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奈良市教育委員会は、平成31年3月26日、次の2件を新たに奈良市指定文化財に指定しました。
分類 | 件名 | 数量 | 所有者 | 備考 |
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建造物 | 長尾神社能舞台 | 1棟 | 長尾神社 | 明治・昭和時代 |
工芸品 | 唐草文三足双耳香炉 | 1合 | 弘仁寺 | 江戸時代 |
また同日、次の奈良市指定文化財1件の追加指定及び一部解除をしました。
分類 | 件名 | 数量 | 所有者 | 備考 |
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天然記念物 | 春日大社境内のイチイガシ巨樹群 | 33株 | 春日大社 | 追加指定1株 指定解除2株 |
ながおじんじゃのうぶたい
長尾神社能舞台
奈良市東部地域に分布する茅葺(かやぶき)の舞台形式の建物のうち、舞台、橋掛(はしがかり)、楽屋からなる整った能舞台の形式を伝える唯一の遺構です。
現在は秋祭りに氏子が奉納するジンパイ、スモウと呼ぶ民俗芸能を演じる舞台として使用されています。
からくさもんみつあしそうじこうろ
唐草文三足双耳香炉
赤膚焼の陶工である住吉屋岩蔵(すみよしやいわぞう)が文政3年(1820)に作った香炉です。「文政辰ノ三年」「住吉屋岩藏」「赤膚」などの銘文が彫られています。
赤膚焼の隆盛の礎を築いた岩蔵の希少な在銘遺品で、制作年代も明確なことから資料的価値が高く、奈良の陶芸史上重要な作品です
かすがたいしゃけいだいのいちいがしきょじゅぐん
春日大社境内のイチイガシ巨樹群
春日大社境内には、樹齢200年以上のイチイガシ数百本が群をなして生育しており、この地域の原植生がイチイガシ林であったことを示していて学術上価値が高いです。
これまでに奈良市指定文化財に指定した34株に加えて、地上1.5mにおける幹の周囲が3m以上あり、樹勢も良好で、巨樹の要件を満たす1株を新たに指定しました。また、台風により折損し伐採された1株と、樹勢の回復が困難な1株の指定を解除しました。
春日大社境内のイチイガシ巨樹群
(追加指定した樹木)