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提案説明H24(概要)

更新日:2019年11月7日更新 印刷ページ表示

 本日ここに、平成24年度一般会計予算を初めとする重要諸案件を提案し、ご審議をお願いするに当たり、新年度の重点施策を中心に所信を申し上げ、議員並びに市民の皆様方のご理解とご協力を賜りたいと存じております。

重要諸案件について

 平成24年度の重要諸案件につきまして、その概要をご説明申し上げます。
 平成24年度の予算編成に当たり、第4次総合計画、まほろばVISION2020に掲げております都市の将来像「市民が育む世界の古都奈良~豊かな自然と活力あふれるまち~」の実現に向けまして、具体的な施策を推進してまいります。
 中でも、本市の持続的な発展を確かなものとするためには、未来へとつながる新たな施策の展開が不可欠であると考え、「少子化対策」、「環境」、「観光」の3分野の施策を重点戦略として、積極的に取り組むものといたしました。
 私は、市長就任以来、マニフェストとして掲げた「行政のムダゼロ」の実現のため、中でも財政健全化を最大のテーマとして、事業仕分けや大型箱物事業の見直しを初めとした行財政改革を徹底的に行っており、2年間で約50億円の財源を生み出したところではございますが、まだまだ十分とは言えない状況でございます。
 そのような中で、昨年の12月、平成27年度までに見込まれる財源不足額を明らかにさせていただいたことから、この収支不足の解消を図るために、すべての事業・業務について直接経費だけではなく人件費を含むフルコストの視点による経費の見直しを行うとともに、部内でのマネジメントを徹底することで最少の経費で最大の効果を生むべく事業の展開を図り、外郭団体の統廃合など新たな行財政改革などにも積極的に取り組み、予算編成を行った次第でございます。

歳入について

 個人市民税は年少扶養控除の廃止などにより対前年度比6億9500万円の増収となるものの、法人市民税は円高などの影響により企業収益が低迷し、対前年比で1億4000万円の減収、また、3年に一度の評価がえによりまして土地・建物の価格下落が反映をされることにより、前年度に対して固定資産税で6億4300万円、都市計画税で1億2800万円の減収を見込んでおります。
市税全体といたしましては、対前年度比0.5%減の2億8000万円の減収を見込んでおり、世界同時不況に伴う平成21年度から22年度にかけての大幅な減収からも依然として回復ができておらず、極めて厳しい状況が続いております。

地方交付税
 
新年度の国の地方財政計画におきまして、社会保障関係経費の自然増への対応、また地域経済基盤強化、雇用等対策費の計上などにより、地方交付税総額が増額をされたことから、対前年度比2億円の増額となっております。

地方特例交付金
 
年少扶養控除の廃止に伴う地方増収分の地方への振替措置から、児童手当及び子ども手当特例交付金、自動車取得税交付金分の減収補てん特例交付金を廃止をされたことから、対前年度比4億2000万円の減額となっております。

国・県支出金
 
生活保護及び障害者自立支援に係る増があるものの、子ども手当の制度改正、また学校施設耐震補強工事の前倒しによりまして、対前年度比では14億4000万円の減額となっております。

寄附金
 外郭団体の統廃合を行いましたことから10団体の解散に伴う残余財産8億6900万円などにより、対前年度比7億1900万円の増額となっております。

市債
 
将来的な負担の軽減を図るため建設地方債の発行抑制に努めたところでございまして、実質的な地方交付税であります臨時財政対策債や、公的資金の繰り上げ償還による借換債を除いた実質的な市債の発行は、対前年度比で1億9900万円減少しているところでございます。

歳出について

扶助費
 子ども手当の制度改正による減があるものの、生活保護費が被保護世帯数の増に伴い対前年度比で9.2%の増、障害者自立支援サービスに係る扶助費は利用者数の増により対前年度比18.3%の大幅増となることから、扶助費全体といたしましては、対前年度比で3.3%、9億800万円の増、総額では284億7100万円となり、ここ数年間で扶助費は43.4%も増加をしている現状にございます。
 また、介護保険給付費につきましても、高齢化社会の進展に伴う自然増により、対前年度比10.3%、21億300万円の増、総額では224億9600万円となり、ここ3年間で20.1%の伸びを示してございます。
 今後もこのような社会保障関係費の増加が続くものと予測をされることから、行財政改革の推進により捻出をした財源のほとんどが吸収をされるという現状から、財政構造の一層の硬直化を招くなど、本市の財政に与える影響は非常に大きいものがございます。

公債費
 臨時財政対策債、退職手当債などの償還により大幅な増加が見込まれるため、償還計画の見直しによる負担の平準化に努めたところでございますが、臨時的な措置であります公的資金の繰り上げ償還により7億3600万円の増となり、対前年度比4億3900万円の増加となっております。
 なお、全会計の市債残高につきましては、対前年度比で3億3000万円の減、また臨時財政対策債を除きますと53億9100万円の減となり、本市負債の削減に向けて、少しずつではございますが着実な歩みを進めているところでございます。

投資的経費
 防災対策を初め児童福祉施設整備、街路事業等の継続的な事業を着実に実施することとし、その他の事業は緊急性の高いものに限定して予算配分を行いましたこと、また、学校施設耐震補強工事の前倒しを行うとともに、富雄第三小・中学校の建設が完了したことによりまして、合わせまして対前年度比で12億7700万円の減額となったところでございます。

 このような状況の中、予算編成における収支不足額の解消を図るため、市民にとって何が必要か、絞り込むものは何かということについて検討いたしました結果、こういう時期だからこそ、行政みずからが身を削る明確な姿勢が、何よりも求められていると判断をしたところでございます。
 そこで、特別職を含め全職員の給与の減額の拡大実施を行い、加えて超過勤務手当の縮減、特殊勤務手当の見直しなどにより、7億6200万円の削減をいたしたところでございます。
 また、その他の取り組みにつきましては、社会的公平性という観点から、納税の履行と滞納整理を着実に実施し、収納率の向上に引き続き取り組むほか、住宅使用料などその他の債権回収についても資産の差し押さえなどの手段を用いて厳正に取り組んでまいりたいと考えております。


 このような方針で編成をいたしました本市の新年度予算案は、一般会計におきまして1235億5000万円となり、前年度に比べて0.5%の減となったところでございます。

 また、下水道事業費特別会計を初めとする12特別会計におきましては780億8250万円の予算を、次いで公営企業会計2会計につきましては、173億930万円を計上し、これら全会計を合計いたしました奈良市全体の財政規模では、2189億4180万円となり、前年度予算に比べ1.2%の減となった次第でございます。


 それでは、平成24年度の主要な施策の概要につきまして、特に重点戦略を中心に、ご説明を申し上げます。

重点施策(1)少子化対策

 少子化対策につきましては、子育て世帯にとって魅力的な環境づくりを行うため、福祉、保健、医療、教育など、幅広い分野にわたる施策を総合的かつ効果的に推進をしてまいりたいと考えております。

保育所
 保育所の待機児童の解消を図り、子育てと仕事の両立支援を行うために、平成23年度は90名定員の民間保育所2カ所の整備補助を行うなど、その解消に努めてきたところでございますが、いまだなお待機児童数が減少していない状況から、地域的なニーズと潜在的な保育需要などを考慮して対策を講じたところでございます。
 新年度につきましては、公立保育所において、保育士を追加配置することで入所受け入れ児童数の増員を図り、また、民間保育所に対しましては、施設の増改築に伴う補助を行うことで135名の定員増を見込むなど、待機児童の解消に向け積極的に施策を展開していくとともに、西大寺駅南地区土地区画整理事業地内において、公募による民間保育所の誘致も計画をしているところであります。
 また、多様化する保育ニーズへの対応と保護者の就労支援のため、公立保育所においては、特に要望の多い6つの保育所におきまして、午前7時から午後7時までの延長保育を引き続き実施をしてまいります。
 さらに、児童が病中または病気の回復期にあって集団保育等が困難な場合に、一時的な保育と看護を行うために、地域医療振興協会が、市立奈良病院内に新たに設置をいたします病児保育施設に対して運営補助を行ってまいりたいと考えております。

バンビーホーム
 保護者の就労形態の多様化に対応し、市内全42カ所のバンビーホームにおきまして、夏・冬・春休み期間中の開所時間を30分繰り上げを行いまして、午前8時に開所をすることによりサービスの充実を図るとともに、4ホームにつきましては引き続き午後7時までの時間延長を行ってまいります。
 また、既設建物が著しく老朽化し狭隘なバンビーホームにつきましては、計画的に改修修繕を行ってきたところでございますが、新年度におきましては、平城西バンビーホームと済美南バンビーホームの全面改築を行うものでございます。

子育て支援
 きめ細やかな子育て支援を行うため、安心して子供を産み、育て、子育てに喜びを感じることができる環境整備を行うことを目的とし、平成26年度までに全小学校区に地域子育て拠点の設置を目指しております。
 新年度には、地域子育て支援センターを1カ所、一時預かりなどの多様な子育て支援環境を行うつどいの広場を1カ所、そして子育てスポットを新たに5カ所開設し、子育て世代の負担の軽減や子育ての孤立化を解消するための支援活動に取り組んでまいりたいと考えております。

療育支援
 発達に課題のある子供とその保護者への支援といたしまして、平成24年3月から子ども発達センターを運営し、就学前の子供たちを対象に、日常生活における基本的な動作の指導及び集団生活への適応訓練を行う児童発達支援、また専門的な相談や情報提供などを行うことで、より踏み込んだ療育支援を行ってまいりたいと考えております。

子ども条例
 子供の生きる力をはぐくみ、子供に優しい総合的なまちづくりを進めることを目的とした子ども条例の制定についても取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

重点施策(2)教育

 新年度は、ならの子ども学力向上プロジェクト事業といたしまして、市立小学校4年生と市立中学校1年生を対象に学力と学習状況調査を実施し、その調査結果に基づき、公教育の質の向上に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えているところであります。

30人学級
 小学校における30人学級の実施につきましては、現在、小学校3年生までは30人学級、また小学校4年生は30人程度学級を導入することで、子供の個性に応じたきめ細やかな教育を行っております。
 新年度は、小学校5年生まで30人程度学級を拡大実施し、最終的には全学年にまで対象を拡大して実施してまいりたいと考えております。

地域で決める学校予算
 中学校区を基本に地域と学校が連携して展開する事業と、各学校・園の特色ある教育活動に取り組む事業を引き続き実施し、地域全体で子供を育てる体制をつくってまいりたいと考えております。

学校への支援
 児童・生徒の悩みが多種多様化し、その問題解決に取り組んでいく必要があることから、いわゆる学校の荒れが見られる市立学校を中心に、学校コーディネート支援員などを派遣して学校への支援策の提案と指導助言を行ってまいります。
 また、教職員の資質向上と生徒指導のリーダー養成を図り、子供たちへの支援として長期休業等を活用した学習支援教室を開催し、学習習慣の定着と学習意欲の向上を柱とした学習支援を行ってまいりたいと考えております。
 さらに、発達障がいが原因で不登校傾向にある児童・生徒に対する支援として、引きこもり状態にある児童・生徒には家庭訪問を行い、集団活動ができる状態にある児童・生徒に対しては学習支援プログラムを実施し、従来の心理的な支援に加えて、コミュニケーション能力などを向上させる取り組みを展開してまいります。

学ぶ場の充実
 子供たちが教育センターに集い、科学や天文、ものづくりなどの体験活動を通した学ぶ場の一層の充実を図ってまいります。
 現在、学校・園からの申し込みにより実施をいたしておりますわくわくセンター学習に、市内の小学校4年生全員が参加できるような環境を整え、プラネタリウム等を通した理科学習の深化を図るとともに、休日には親子などを対象としたキッズホリデークラブを実施し、本物に触れる体験の
場を設け、子供たちの探求力や想像力をはぐくんでまいりたいと考えております。

中学校給食
 児童・生徒の心身の健全な発達と食に関する正しい理解や適切な判断力を養う上で、学校給食は重要な役割を果たしており、現在、22ある市立中学校のうち、6校で給食を行っております。
 中学校給食が未実施の学校につきましては、今後、完全給食を目指し、年次計画的に導入を進めるため、新年度におきましては、富雄南中学校及び都跡中学校の2校をモデル校に指定し、食育を推進する観点などから自校方式による整備を進め、平成25年度から給食を開始してまいりたいと考えております。

重点施策(3)環境

 本市の大きな魅力であります緑豊かな自然と歴史的な文化遺産の中で、「奈良に住みたい」、「これからも奈良に住み続けたい」との思いを持ち続けていただくことができるよう、環境に優しく快適なまちづくりを推進してまいりたいと考えております。

電気自動車の普及
 環境負荷の少ない電気自動車の普及を促進するため、市役所及び針テラス敷地内に急速充電設備を設置いたしてまいります。
 また、宿泊施設等における充電設備の設置及びタクシー事業者におけるハイブリッドタクシーや電気自動車タクシーの導入に対して補助を行い、公共交通機関のエコ化に向けて取り組んでまいります。
 また、本市の宿泊施設等の充電設備に関する情報や位置などを掲載したマップを作成し広報することで、観光施策の面からも新しいエコツーリズムを推進してまいりたいと考えております。

照明のLED化
 省エネ性能が高く、CO2の削減効果が期待できます照明のLED化を試験的に進めてまいりたいと考えております。
 新年度は、街路灯及び市役所内照明の一部をLEDに転換するとともに、商店街の照明につきましても、LED化を促進するための設置費用に対する補助を行ってまいります。
 観光地、駅前、住宅地などにおける実用化に向けた調査・検討を進めてまいりたいと考えております。

ヒートアイランド対策
 地球温暖化の進行によるヒートアイランド対策について市民への啓発を図るため、新たに家庭用雨水タンクの設置に対して補助を行うとともに、家庭用ソーラーパネルの設置に対する補助も継続し、さらにグリーンカーテンの普及促進、盛夏時における打ち水大作戦を展開してまいりたいと考えております。

自転車対応
 環境に優しく健康にもよい自転車の利用環境整備と放置自転車対策を促進するため、新年度は、西大寺駅北側の自転車駐車場の整備に向け、周辺道路等の詳細設計を行い、工事着手の準備を進めてまいりたいと考えております。
 また、環境基本計画の改訂後における施策の実行をより着実なものとすることから、(仮称)環境基本計画推進会議を設け、計画推進の評価、改善のプロセスについて市民、事業者、行政による進行管理体制を構築してまいりたいと考えております。

ごみの減量
 ごみや資源の収集、また、中間処理に要する膨大なコストとエネルギーを考えますと、さらなるごみの減量が重要な課題でございます。
 そのため生活に密着したごみ減量に係る実践的な講習会を市内の公民館において順次実施するとともに、ごみ減量のアイデアを広く市民から募集をして、ごみ減量促進コンテストを開催してまいります。

重点施策(4)観光

 市民や来訪者が、奈良の美しい自然や歴史・文化に触れ、また人々と交流をする中で、その魅力を世界に発信し、その資源を有効に活用して経済発展につなげる取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 そこで、旅行者の奈良観光に対するニーズや期待を把握するため、京都、大阪、神戸などの観光スポットにおいてアンケート調査等を実施するとともに、首都圏や中京圏を中心にWEB調査を実施することにより、より多くのデータを集め、誘客の促進につなげてまいりたいと考えております。

観光客誘致促進
 外国人を初めとする観光客の誘致促進のため、世界最大の旅行見本市でございます「ITBベルリン2013」に初めて出展をするとともに、「UNWTOシルクロードプロジェクトタスクフォース会議」に出席し、観光PR等について検討してまいります。
 また、国内最大級の旅行博覧会であります「JATA旅博2012」に昨年に引き続いて出展し、さらには中国観光のプロモーションを西安市・成都市に加え深セン市、広州市に拡大して実施を行い、積極的なPRを行ってまいりたいと考えております。
 また、中国語の通訳案内士、外国語観光ボランティアガイドなどを対象とした奈良ガイドのエキスパートを養成する研修会を実施するとともに、英語や中国語の外国語版パンフレットを制作し、JNTOを利用して海外に発送し、世界に誇る観光都市奈良の周知を図ってまいります。
 さらに、本市の観光力を強化するため、奈良市観光協会に専門的な経験を有した人材を登用し、新たな発想による施策を展開し、急増するアジア圏からの外国人観光客の受け入れ体制、観光客誘致を推進する観光キャンペーンの内容、また、臨時観光案内所の開設など、さまざまなニーズに対応した新たな事業の充実を図ってまいりたいと考えております。

「ならまち」・「きたまち」
 「ならまち」・「きたまち」周辺地域におきまして、歩いて楽しむことができる観光地の整備として、ならまち振興館とその周辺の市有地については、「ならまち」の南の玄関口として観光案内機能を備えた施設整備を図ることで、新たな、「ならまち」の観光ルートを創出してまいります。
 さらに、世界遺産であります東大寺転害門に隣接する町家を活用し、「きたまち」エリアを中心とした観光案内や情報発信などの活動拠点として、町家の風情を残した保存改修を行い、多目的に利用できる施設として整備を進めてまいります。
 また、「ならまち」かいわいには公衆トイレが少なく、のんびりと散策が楽しめる環境づくりが急務でありますことから、観光客が民間の店舗等のトイレを利用できるように事業者にご協力をいただく制度を創設するとともに、田原地区に公衆トイレ1基を新設し、柳生の里観光公衆トイレにつきましても1基を改修し、観光客の利便性の向上に努めてまいりたいと考えております。

月ヶ瀬
 梅の郷月ヶ瀬温泉についてでございますが、既にオープンから13年が経過をし、施設の老朽化も相まって入浴者数が年々減少傾向にあります。
 そのため、観光客などのニーズと地域の活性化を考慮し、観光振興につながる魅力ある施設にするため、温泉のリニューアル工事のための実施設計を行ってまいりたいと考えております。
 あわせて、名勝月瀬梅林につきましても、自然環境を生かした梅公園を整備することで、新たな観梅の流れをつくり、地域の活性化を図ってまいりたいと考えております。

その他の重点施策

 宮跡庭園の復原建物につきましては、継続的な保存活用を図るために桧皮ふき屋根のふきかえ工事を行ってまいります。
 また、大安寺旧境内につきましては、公開・展示などの活用を図るための整備を継続して実施し、奈良の歴史を体感できる環境を整えてまいりたいと考えております。

安心して暮らし続けることができる社会の実現
 
福祉、医療、保健などが連携をした質の高い総合的なサービスを受けることができる体制づくりが必要となってまいります。
 そのことから、災害発生時の緊急事態に備え、かかりつけ医や服薬内容などの医療情報を活用支援することを目的とし、70歳以上のひとり暮らし、重症難病者、障がい者または要支援・要介護者など、災害時要援護者名簿に登録されている方々を対象に、専用の保管容器、いわゆる「救急医療キット」を配布してまいります。
 また、生活習慣病の予防や早期発見に効果のある、国民健康保険における特定健康診査の受診率がなお低迷をしていることから、新年度では心電図検査の受診しやすい環境を整え、受診率の向上につなげてまいります。

相談支援事業
 障害者自立支援法に基づく地域生活支援事業の一つである相談支援事業につきましては、現在、委託事業者のうち、2カ所に専門的職員を配置し、相談支援の機能強化に取り組んでおりますが、相談件数の増加と内容の複雑化に対応するために、1事業所に精神保健福祉士を追加で配置をし、相談支援体制の拡充を図ってまいります。
 また、障がい者の社会参加と自立支援を推進する取り組みの一つとして、市役所内に(仮称)「福祉カフェ」を開設することで、障がい者の就労の場の確保と仕事を通じた交流の場の確保を図ってまいりたいと考えております。

介護施設整備の促進
 新年度からの第5期介護保険事業計画に基づく整備を進めるために、重度要介護者の施設入所ニーズが高い特別養護老人ホームについて、民間活力を生かした施設整備を促進し、待機者の解消を図るとともに、軽費老人ホーム、小規模多機能型居宅介護施設の整備についても、建設費を補助することにより、在宅生活が困難な高齢者への支援を行ってまいりたいと考えております。

医療機能の充実
 さらなる医療機能の充実を図るために進めております市立奈良病院新病棟建設工事につきましては、関係者と十分な協議・調整を行いながら、平成25年度の完成に向け、継続した事業の進捗に取り組んでまいります。
 また、前年度から市立奈良病院内に看護専門学校開設準備室を設置し、看護専門学校の許認可に向けた手続を進めており、新年度に学生募集を行い、平成25年4月の開校を目指してまいりたいと考えております。
 さらに、休日夜間応急診療所につきましては、一次救急医療の拠点として、また北和地区の拠点として、小児科の専門医の配置など機能の充実を進めるとともに、昨年9月に基本・実施設計に係る補正予算措置を講じたことから、平成26年度の開設に向け、建てかえ工事に着手をしてまいりたいと考えております。

防災関連
 災害情報や避難勧告等を屋外に設置した拡声器から一斉に伝達することができるデジタル同報系防災行政無線の導入を進めてまいりたいと考えております。
 双方向の情報交換が可能であり、災害情報の収集と指示・伝達の有効なツールとして活用ができます無線網であり、平成26年度までの3カ年をかけ整備をしてまいりたいと考えております。
 また、気象庁が配信する緊急地震速報や行政などが配信する災害・避難情報を、携帯電話のメール機能を利用して受信することができるエリアメールのサービスを導入してまいります。
 さらに、新年度においては、県による本市全域の土砂災害警戒区域の指定が完了することから、住民への周知のため、土砂災害ハザードマップを作成し、危険区域及び周辺区域の住民に配布を行ってまいります。
 次に、災害発生時には、迅速な対応が求められ、支援体制を強化する必要があることから、被災された方々への救護対策と生活再建に向けた支援業務の効率化、円滑化を図るため、市の業務をトータルにサポートすることができ、個人の避難先や傷病などきめ細かく支援できる被災者支援システムの導入を進めてまいります。
 また、避難救護体制を強化し災害用物資の分散備蓄を行うため、市内小学校敷地内に防災用備蓄倉庫の設置を進めておるところでございますが、新年度は残る21カ所の整備を行ってまいります。

消防関連
 本市では、年次計画により消防・救急救助体制の充実に積極的に取り組んでおり、消防関連施設や防災資機材の整備をはじめ、消防団活性化による地域防災力の強化に取り組んでおります。
 その中で、西部地域の防災活動の拠点として構造と機能を兼ね備えた西消防署庁舎につきまして、新年度において工事着手し、平成25年度に開署を図ってまいります。

新斎苑・ごみ焼却施設の建設
 移転候補地の地権者や周辺住民の皆様方と十分な合意形成を図った上で選定をしてまいりたいと考えており、その進捗によりまして基本計画の策定及び測量調査を実施してまいりたいと考えております。
 また、現在のごみ焼却施設は、稼動後26年を経過したことで老朽化しており、よりよい生活環境の構築と循環型社会を形成するため施設の移転計画を進めてまいりましたが、新年度は、引き続き候補地住民に対する説明会と施設整備の方向性について検討してまいりたいと考えております。

バリアフリー化
 次に、高齢者や障がい者などの移動と施設利用の際の利便性及び安全性向上の促進を図るため、公共交通機関、建築物、公共施設などのバリアフリー化を推進してまいります。
 新年度は、都市現況調査や市民ニーズの把握などを行い、バリアフリーに対する考え方などを示した全体構想と重点整備候補地区の選定を行うなど、基本構想策定に向け取り組んでまいりたいと考えております。

主要駅駅前広場や街路灯の整備等
 
古都奈良にふさわしい、いこいと集い、語り合うことができる都市空間の提供、また利便性を確保することで観光客の誘致促進を図ります。
 そのため、重点地区として、玄関口となるJR奈良駅東口駅前広場と街路網を形成する主要な幹線道路である三条本町線の整備を実施するとともに、西大寺駅北口駅前広場につきましても道路詳細設計等整備工事に着手する準備を進めてまいりたいと考えております。
 次に、本市が管理をする老朽化をした橋梁、公園、下水道施設等につきまして、事故の未然防止とライフサイクルコストの縮減を図るため、従前からの損傷発生後に行う事後保全から、計画的に行う予防保全へと方向転換を行うための調査を行い、長寿命化対策に係る計画を策定し、財政負担の軽減と予算の平準化に努めてまいりたいと考えております。

水道事業
 「信頼の水道 未来へつなぐライフライン」を将来像として掲げる水道事業中長期計画に基づき、緑ヶ丘浄水場排水処理施設や須川ダム取水施設管理システムなどの老朽施設の更新や耐震化、配水本管の整備等を計画的に実施し、安全で安心できる水道水の安定供給に努めてまいります。

下水道事業
 建設から維持・更新へと移りつつあり、適正な経営判断による事業の継続とサービスの維持が強く求められております。
 このような状況の中、地方公営企業法適用化に向け固定資産台帳作成のための調査、会計システムの構築などを継続的に実施して準備を進めております。
 新年度は、受益者負担の適正化を図るため、料金体系も含めた経営改善策につきまして、経営改善検討委員会で慎重に検討してまいりたいと考えております。

農業関連
 農業経営環境の向上を図るため、地域で生産された安心・安全な農作物を地域の消費者に提供し、地場産農産物を支援する活動を進めるため、実践的な地産地消促進計画を策定するとともに、新鮮で安全な地元産の農作物や加工品を紹介し、直売所などの設置を通じて、消費者とのふれあい交流を図ってまいります。
 また、都市住民が日ごろ接する機会の少ない農村での農作業体験や耕作指導を通して、農村の魅力や自然環境の中で安らぎや心の豊かさを体験できるふれあい交流ファームを実施してまいりたいと考えております。
 さらに、イノシシ、猿などによる農作物などの被害が増加傾向にあることから、農家が安心して営農できる環境整備を促進するため、従来から行っております防除施設の施設補助等に加え、有害鳥獣の捕獲駆除に対しても奨励補助を行ってまいります。

商工関連
 少子高齢化や過疎化などの社会情勢の大きな変化に伴い、買い物をはじめとする日常生活に不可欠な生活インフラが弱体化をいたしております。
 このような買い物弱者のニーズに行政だけで対応することが困難なことから、その実態を調査し、民間サービスとの協調も含めた対策を講じることで、利便性の向上に取り組んでまいりたいと考えております。
 また、郊外型の大型店の出店などにより、中小小売店が非常に厳しい経営状況であることから、身近な市内の商店街などで利用することができるプレミアムつき商品券の発行を補助することにより、市内における消費の拡大や商店街の活性化を図ってまいりたいと考えております。
 次に、旧奈良マーチャントシードセンターは、竣工から21年が経過をし、老朽化に伴う設備改修が必要となっております。
 現在、商業振興機能に対し、これまで年間6200万円の経費がかかっているにもかかわらず十分な成果を出せていないという指摘もあり、新年度におきましては、主に若者などを中心とした新規の創業支援機能を持ち合わせた中心市街地活性化の拠点として改めて整備を行ってまいりたいと考えております。
 また、その中で新しい起業家がチャレンジできる環境を整えるためのコミュニティビジネス支援策として、起業家セミナーやビジネスプランコンテストなどを開催することで起業家を発掘し、専門家による経営相談や情報提供などによる経営面の支援と、創業場所の提供や交流ネットワークの形成などによる交流面の支援を行い、新たな起業家の育成を図ってまいりたいと考えております。

行財政改革の推進
 限られた財源の中で、未来につながる柔軟で効果的な行財政運営を推進するために、今年度より従来の事業仕分けから転換を図り、事業・業務の総点検を行っております。
 平成23年度中に行政全般の横断的な課題や改善策をまとめ、新年度には洗い出された課題ごとにワーキングを実施し、予算の執行段階や今後の計画などに反映をしてまいりたいと考えております。
 また、市民や外部有識者を構成メンバーとする(仮称)奈良市行財政改革評価会議を開催し、行財政改革に関する取り組みについての進捗管理や改革推進策を検討してまいりたいと考えております。
 さらに、次代を担う若者の創造的で豊かな感性による新しいアイデアを求めるために、高校生や大学生のグループを対象とした「未来奈良市」政策コンテストを実施し、都市の将来像実現のための政策をテーマとして提言を求めることで、行政への積極的なかかわりと定住意識を進めてまいりたいと考えております。

財団の統合
 外郭団体の統廃合に関する指針に沿いまして、昨年8月に一般財団法人奈良市総合財団を設立し、現在、統合に向けた準備作業を進めております。
 同総合財団は、現在18あります外郭団体のうち、本年3月末に10団体を解散し、4月から7団体の事業を継承した財団として本格的に稼動をいたします。
 統合により各団体の事業と人材を承継し、スケールメリットを生かした競争力の強化、組織及び職員の活性化、経営の安定などに努め、市民のニーズにも対応することができる組織として、一元的な管理による経営の健全化を図ってまいりたいと考えております。

職場改革
 職員の不祥事などの現状を踏まえ、市職員全員が市民への信頼回復に取り組むため、職場風土一新プロジェクト事業を実施いたします。
 全庁を挙げて積極的な職員提案を促し、職員の職場改善や改革意識を喚起させるなど、市役所の職場風土を一新し、みずから主体的に考え改革に取り組む人材を育成することにより、市民に信頼される市役所にしてまいりたいと考えております。
 さらに、職員の能力向上と組織の活性化を図るため、人事評価制度を計画的に導入してまいります。
 新年度は、課長級以上の職員の人事評価を試行的に実施するとともに、主幹級以下の職員の人事評価制度の設計と評価の研修を行ってまいります。
 また、近年、心の健康問題が、労働者、その家族、職場、社会に与える影響がますます大きくなっております。
 組織マネジメントにおいても積極的に職員の健康保持増進を努めていく必要がございます。
 新年度は、産業医による健康相談体制の充実を図るとともに、全職員を対象としたメンタルヘルスチェックを実施することで、ストレスなどによる心の病などの早期発見、早期対策を講じてまいりたいと考えております。
 また、これら本市が行う独自施策や重点施策の取り組みについて、市民だよりやホームページでは伝えられないことを、インターネットによる動画配信を通じ積極的にPRをすることで、顔の見える市役所をつくってまいりたいと考えているところでございます。