります。

 また、現在のごみ焼却施設が稼働開始後既に30年近くを経過したことで老朽化しており、新たなクリーンセンターの建設が急務となっております。今後施設整備の基本構想を早期に取りまとめ、環境アセスメントを実施し、施設の移転建設を推進してまいりたいと考えております。

重点施策(2)安心して暮らせるまちづくり

防災・減災対策
 平成23年3月11日、この日に起きました東北地方太平洋沖地震から既に3年が経とうといたしております。
 近年発生確率が高まっている南海トラフ巨大地震だけでなく、地震大国と言われる日本では、防災・減災対策を進めることが急務でございます。
 新年度予算におきましては災害が起こった場合に被害の状況や様子を迅速かつ的確に伝達し、早急な対応を行うため、市庁舎内の災害対策本部と災害現場をリアルタイムで連結し、画面と音声で情報共有や状況の把握を行うテレビ会議システムの導入を目指してまいります。
 また、現在整備を進めておりますデジタル同報系防災行政無線のほか、移動系防災行政無線につきましても、災害対応活動の即応性や機動性を高めるためのデジタル化を図り、携帯型、また車載型の移動局を、そして本庁舎には基地局を整備し、安定した通信システムを構築してまいります。

 さらに、災害時の地域住民の皆様の緊急避難所としての役割を担っております学校施設の耐震化もしっかりと進めてまいります。
 平成21年度当初では約46%でありました市立学校・幼稚園の耐震化率は、平成25年度末では82%となり、新年度におきましてはさらに耐震化を進め、平成26年度末では約90%となる見込みでございます。
 中央体育館、中央第二体育館及び中央武道場につきましても、防災計画において大規模災害時の救援物資の受け入れや緊急輸送、またボランティア活動の拠点であるにもかかわらず、耐震性の指標でありますIs値は基準を下回る低い値でありますことから、平成25年度補正予算の中に、耐震補強工事費、耐震補強設計費を計上させていただいたところでございます。

 また、広域的な応援出動体制の強化と消防指令施設の整備や運用費等のコスト削減を図るため、平成25年7月に「奈良市・生駒市消防通信指令事務協議会」を設置し、平成26年度、そして27年度の2カ年で、生駒市と共同で、奈良市・生駒市高機能消防指令センターを整備し、平成28年4月から消防指令業務の共同運用を開始することといたしております。

バリアフリーに関する施策
 
観光都市という本市の特性を考えますと、観光客の皆様の利便性を向上させることも観光振興に寄与するものと考えております。
 従来の高齢者の方々や障がいをお持ちの方、また妊産婦の方々、子育て世代などの幅広い視点に加えまして、さらに来訪者の視点も盛り込んで、観光都市にとってふさわしい奈良市のバリアフリー特定事業計画を策定してまいりたいと考えております。
 また、障がいをお持ちの方々につきましては、従来の障がい福祉サービスに加えまして、新年度では意思疎通が困難な方とそのご家族を支援する施策を行ってまいります。
 発語が困難など、極めて意思疎通が図りにくい重度の障がい者の方が入院をした場合、医療従事者との意思疎通は、本人の意思を伝えることに慣れた家族を介することになるため、ご本人や家族の負担が重くなっております。
 このことから、家族などにかわり、意思疎通になれた支援員などを派遣し、医療従事者に本人の意思を伝えることを目的とした重度障害者入院時意思疎通支援事業に取り組んでまいります。

 次に、地域の過疎化が進むなどにより、通勤通学者が減少し、バス路線が衰退することへの対策や、いわゆる公共交通空白地域における高齢者など移動が困難な方々への対策につきまして、その解決に向けての方策を検討する法定協議会の設置を進めてまいります。

新斎苑
 安心して暮らせるまちづくりの一環といたしましても、新斎苑の建設は重要な課題となってございます。
 現在の施設は老朽化が激しいため、周辺環境との調和や機能性と安全性を重視した新しい火葬施設の建設に向け、移転候補地の地権者や地元周辺の皆様方との協議を行っているところでございます。
 新年度におきましては、その進捗にあわせまして、移転候補地の用地測量や環境評価業務等を実施してまいりたいと考えております。

重点施策(3)伸び行く地域経済

 奈良市は古くから観光産業を基盤として栄えてまいりましたが、これまで奈良時代の寺社等、「古代」の資源のみに注目が集まっていたように感じております。
 今後さらなる観光の振興を図るためには、新たな観光資源の創出が急務と考えております。
 そのため、中世室町時代の茶人村田珠光にちなんだ珠光茶会や、江戸から明治、大正という近世の町家が残る「ならまち」や「きたまち」という、奈良市の歴史をめぐる観光資源の開拓や創出を行ってきたところであります。
 新年度におきましても、「ならまち」の観光資源を守り、さらに価値を高めるために、従来実施しておりました「ならまち町家バンク」の事業、また、外観整備のための奈良町都市景観形成地区建造物保存整備費補助金とあわせまして、町家の内部改修工事に係る経費の一部補助を行うなど、引き続き町家の保全に努めてまいります。

 また、大正から昭和初期にかけて、関西有数の花街として栄えました「元林院」にスポットを当て、お座敷体験や日本舞踊の上演など、「元林院」というまちの歴史を生かした夜の奈良観光の充実を図ってまいります。

 加えまして、平成27年、28年の2カ年にわたり行われます「第60次春日大社式年造替」につきましては、20年に一度しかとり行われない社殿の修築という大事業であり、これを観光資源として大きな誘客素材と位置づけ、積極的なPRに努めてまいります。
 また、観光客の皆様に春日大社表参道へ続く道としてふさわしい景観を楽しんでいただけるよう、「三条通りの電線類の美化事業」、また市道杉ヶ町高畑線から猿沢池に続く「猿沢線の拡幅」に取り組むことによりまして、今後「猿沢池周辺の観光の一体化、パッケージ化」を目指してまいりたいと考えております。

 次に、奈良市の東部地域は豊かな里山資源、農村資源があり、新たな観光地としての環境を整えることで、地域の経済活性化の大きな可能性を持っていると考えております。
 新年度におきましては、東部地域振興事業として、農産物直売所の設置や農業の6次産業化の推進、そして、豊かな自然を生かした体験型観光商品の開発などの取り組みを進め、自然と活気にあふれる新たな観光資源の創出を図ってまいりたいと考えております。

 本市におきましては、国内外から年間で1300万人を超える観光客が訪れる歴史的観光都市でございますが、平成24年の宿泊者の割合は、全体に対して約11%でございまして、これは京都市の約25%と大きな差があるものでございます。
 新たな観光資源の創出を行うことによりまして、滞在時間を延ばし、「もう1食、もう1泊」していただくということが必要であります。従来の通過型観光から着地型観光へ転換をして生まれる消費は、本市の経済の活性化にも大きく寄与するものと考えております。

 さらに、観光資源だけではなく、本市には、品質はすぐれているにもかかわらず、他のブランド生産地に押され、知名度が低迷をしているお茶やお酒、イチゴなどがございます。
 奈良市産のお茶や日本酒を国内外でしっかりとPRし、「大和茶」や「奈良の日本酒」として、そしてイチゴにつきましても奈良市産の「古都華」の認知度とイメージを高めることで、「古都奈良が誇るブランド」を創出し、食の分野においても、農業の6次産業化の推進や観光施策とのマッチングにより、奈良市が注目されるように取り組みを進めてまいります。

 次に、近未来の交通機関でありますリニア中央新幹線の主要な経過地として現在整備計画等に明記されております、奈良市付近の中間駅設置の実現に向けまして、「一直線に、天平の都へ。」というキャッチフレーズのもと、積極的な誘致活動に取り組むことで、奈良市の魅力を未来へ引き継いでいくことができる施策を展開してまいります。

 また、「伸び行く地域経済」のためには、雇用を生む起業が大きな役割を担っております。
 日本は経済大国となったにもかかわらず、米英に比べ開業率は半分以下と起業の促進が進んでいない状況がございます。
 やりたい仕事はあるものの、起業のノウハウや資金などに不安があるために、起業を躊躇している方にも、奈良市という歴史あるまちにふさわしい奈良発のビジネスを創出できるように、創造力ある若手起業家として本市の新たな活力となっていただくための支援を図ってまいります。
 これまでも起業場所の提供や起業家の育成のために、「きらっ都・奈良」を設立するとともに、起業を志す方々のために事業プランのブラッシュアップや、参加者同士の縦横の交流を図るビジネスプランコンテストなどを行ってまいりました。新年度におきましては、起業や既存の企業の新たな事業展開を支援するために、昨年末に3県5市で設立をいたしました「スタートアップ都市推進協議会」の各自治体とも連携を図りながら、ベンチャー企業と投資家とのマッチングを行うなど、「スタートアップ推進事業」を進めてまいります。
 従来行ってまいりました「コミュニティービジネス支援」、「創業支援資金の融資」もあわせて展開をするとともに、現在、各中学校区で取り組んでおります学区ブランド事業を初めとして、子供のころから起業家精神を養っていくキャリア教育にも力を入れてまいりたいと考えております。

重点施策(4)信頼される行財政運営

 市民の皆様に安心して「未来の奈良市」を任せていただくためには、何よりもしっかりとした行財政運営が必要であります。
 これまでも民間委託の推進、事務の整理、合理化といった行財政改革を進めてきたところでございますが、限られた職員数、財源の中で、社会情勢の変化に対応していくためには、さらなる民間委託の拡大などにより、より少ない経費でより質の高い市民サービスと、健全な財政基盤の構築を目指さなければなりません。
 また、各種施策の実現には、市民の皆様の市行政に対する信頼に基づくご理解とご協力が必要であります。
 「ごみの収集職員が親切になった」と、これは私が最近市民の皆様からよくお伺いをする言葉であります。民間委託は、コストの面での効果に焦点が当たりがちでありますが、一方で、民間の仕事を見る、また比較をする中で、公としてのサービスの向上の意識が高まり、奈良市役所の評価を上げる相乗効果が着実に生まれていると感じております。
 こういった効果をさらに広げていくためにも、民間委託のさらなる推進に力を入れてまいりたいと考えております。
 家庭系ごみの収集業務につきましては、これまで一部地域を除き行政による直営で実施してまいりましたが、収集運搬コストの削減と市民サービスの向上を目的として、平成25年度に実施をいたしました約1万8000世帯に加えまして、新年度におきましては、さらに約1万8000世帯分を民間委託することで、委託率は33%となり、さらなるコストの削減とサービスの向上に努めてまいりたいと考えております。

 また、平成19年度からは学校給食の調理業務委託を開始し、現在、小学校、中学校合わせて19校におきまして委託を行っておりますが、今後さらに効率的な学校給食の実施のために、調理業務委託を新たに5校に拡大をいたそうとするものであります。

 以上述べました施策の推進により、奈良市の眠れる力を呼び覚まし、奈良市の魅力を最大限に発揮させ、「いにしえの都」が「未来の都」へと生まれかわるための施策を展開してまいりたいと考えております。
 歴史ある、そして歴史を大切にするまちだからこそ未来を語ることができると私は考えております。

上下水道事業の予算について

 公営企業会計におきましては、新年度予算から新地方公営企業会計基準が適用されますことから、これに基づいた予算編成を行っております。

 水道事業会計につきましては、施設の更新や耐震化等を計画的に実施することで、安全で安心できる水道水の安定供給に努めてまいりますとともに、営業部門の委託化を進め、お客様サービスの向上、業務の効率化及び経費の削減を図ってまいります。
 また、都祁水道事業会計と月ヶ瀬簡易水道事業会計につきましては、料金収入の限られる中、事業運営の効率化と改善を図ってまいります。

 下水道事業会計につきましては、新年度から地方公営企業法が適用されますので、予算案を企業会計方式で編成をいたしております。
 企業会計方式の導入により財務状況が明確になりますことから、今後、経営上の課題を明らかにし、経営基盤の構築を図ってまいりますが、まずは法適用と同時に水道局との組織統合によりまして、経営の合理化を図ってまいりたいと考えております。