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提案説明H23(概要)

更新日:2019年11月7日更新 印刷ページ表示

 本日ここに平成23年度一般会計予算案を初めとする重要諸案件を提案し、審議をお願いするに当たり、新年度の重点施策を中心に所信を申し上げ、議員並びに市民の皆様方のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

重要諸案件について

 平成23年度の重要諸案件につきまして、その概要をご説明申し上げます。
 平成23年度の予算編成は、私にとりまして2度目の年間総合予算でございますが、市長就任以来申し上げてまいりましたとおり、市民の皆様が暮らしに不安なく安心して暮らせる環境をつくり、また自然環境と歴史的文化遺産に恵まれた環境を守り、さらに観光産業など地域経済の発展に寄与する取り組みなどを進めてまいりたいと考えております。
 このような考えに基づき、厳しい財政状況下ではございますが、さらなる行財政改革を進め、財政健全化を図ることにより生み出される限りある財源を、選択と集中により市民の皆様にとって本当に必要な施策に重点配分をすることで、本市の発展につながる未来への種まき予算として編成をさせていただいた次第でございます。
 さて、現在の我が国の経済情勢を見ますと、景気は足踏み状態を脱しつつあり、持ち直しに向けた動きが見られるものの、失業率が高水準で推移し、国民生活に密接に関連する雇用情勢は依然として厳しいものがございます。
 このような状況下で国の平成23年度予算案は、雇用をふやし経済成長のかなめとしていくための政策に重点を置き、景気回復とデフレ脱却への道筋を確かなものとするとともに、持続的な成長の基礎を築き、また国民生活を第一に掲げた政策を着実に実施するものといたしております。
 その中におきまして、平成23年度の地方財政計画におきましては、企業収益の回復などにより地方税収が増加するものの、社会保障関係費の自然増や公債費が高水準で推移することなどにより、定数純減などに伴い、職員給与関係費が大幅に減少しても、なお大幅な財源不足が生じるものと見込んでおります。
 このため、社会保障関係費の自然増に対応する財源の確保を含め、地方の安定的な財政運営に必要となる地方の一般財源総額について、実質的に平成22年度を下回らないよう確保するものといたしております。

歳入歳出について

市税収入
 
企業の経営状況の回復により法人市民税が増加するものの、雇用情勢は依然として厳しい状況が続いていることから、個人市民税はなお減収が見込まれるところでございます。

地方交付税
 
地方財政対策として増収が図られるものの、いわゆる実質的な地方交付税であります臨時財政対策債は縮減をされ、そのほかの歳入につきましても、その増加に多くの期待ができない状況になっております。

歳出
 
障害者自立支援制度の利用者や生活保護受給者の増加などによる扶助費など社会保障関係費の大幅な増が見込まれ、また市民ニーズにこたえる財政需要も増加することなど大変厳しい財政状況となっております。
 このような厳しい財政状況下における新年度の予算編成におきましては、事務事業のゼロベースからの見直しによる無駄をなくす取り組みと、今後行政が担う役割を見直すことによって持続可能な財政構造を構築することが最重要課題であるとして、事業仕分けの観点で既定予算をゼロベースで見直し、また市民サービスの向上を図るため、地域や住民のニーズを迅速かつ的確に把握をするとともに、即応性と柔軟性を確保した年間総合予算を編成することといたしました。
 その中で、平成21年度と平成22年度にそれぞれ実施をいたしました事業仕分けの対象事業につきましては、その場で得た評価や判定を参考に、市としての今後の運営方針を十分に検討し、予算の組みかえや一定の削減効果を新年度予算に反映をしたところでございます。
 そのほか、職員数の削減や自主的な給与抑制の継続により人件費の削減に努めたところでございます。

財源確保のために
 市税、使用料などその他の収入につきましては、引き続き徴収率向上に努めてまいります。
 特に税外債権の回収につきましては徴収体制を強化してまいります。
 なお、不足する財源の確保のため、退職手当債及び行政改革推進債を発行いたしますが、新市建設計画による合併特例債を除いた建設地方債の発行につきましては、将来の負担を縮減するために抑制を図ったところでございます。


 このような方針で編成をいたしました本市の新年度の予算は、一般会計におきましては1242億円となり、前年度に比べて2.9%の減となったところでございます。

 また、下水道事業費特別会計を初めとする12の特別会計におきましては、743億700万円の予算を、次いで公営企業会計2会計におきましては231億9110万円を計上し、これら全会計を合計いたしました奈良市全体の財政規模は2216億9810万円となり、前年度予算に比べて0.7%の減となった次第でございます。


 それでは、平成23年度の主要な施策の概要につきまして、分野ごとに新たに取り組みます施策を中心に説明を申し上げます。

主要な施策(1) 保健福祉

 子育て、医療、保健など、市民が住みなれた地域で安心して暮らせる施策を進めてまいりたいと考えております。

子育て
 近年、少子化や核家族化の進行に伴い、地域の人間関係の希薄化とともに子育て中の家庭においては、育児の相談相手や他の親子との出会いが少なくなっていることから、育児に対する不安感が増大しております。
 その中でも、在宅で育児をする親の子育てについては特に深刻な状況があり、その居場所づくりが急務となっております。
 そのため、新年度におきましても、子育て全般に関する専門的な支援を行う拠点となる地域子育て支援センター、また、乳幼児や保護者が気軽に集い他の親子とも触れ合える場としての「つどいの広場」、「子育てスポット」及び「子育てスポットすくすく広場」についても設置を拡充し、子育て支援を推進してまいります。

子育て家庭の経済的支援
 本市独自の取り組みといたしまして、現在、子供たちの健やかな成長に寄与する目的で、疾病の早期発見と治療を促進するため実施しております就学前の子供を対象とした乳幼児医療費助成を中学校修了まで対象を拡大した「子ども医療費助成」といたして新たに創設をし、小学生までは入院・通院ともに助成を行い、中学生については入院を助成の対象として保護者の負担軽減の拡大を図ったところでございます。
 さらに、これまで母子家庭を対象としていた医療費助成につきましても、ひとり親家庭など医療費助成といたしまして父子家庭にも対象を拡大いたします。

保育サービスの充実
 
本市の公立保育所におきましては、昨年10月から午前7時から午後7時までの延長保育の試行を開始し、現在、3園で実施いたしておりますが、新年度におきましては7園に拡大して実施してまいります。
 また、学童保育につきましても、現在5カ所のバンビーホームにおいて利用時間を午後7時まで試行的に延長しているところでございますが、新年度におきましては、ニーズの多い4カ所において再度試行的に時間延長を実施してまいります。
 また、児童の安全やホームの運営に支障を来さないよう、児童数の増加が見込まれ、狭隘度の著しい富雄北バンビーホームと富雄南バンビーホームの2カ所の増築を行います。
 さらに、働きながら子育てをされている保護者の子供が病気のときに、子供への万全な対応と保護者の安心感を考慮し、一時的に保育ができる体制を整えるために、市立奈良病院敷地内に医療機関併設型の病児保育施設を建設いたします。
 また、近年、アスペルガー症候群、注意欠陥多動性障害など、発達に何らかの問題を抱えた子供の数が全国的にふえております。
 現在、本市におきましては、福祉・保健及び教育の部門において発達に問題のある子供とその保護者への支援に取り組んでいるところでございますが、早期発見・早期療育が大切であるとの観点から、より踏み込んだ取り組みを行うために、平成22年度末廃止予定のあすか人権文化センターを改修し、保護者の相談や児童デイサービスなどの子供の療育を行える子ども発達支援施設を設置するため、新年度におきましては施設の耐震診断と実施設計を行います。

障がい者児の福祉
 障害者自立支援制度における地域生活支援事業であります移動支援給付についてでございます。現行では、在宅の障がい者を中心に自立生活や社会参加を促すために行っております外出支援でございますが、施設入所者の一時帰宅や日常的な外出につきましては保護者が送迎を担っている場合には、保護者自身の高齢化により不便が生じているのが現状でございます。この状況を改善すべく、移動支援給付の対象者を施設入所者まで拡大をしてまいりたいと考えております。

高齢者福祉
 これまで高齢者の生きがい対策として実施してまいりました老春手帳優遇措置事業の入浴事業につきましては、事業仕分けにより不要と判定され、市としても廃止の方向性を示したところでございます。
 しかし、現行制度を利用されている方々のご意見や浴場事業者の経営状況をかんがみ、段階的措置といたしまして利用者への入浴券交付枚数は変更せずに、公衆浴場の事業者にも一部費用の負担をお願いするという形で経費の縮減に努めてまいりたいと考えております。
 老人クラブ活動助成につきましては、健康で豊かな長寿社会の実現と地域福祉の向上のため、万年青年クラブの活動に対し補助を継続してまいります。
 南福祉センターにつきましては、市内南部での高齢者の心身の健康保持や福祉増進を図るとともに、乳幼児とその保護者も参加ができる「子育てスポットすくすく広場」を併設した施設として新年度より運営を進めてまいります。
 また、南福祉センターの開館に合わせて、利用者の交通アクセスを確保するためにバス事業者に路線バス運行委託をしてまいります。
 次に、介護が必要となった高齢者がなれ親しんだ生活環境の中で介護サービスの提供を受けることができる小規模多機能型居宅介護施設につきましては、新年度では施設整備費や開設準備費について6カ所の民間事業者に対して補助を行うものでございます。

国民健康保険
 
生活習慣病の予防や早期発見に効果のある特定健康診査の受診率が低迷していることから、検査項目を追加するとともに、自己負担額の軽減を図り、被保険者が受診しやすい環境を整えることで受診率の向上を図ってまいります。
 また、被保険者の選択の幅を広げるとともに、医療費適正化の一環として後発医療品差額通知を実施し、また療養費支給申請書の審査点検業務の強化を図るなど、国民健康保険特別会計の財政安定化に努めてまいりたいと考えております。

医療
 市立奈良病院の新病棟などの建設につきましては、継続事業として既に工事に着手しておりますが、平成25年度完成に向け、事業の着実な進捗を図ってまいります。
 また、新病棟など完成による看護師等医療スタッフや市内看護師の不足に対応するために、看護専門学校の設立の準備を進めてまいりましたが、新年度におきましては学校用地を取得し、平成24年度までの継続事業で建設工事を行い、平成25年度には開校いたしたいと考えております。
 また、休日夜間応急診療所につきましては、かねてより休日診療の空白時間帯の解消が課題でありましたことから、新年度では、休日の午前10時から午後1時までの時間帯で3時間の延長診療を実施することで空白時間帯の一部解消を行い、市民の皆様が安心して暮らせる医療体制の充実を図ったところでございます。

保健
妊産婦・乳幼児健康相談

 西部出張所、新保健所に助産師、保健師を配置し、また市内の公民館を助産師、保健師が巡回することにより、妊娠中の不安や乳児の成長、母乳育児などの不安を気軽に相談し、安心して子育てできる環境を整えます。

乳児家庭全戸訪問事業
 
引き続き子育ての孤立化を防ぎ、虐待予防の支援の必要性を早期に発見するため、生後4カ月までの乳児がいる家庭を助産師、保健師などが訪問し、さまざまな不安や悩みを聞き、子育て支援に関する情報提供を行い、また親子の心身の状況や養育環境の把握や助言を行い、支援が必要な家庭については適切なサービス提供につなげてまいります。
 次に、発達に心配のある4歳の幼児を対象に相談会を月2回開催し、問診や身体計測、心理相談員や保育士による行動観察、医師の診察、事後指導を行い、発達障害等の疾病の早期発見につなげてまいりたいと考えております。

妊婦健康診査
 平成22年度では1人当たり14回、8万5000円の公費負担を行っているところでございますが、新年度では、さらに1万円を増額し、妊婦の経済的負担を軽減し、健康診査の受診を促進し、未受診妊婦の解消を図ってまいります。
 一方、体外受精などの高額な治療費を必要とする特定不妊治療につきましては、国の補助事業として既に治療費の助成を行っておりますが、新年度では、本市の独自の取り組みといたしまして、一般不妊治療につきましても、治療に要した経費のうち、自己負担の2分の1、年間5万円を上限として新たな助成を行うものでございます。

ワクチン接種
 細菌性髄膜炎の発症の原因となるインフルエンザ菌b型の感染を予防するヒブワクチンの接種につきましては、平成22年度からその予防接種費用につきまして一部公費負担を行ってまいりましたが、国において子宮頸がん予防ワクチン、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンの3つのワクチンについて平成22年度の補正予算措置がなされたことを受け、本市におきましては、これまで市単独事業として行ってきたヒブワクチン接種事業を移行し、新年度からこれらの3ワクチンによる予防接種費用について公費負担を行うものといたしております。

主要な施策(2)教育・歴史・文化

 歴史的文化遺産のあるまちの中で、奈良らしい教育を推進し、地域と連携しながら子供たちを守り育ててまいりたいと考えております。

地域で決める学校予算事業
 平成22年度より実施をいたしております地域で決める学校予算事業につきましては、地域全体で子供たちを守り育てる体制づくりをさらに推し進めていくために、これまでそれぞれに実施をしてまいりました学校支援本部事業や夢・教育プラン事業との一本化を図り、中学校区を単位として地域の実態に応じた特色ある教育活動を展開していく事業として実施してまいります。
 これにより、学校と地域が協働して学校・園の活性化を図り、さらには地域の教育力の向上、地域の活性化にも努めてまいりたいと考えております。

小学校における30人学級
 
現在、小学校3年生まで拡大実施をし、保護者や教職員からの評価も高いものとなっております。
 これまでの成果を受け、新年度におきましては小学校4年生に拡大することとし、4年生においては1学級当たりの児童数について33人を限度とする30人程度学級として実施してまいりたいと考えております。

特別支援教育の充実
 平成18年6月の学校教育法の改正を受け、平成19年度以降、学習障害や注意欠陥多動性障害等の障がいを持つ小・中学校の通常学級に在籍する児童・生徒や幼稚園に在籍する園児の支援のため特別支援教育支援員を配置してまいりましたが、新年度ではさらに増員配置をし、充実を図ったところでございます。

小中一貫教育
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年間の学びの中で確かな学力と豊かな人間性の育成を図ることを目指し、いじめや不登校などの教育課題に対応する教育として、また本市の特色ある教育としてパイロット校を指定し、事業の推進を図っておりますが、新たに富雄第三小学校、中学校におきまして、新年度において建設事業を継続して進めながら、4月には施設一体型の小中一貫教育校として開校を予定いたしております。

教育センター
 新年度より教職員の資質向上を図るための教職員研修、教育研究、そして子供たちが集い学ぶ場として、教育・学習の機能を総合的に兼ね備えた施設として教育センターを開館いたします。
 その中の機能の一つに、不登校対策、適応指導教室の充実がございます。
 現在、不登校状況にある児童・生徒の心のケアを図るため適応指導教室を実施しておりますが、新年度におきましては、不登校対策特別教室設置モデル事業といたしまして、不登校状態にある中学生に対して、心理的援助とあわせて弾力的な教育課程に基づいた学習指導を行い、学力を高めることで進路を保障し、将来の社会的自立を目指してまいります。
 また、適応指導教室のカウンセラーやスクールカウンセラーの相談機能を充実させるとともに、子供たち個々の実態に即した心のケアや不登校解消に向けた適切で総合的なコーディネートを図るため、新しく常勤のカウンセラーを配置いたします。

世界遺産学習
 世界遺産を初めとするすぐれた地域遺産や伝統文化、豊かな自然環境を身近に感じることができる本市ならではの特徴を生かし、奈良を誇りに思う心を育て、持続可能な社会の担い手を育てることを目的とした奈良らしい世界遺産学習を進めておりますが、新年度におきましても、引き続きこの世界遺産学習の啓発と全国への発信を目的に世界遺産学習全国サミットを開催してまいりたいと考えております。

中学校給食
 近年、社会環境の変化により朝食の欠食や偏った栄養摂取など子供たちの食生活が問題になっております。
 成長期にある中学生にとって望ましい食生活を身につけることは、心身の健全な成長や食育の観点からも大切なことであることから、中学校の完全給食の導入に向け、新年度におきましては調理方式、初期の整備費や運営経費などを調査し、その検討を進めてまいりたいと考えております。

学校施設の耐震化
 
学校校舎、屋内運動場は児童・生徒にとって学習、生活の場であり、また市民にとっては災害発生時には緊急避難所となる地域防災の拠点であることから、その安全性を確保するためには、本市の学校・園施設における耐震化を早急に進めていかなければなりません。
 本市の耐震化率は全国平均と比較いたしましても低い状況であることから、今後5年間で耐震化率を90%まで押し上げるために、新年度におきましては耐震診断17棟、耐震補強設計27棟を実施するとともに、21棟の耐震補強工事を実施するなど、事業を積極的に推進するために予算の重点配分を行ったところでございます。

学校規模適正化の取り組み
 過小規模であります佐保台幼稚園を左京幼稚園に統合再編し、かつ近隣における子育て支援のニーズが高いことから、幼稚園型の認定こども園左京幼稚園として平成24年度から開園するために、必要な施設整備を行うものでございます。
 また、鳥見幼稚園と右京幼稚園につきましては、幼稚園における就学前教育と小学校における学校教育との連続性を図る幼小連携を強化する目的により、平成23年度から小学校内併設幼稚園として開園いたします。
 また、過小規模となっております大柳生小学校と相和小学校につきましては、統合再編をいたし、平成23年4月から興東小学校と名称を変更して開校を予定しているところでございます。

生涯教育
 
西部図書館の現在の駐車場が狭隘でありますことから、さきに取得をいたしました隣接土地を新たな駐車場として整備し、市民の利便性の向上を図ってまいります。

文化遺産の保護と継承
 奈良には、1300年の長きにわたり連綿と続く自然と文化、人々の営みがございますが、ふだん奈良に暮らしながら奈良の魅力に触れることが少ない若い世代を主な対象として、引き続き、奈良ひとまち大学を開催し、奈良市を丸ごと大学のキャンパスに見立て、学びの場を提供することで奈良の魅力を再発見し、奈良への愛着を深めていただきたいと思っております。
 また、宮跡庭園や大安寺旧境内につきましても継続して整備を図り、奈良の歴史を体感できる環境を形成するとともに、その他の指定文化財などにつきましても引き続きその保護に努め、文化遺産の継承と活用を進めてまいります。

スポーツの振興
 
昨年12月に平城遷都1300年祭のフィナーレを飾るイベントとして1万人を超える参加者を得た公認のフルマラソン大会、「奈良マラソン」を新年度におきましても引き続き開催するための経費を負担してまいります。

その他の主要な施策

消防力の充実
 市西部地域を管轄する西消防署庁舎につきましては、老朽化と狭隘性から平成22年度で新たに建設用地を取得してまいりましたが、新年度では庁舎建築設計と敷地造成に着手し、耐震性、機能性を備えた市民の安全・安心な暮らしを支える拠点として整備をし、平成25年度の開署を目指してまいります。
 また、近年、救急需要が増加する中で、救命率の向上を目的とし、市立奈良病院において試行運用いたしております医師同乗のドクターカーについてでございますが、新年度におきましては、現行週3日の運用から拡充を図ってまいりますとともに、救急隊員のさらなる救急措置のレベルアップと医師・救急隊・医療機関との連携体制を強化し、市民の安全・安心の確保と病院前救護、初期救急医療体制の充実を図ってまいります。

放置自転車対策
 
自転車等放置禁止区域に放置された自転車などにつきまして、移動日を設け自転車等保管施設へ移動しておりますが、自転車等放置禁止区域内の各商店街の方々に啓発・巡回活動などの御協力をいただき、放置されている自転車などの一掃を目指してまいりたいと考えております。
 また、JR奈良駅周辺の放置自転車の状況は、放置自転車対策の効果から減少はしているものの、依然として駅周辺の歩行者や車の通行を妨げ、町の安全性や美観を損なっております。
 このことから、新年度には、JR奈良駅東口付近において、JR西日本株式会社から自転車駐車場の建設用地を取得し、その後の自転車駐車場施設の整備及び運営につきましては、財団法人自転車駐車場整備センターにおいて実施する予定でございます。

環境保全
 奈良市環境基本計画につきましては、本市の歴史的文化遺産や豊かな自然遺産が保たれた良好な環境を守り育て、次世代に引き継ぐために環境への負担を軽減する取り組みを進め、持続可能な環境配慮型社会の実現に向けた、本市の環境政策の基本方針として、平成22年度に引き続き、現行の基本計画の改定業務を行ってまいります。

低公害車導入補助
 自動車から排出される二酸化炭素などの削減を図るため、市内の公共交通機関であるタクシー業者がハイブリッド車を導入する経費に対して、新年度におきましては1台当たり20万円を限度として補助を行いますとともに、新たに電気自動車を導入する経費に対しましても、1台当たり50万円を限度として補助を行い、低公害車導入の促進を図ってまいります。

家庭用ソーラーパネルの設置補助
 
低炭素社会づくりに貢献する太陽光発電の普及を促進するために、新年度におきましても家庭用ソーラーパネルを設置する家庭に対して、1キロワット当たり5万円で10万円を上限とする補助を行い、温室効果ガスの削減を推進してまいります。

新斎苑建設の調査
 現在の東山霊苑火葬場は、周辺住民の皆様方のご理解とご協力により、運営をさせていただいてまいりましたが、新斎苑の移転候補地につきましては、法的規制などの課題や地元の皆様方との調整などについて十分に検討し選定をしてまいりたいと考えております。
 このため、新年度におきましては、それらの進捗に合わせまして基本計画の策定及び測量調査を実施してまいりたいと考えております。

クリーンセンターの建設計画
 
建設候補地周辺住民の皆様との合意形成を図り、最終候補地の選定作業を進めるとともに、施設整備のあり方について検討してまいります。

観光経済
 観光客の増加を図るため、本市の魅力を積極的に国内外に情報発信をし、また観光産業を振興し、地域経済が発展できるよう支援をしてまいりたいと考えております。
 まず、観光振興につきましては、多くの来訪者が町にあふれ大盛況のうちに閉幕をした平城遷都1300年祭を一過性のイベントに終わらせることなく、そこで得られた経験を生かし、町のにぎわいを維持していくために魅力的な取り組みを進めていかなければなりません。
 そのため、ポスト平城遷都1300年祭の取り組みといたしまして、多くの観光客に引き続き奈良にお越しいただくため、奈良県との連携により、平城宮跡におきまして、春には「平城遷都祭」を、夏には「灯り」のイベントなどを季節ごとに開催してまいりたいと考えております。

海外からの外国人観光客誘致対策
 
日本を訪れる中国人観光客が急増しており、奈良市への誘致を促進するための施策を積極的に実施する必要があると考えております。
 折しも奈良市の友好都市であります西安市において、来る4月から10月までの間、「西安世界園芸博覧会」が開催され、延べ1200万人もの来場者が予想されております。
 本市は、奈良県と共同で日本庭園の出展を行い、また奈良市を紹介するイベントとして「奈良ウイーク」を計画しておりますことから、これを契機に直接西安市等へ出向いて、現地で中国人の方々に奈良を紹介するための観光プロモーションを行い、奈良を訪れていただけるよう積極的に働きかけてまいります。
 また、世界観光機関が推進いたします「シルクロードプロジェクト」に参画し、シルクロード沿線の関係国との連携を通じ、シルクロードをさらなる観光資源として東の終着点である奈良を世界にアピールしてまいりたいと考えております。
 さらに、中国人観光客が奈良を訪れた場合に、買い物などの利便性を考慮し、市内の観光関連事業者に対して中国人観光客向けの「銀聯カード」の決済システムを導入するための初期投資に必要な費用を補助してまいります。
観光産業
 
本市が持つすばらしい自然環境や多くの文化財を生かし、かつ環境や地域の暮らしにも配慮しながら将来にわたって持続可能な産業に発展させていくことが必要であることから、新年度におきましても、新たな観光産業を立ち上げようとする起業者に対し、必要となる支援について引き続き調査研究を行ってまいりたいと考えております。
「ならまち」・「きたまち」町周辺地域の活性化
 「ならまち」における空き家の利活用を促進することにより、「ならまち」の歴史的景観の保存と地域の活性化に資するため、平成22年度は「ならまち町家バンク」の制度の確立に向けて取り組んでまいりました。
 新年度におきましては、この制度の運用を開始し、「ならまち」における空き家の所有者と空き家の利用希望者との橋渡しを行い、空き家の活用を推進してまいります。
 また、「ならまち」の陰陽町におきまして寄贈いただきました旧松矢家住宅の町家を改修・増築し、観光客をはじめ高齢者から子供たちまでが集い、世代間、地域間の交流ができる場として活用を図ってまいりたいと考えております。
 さらに、奈良女子大学の前にあります奈良警察署の旧鍋屋連絡所を改修し、新たな観光案内機能を有した施設として活用してまいりたいと考えております。
 また、市観光センターを奈良市観光の拠点として機能を高めるために、観光客が訪れたくなる魅力的な施設としてリニューアルをいたしたいと考えております。

農林業
 地域農業の振興を目指した地産地消を推進していくため、地産地消の基本方針を定め、直売所、量販店などによる流通、学校給食などへの食材提供、食育や生産者と消費者の交流活動などについて具体的な計画を定めてまいりたいと考えております。
 また、ミニ直売所設置に対する補助や市役所正面玄関で朝市を開催し、市内で栽培された野菜やお茶、また農産物加工品などの販売や試食を行うなど、触れ合い交流を図り、地産地消を推進してまいります。
 次に、近年、イノシシ、猿、アライグマなどの有害鳥獣の生息分布の拡大や、生息数の急増に伴い、農村地域では有害鳥獣による被害が深刻化、広域化をいたしております。
 農作物を守るという観点から、地元猟友会に対する捕獲・駆除事業補助金の増額やアライグマ、イノシシ用の捕獲器の購入費の予算措置を講じました。

商業の振興
 まず、街の商い繁盛プロジェクトにつきましては、商店街を初めとするいわゆるまちなか経済の振興を図るために、平成22年度には物産展などの誘客イベントをマーチャントシードセンターなどで定期的に開催してまいりました。
 新年度におきましても、市民や観光客に対して話題性を高め、一層の集客率の向上を図るとともに、商業者の自己PRの場を設け、また自助努力を促し、街の商いの繁盛につなげてまいりたいと考えております。

コミュニティビジネス支援事業
 
これまでも奈良の地域特性を生かしたコミュニティビジネスを支援し、新たな雇用を創出するため検討委員会を設置し、検討を重ねてまいりましたが、新年度におきましては、新規創業に際して必要とされる支援のあり方などについて検討を行ってまいりたいと考えております。

住宅リフォーム助成事業
 市民が住宅のリフォームを行った場合に、その経費の一部を市が助成をする住宅リフォーム助成事業を創設することにより、市民の居住環境の向上だけでなく、中小事業者を対象とすることで地域経済の活性化を図ってまいりたいと考えております。
 また、世界遺産のある国際文化観光都市として恥ずかしくない、きれいな商店街を実現するために、統一したごみ容器を商店街の皆様に購入していただき、その費用の一部について補助を行いたいと考えております。

人権・市民交流
 人権施策につきましては、すべての人々の人権が真に尊重される、自由で平等な社会の実現と人と人とのつながりを重視したともに支え合う社会づくりのために、人権教育や啓発の取り組みを進めてまいります。
男女共同参画社会の推進
 
新年度から「男女共同参画センターあすなら」を平成22年度末に廃止予定であります「みかさ人権文化センター」に移すことにし、平成23年度を初年度といたします第2次の男女共同参画計画に基づく施策を推進してまいります。
市民参画協働の推進
 
近年の社会情勢の変化により、地域を取り巻く環境も大きく変わり、多様化した市民ニーズに対して、行政だけで対応するのは困難となってきております。
 地域社会の中では、お互いが助け合うという気持ちが重要であり、市民一人一人が自発的に公益的な活動を行うなど、市民の方々やさまざまな団体による市民公益活動が活性化することで地域住民のつながりができ、地域課題が解決をされてまいります。
 そこで、これらの市民公益活動を支援するために、市民みずからの意思により、自分の納めた個人市民税の1%に相当する額で自分の選んだ市民公益活動を支援することができる(仮称)「奈良市市民が選ぶ1%支援制度」を創設いたします。
 また、より多くの市民の皆様に参画いただくため、「地域貢献ポイント制度」として、市が指定をしたボランティア活動に参加してためたポイントでも、自分が選んだ市民公益活動を支援することができる仕組みも加えてまいりたいと考えております。
 そして、この制度を運用することで市民活動に対する理解を深めるとともに、市民活動への参画機会の拡充と納税意識の向上を図り、市民公益活動の活性化につなげてまいりたいと考えております。

保健所教育総合センター
 平成23年4月に新しく保健所教育総合センター内に開設を予定いたしておりますボランティア・インフォメーションセンターでは、学校支援ボランティア活動に関する情報提供やこれからボランティア活動を始めようとする方々への情報提供や助言などを行い、また地域で活動を担う人材育成も行ってまいります。
 また、センターでは複合施設の利点を生かし、教職員や児童・生徒の学びの場としてだけではなく、奈良らしい教育を創造していく地域の新しい学びの場として開かれたセンターとして運営をしてまいりたいと考えております。

都市基盤の整備
 JR奈良駅周辺の基盤整備についてでございますが、JR奈良駅付近連続立体交差事業におきましては、引き続き周辺の道路整備を進め、また西口駅前広場などの拡幅のため、JR西日本株式会社より用地を取得し、その推進を図るとともに、JR奈良駅前からつながる三条通りの拡幅につきましても継続して整備を進めてまいります。
 また、JR奈良駅南地区土地区画整理事業につきましては、引き続き建物移転補償や整備工事等を行ってまいります。
 さらに、近鉄大和西大寺駅周辺の基盤整備でありますが、南地区における土地区画整理事業につきましては、建物移転補償や区画道路整備など事業推進を図るとともに、北地区におきましては、駅前広場等整備の事業化に向け調査を進めてまいりたいと考えております。

景観の保全・形成
 
本市にある自然環境と歴史的文化遺産が一体となってつくり出している固有の眺望景観を残していくため、新年度におきましては眺望景観保全活用の基本方針を定め、眺望景観の選定と保全活用方策を市民の皆様の意見を反映しながら策定してまいりたいと考えております。
 また、ならまちの歴史的な建造物の修景整備を推進するため、国の交付金制度も活用することにより、引き続き助成制度を実施してまいります。

交通環境の整備
 
春秋の観光シーズンにおける市内での交通渋滞を緩和するため、引き続きパーク・アンド・ライドを土・日・祝日に実施し、世界遺産ゾーンや中心市街地への乗用車の流入の抑制を図ってまいります。
 また、交通渋滞対策につきましては、奈良市を訪れる方々の交通手段について、自動車から公共交通機関への利用への転換や流入交通量を抑制するための方策を検討し、具体策についての効果や影響を検証してまいりたいと考えております。

道路網の整備
 
交通渋滞緩和のため幹線道路網の整備を計画的かつ重点的に進めておりますが、現在、本市の都市計画道路の事業進捗率は約52%であります。
 近年の人口減少、少子高齢化など社会情勢の変化に伴う自動車需要の減少を踏まえ、本市として今後の都市計画道路のあり方について検討してまいりたいと考えております。
 また、生活道路につきましては、市民の日常生活の利便性と安全性を確保し、生活環境に配慮した整備を図ってまいりたいと考えております。
 また、重要な観光スポットでもあります、ならまち周辺の歴史的町並みの景観を生かしていくため、電線類の美化を推進してまいりますが、新年度におきましては、電線管理者や地域の方々との協議を踏まえ、無電線化などに向けた詳細設計を進めてまいります。
 さらに、新市建設計画として道路新設改良事業では、奈良阪川上線、梅林周遊道路、一本松小倉線について整備を進めるとともに、公園事業では、月ヶ瀬梅公園について整備を図ってまいります。
 これまで長年にわたりたびたび浸水被害が発生いたしております東九条排水区におきまして、浸水対策事業を国の補助事業により、進めてまいりたいと考えており、また市営住宅の建てかえについては引き続き計画的に整備を行ってまいります。

下水道事業
 
平成26年度以降の地方公営企業法適用を目指し、資産調査を行い、固定資産台帳を作成いたしておりますが、新年度におきましては、法適用化に向け新料金体系につきましても調査研究を行ってまいりたいと考えております。

簡易水道事業
 
新市建設計画にあります地方公営企業法適用化に向け、施設整備等を進めてまいります。

水道事業
 
「信頼の水道、未来へつなぐライフライン」を将来像として掲げる水道事業中長期計画に基づき、安全で安心できる水道水の安定供給に努めておりますが、新年度におきましても、老朽施設の更新や改良、施設の耐震化等を計画的に実施し、災害発生に備えた配水本管の整備や鉛給水管の解消などに引き続き取り組んでまいります。

行財政改革の推進
 
現在の社会経済情勢を見ますと、市税収入の大幅な回復は望めず、社会保障関係費等の増加によりさらに厳しい財政状況が予測されますことから、行政としての機能を高め市民の生活を守るためには、行財政改革の推進が絶対の条件であります。
 これまで事務事業の見直しとして平成21年度と平成22年度におきまして、本市の事務事業をゼロベースで見直す手法といたしまして公開による事業仕分けを実施し、その場で受けた判定結果をもとに事業の要・不要、優先順位などを十分に検討し、以降の方向性を決定し予算に反映してまいりました。
 新年度におきましては、事業・業務の総点検といたしまして、これまでの事業仕分けから転換し、外部、内部の委員から成る組織を設置し、その中で具体的項目に対して民間委託や民営化、事業の効率化について検討を行うとともに、また市行政の業務内容、運営手法などについても総点検を行ってまいりたいと考えております。

外郭団体の統廃合
 
平成22年度におきましては、外郭団体と協議を行い、外郭団体の効率的、自立的な経営を促進するため、外郭団体の統廃合に関する指針を策定いたしました。
 これにより、新年度におきましては、現在の18団体から3団体を廃止し、7団体を新たに設置いたします財団に統合することにより、9団体に再編した上で、組織の簡素合理化、職員の適正配置などにより経営改善及び経営基盤の強化を図ってまいります。

未収債権
 本市が有する未収債権は平成21年度末でおよそ106億円に上り、未収債権の縮減は市民負担の公平性の確保とともに財政健全化を推進する上で重要な課題でございます。
 このため、現在の債権管理の問題点を洗い直すとともに、改善の方策や外部委託の導入などの検討を図り、今後の行動指針を策定してまいります。

政治倫理条例の策定
 
他市の制定状況を調査し、有識者など外部委員で構成する委員会において、十分な検討を行ってまいりたいと考えております。
 また、職員が持つ能力や業績を生かし、職員の勤務意欲を向上させるとともに、公務能率の向上を図るために導入を計画しております人事評価制度につきましても、外部の視点を取り入れ、十分な検討を図ってまいりたいと考えております。

職員養成塾
 
地域の方向性をみずから決していく上で基礎自治体である本市の職員にも相応の能力と知識が必要となり、これからの厳しい行財政課題や複雑・多様化する行政ニーズに迅速かつ効率的に適応する能力を養成するために、継続して実施してまいりたいと考えております。