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令和6年度春季発掘調査速報展

更新日:2025年2月4日更新 印刷ページ表示

 令和6年度に奈良市教育委員会が実施した発掘調査のうち、40回に及ぶ調査が蓄積された平城京東市跡推定地や、令和5年度の発掘調査によって佐紀古墳群で未知の大型前方後円墳の存在が明らかになった(仮称)シリ古墳、特異な大型井戸やトイレ関連遺構を検出した平城京跡(左京五条四坊七坪)の成果を展示発表します。

令和6年度秋季特別展チラシ表

展示内容

(仮称)シリ古墳の調査

 調査地は法華寺町で、発掘調査で検出した東西方向の溝は幅30m、長さ60m以上に及ぶ規模に復元され、底面近くからは古墳時代前期末の円筒埴輪・形象埴輪(盾形)、初期須恵器が出土しました。近隣で過去に行われた発掘調査成果や佐紀古墳群の航空レーザ測量成果を再検討した結果、墳丘長200mクラスの大型前方後円墳が存在していたことが明らかになりました。溝は奈良時代に埋められており、平城京の造営によって古墳が削平されたと考えられます。航空レーザ測量による微地形分析と発掘区配置図を総合した図面をパネルで示すとともに、出土した埴輪類を展示することで、埋没していた未知の大型前方後円墳の実態を紹介します。

シリ古墳鳥観図シリ古墳出土埴輪

    (仮称)シリ古墳鳥観図        (仮称)シリ古墳出土埴輪

平城京東市跡推定地の調査

 平城京左京八条三坊五・六・十一・十二坪は、官営市場である東市の推定地として、1982年以来奈良市教育委員会が40次に渡る発掘調査を進めてきました。令和6年度に実施した第40次調査の発掘区は過去の発掘区と重複するように設定し、遺構の配置について過去の調査成果との整合を図ったことで、六坪全体の土地利用を俯瞰できるようになりました。これまでの発掘調査を総合し、その概要を提示します。

 

  平城京東市跡推定地の出土遺物
     平城京東市跡推定地の出土遺物

 

平城京跡(左京五条四坊七坪)の調査

 JR奈良駅南特定土地区画整理事業では平城京左京五条四坊七坪の発掘調査を計10回実施しており、土地利用の詳細が明らかになっています。令和5年度に実施したHJ第784次調査では掘立柱建物2棟、掘立柱列2条に加え、井戸を2基検出しました。井戸SE505は円形縦板組の井戸で、内法1.9m、深さ2.5mに及ぶ大型の井戸枠が遺存しており、構造・規模とも類を見ない例です。井戸枠の一部と井戸内から出土した土器類、瓦を展示します。また、平成26年度に同坪で実施したHJ第681次調査では、トイレ関連遺構SX804が検出されました。本速報展はでその埋土から採取した試料の寄生虫卵分析と花粉分析の結果を報告します。渡来系住民の食習慣であるブタ/イノシシ食を示唆する無・有鉤条虫や、シソやベニバナ、バジルなど薬用や香辛料として利用される植物の花粉が確認されており、平城京に居住した人々の食生活を復元する上で重要な成果もあわせてパネル展示します。関連して、同遺構から出土した籌木(ちゅうぎ)を展示します。

特異な大型井戸SE505トイレ関連遺構SX804出土遺物

会場

奈良市埋蔵文化財調査センター 展示室前ロビー

開催期間

令和7年3月3日(月曜日)~令和7年3月31日(月曜日)
※コロナウイルスの感染拡大の状況によって会期を変更することがあります。

開催時間

午前9時~午後5時

(入館は16時半まで)

休館日

土曜日(3月8・15・22・29日)

入館料

無料

チラシダウンロード

令和6年度春季発掘調査速報展チラシ_表 [JPGファイル/401KB]

令和6年度春季発掘調査速報展チラシ_裏 [JPGファイル/429KB]

 

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